新しき絆
そんな調子で、賑やかな時間が過ぎていく…
時間は11時半を過ぎた頃、魔鈴はみんなに年越し蕎麦を持ってきた
ネギやお揚げなど、美味しそうな具が上に乗っているが…
タマモの蕎麦だけ、油揚げが大量に乗っていたのは、最早当たり前の事実だろう
「来年はいい年にしたいですね…」
魔鈴は蕎麦を食べ終えて一息つくと、笑顔で呟く
「そうっすね…」
横島は少し複雑な表情をしたが、すぐに笑顔で答えた
令子との決着が近い…
それを改めて感じているのだ
(来年の大晦日も、こうしてみんなで一緒に居れたら…)
魔鈴は横島の表情が変わったのを見て、心で祈るように呟いていた
魔鈴はこんな賑やかで幸せな日々がずっと続いて欲しい
そう願ってやまなかった
それからその夜は、一時間ほど騒いだ後お開きになる
横島はアパートに帰るか悩んだが、魔鈴が泊まるのを進めたので、雪之丞と一緒に泊めてもらうことになり
部屋は、シロとタマモは正月中は同室で泊まるので、横島と雪之丞が同室でその日は眠りについた
次の日…
魔鈴はいつも通りに起きて、年末に作ったおせち料理とお雑煮の用意をしていた
「随分いっぱい作ったにゃ~」
5段重ねの重箱が3個ほど並んでるのを見て、黒猫は驚いていた
「みんなよく食べますからね~ お正月は美味しい物をたくさん食べて欲しいんですよ」
魔鈴は朝から機嫌よく料理している
横島達がみんな美味しそうに食べてくれるのが、魔鈴は本当に嬉しかった
「最近魔鈴ちゃん楽しそうだにゃ~」
魔鈴の笑顔を見るのが好きな黒猫は嬉しそうだ
「大切な人達と一緒に過ごせる… それが本当の幸せなのよ」
魔鈴は微笑んで黒猫に語っていく
横島がいて、シロとタマモがいる
そしてたまに雪之丞が来る
そんな騒がしく楽しい日々が魔鈴は本当に好きなのだから
それから、魔鈴と横島達はゆっくりとした正月を過ごしていく…
美神親子のいない東京は本当に平和で、穏やかなだった
初詣に行っておみくじを引いて、デパートの初売りで福袋を買う
そんな普通の正月を過ごしていた
雪之丞は2日には知り合いの挨拶周りに行くと言って居なくなり
4日にはシロとタマモが美神事務所に帰って行った
もっとも、シロとタマモは1日1回は食事に魔鈴の店に行っていたが…
結局横島は、4日まで魔鈴の家に泊まり、5日には妙神山に行って2日ほど泊まりパピリオとゆっくり遊んであげた
とくに事件も何もない正月だったが、一つだけ変わった事がある
それは横島の魔鈴に対する気持ちである
今まで自分で精一杯だった横島だが、年末年始を魔鈴と一緒に過ごして一つ気がついたのだ
魔鈴は常に一人だという現実に…
魔鈴には家族が居ない
それに仲のいい友達もあまり居ないようだ
横島には理由はわからなかったが、そんな魔鈴が寂しそうに見えた
そして、自分に向ける魔鈴の笑顔を見ていると、あの笑顔を守ってやらねばならないと感じていた
正月が終わり、美神親子やおキヌが東京に戻って来たが、令子以外は特に変化は無い
令子は一週間家族水入らずで、かなりストレスを溜めて帰って来た
美智恵は親子の和解をさせようと間に入って努力したが…
令子は父親である公彦の精神感応能力を警戒して、最高の能力封じのお札を何枚も使い、徹底的にガードして一週間過ごして
その間も会話はほとんど無く、最悪の正月を送って帰って来ていた
プライドの塊のような令子では、愚痴をこぼせる相手も居ない
おキヌやシロやタマモが相手では、八つ当たりも出来ない令子は、見るからに不機嫌なオーラを出す日々が続いている
そんな令子の状態が1月いっぱい続いていた
おキヌは令子を心配するが、特に何も出来ずに見守るだけだし
シロとタマモは出来るだけ、令子と関わらないようにしている
時間は11時半を過ぎた頃、魔鈴はみんなに年越し蕎麦を持ってきた
ネギやお揚げなど、美味しそうな具が上に乗っているが…
タマモの蕎麦だけ、油揚げが大量に乗っていたのは、最早当たり前の事実だろう
「来年はいい年にしたいですね…」
魔鈴は蕎麦を食べ終えて一息つくと、笑顔で呟く
「そうっすね…」
横島は少し複雑な表情をしたが、すぐに笑顔で答えた
令子との決着が近い…
それを改めて感じているのだ
(来年の大晦日も、こうしてみんなで一緒に居れたら…)
魔鈴は横島の表情が変わったのを見て、心で祈るように呟いていた
魔鈴はこんな賑やかで幸せな日々がずっと続いて欲しい
そう願ってやまなかった
それからその夜は、一時間ほど騒いだ後お開きになる
横島はアパートに帰るか悩んだが、魔鈴が泊まるのを進めたので、雪之丞と一緒に泊めてもらうことになり
部屋は、シロとタマモは正月中は同室で泊まるので、横島と雪之丞が同室でその日は眠りについた
次の日…
魔鈴はいつも通りに起きて、年末に作ったおせち料理とお雑煮の用意をしていた
「随分いっぱい作ったにゃ~」
5段重ねの重箱が3個ほど並んでるのを見て、黒猫は驚いていた
「みんなよく食べますからね~ お正月は美味しい物をたくさん食べて欲しいんですよ」
魔鈴は朝から機嫌よく料理している
横島達がみんな美味しそうに食べてくれるのが、魔鈴は本当に嬉しかった
「最近魔鈴ちゃん楽しそうだにゃ~」
魔鈴の笑顔を見るのが好きな黒猫は嬉しそうだ
「大切な人達と一緒に過ごせる… それが本当の幸せなのよ」
魔鈴は微笑んで黒猫に語っていく
横島がいて、シロとタマモがいる
そしてたまに雪之丞が来る
そんな騒がしく楽しい日々が魔鈴は本当に好きなのだから
それから、魔鈴と横島達はゆっくりとした正月を過ごしていく…
美神親子のいない東京は本当に平和で、穏やかなだった
初詣に行っておみくじを引いて、デパートの初売りで福袋を買う
そんな普通の正月を過ごしていた
雪之丞は2日には知り合いの挨拶周りに行くと言って居なくなり
4日にはシロとタマモが美神事務所に帰って行った
もっとも、シロとタマモは1日1回は食事に魔鈴の店に行っていたが…
結局横島は、4日まで魔鈴の家に泊まり、5日には妙神山に行って2日ほど泊まりパピリオとゆっくり遊んであげた
とくに事件も何もない正月だったが、一つだけ変わった事がある
それは横島の魔鈴に対する気持ちである
今まで自分で精一杯だった横島だが、年末年始を魔鈴と一緒に過ごして一つ気がついたのだ
魔鈴は常に一人だという現実に…
魔鈴には家族が居ない
それに仲のいい友達もあまり居ないようだ
横島には理由はわからなかったが、そんな魔鈴が寂しそうに見えた
そして、自分に向ける魔鈴の笑顔を見ていると、あの笑顔を守ってやらねばならないと感じていた
正月が終わり、美神親子やおキヌが東京に戻って来たが、令子以外は特に変化は無い
令子は一週間家族水入らずで、かなりストレスを溜めて帰って来た
美智恵は親子の和解をさせようと間に入って努力したが…
令子は父親である公彦の精神感応能力を警戒して、最高の能力封じのお札を何枚も使い、徹底的にガードして一週間過ごして
その間も会話はほとんど無く、最悪の正月を送って帰って来ていた
プライドの塊のような令子では、愚痴をこぼせる相手も居ない
おキヌやシロやタマモが相手では、八つ当たりも出来ない令子は、見るからに不機嫌なオーラを出す日々が続いている
そんな令子の状態が1月いっぱい続いていた
おキヌは令子を心配するが、特に何も出来ずに見守るだけだし
シロとタマモは出来るだけ、令子と関わらないようにしている