新しき絆
魔鈴はため息をついた
長老の疑問に答えなければ、話は進まない…
そして、静かに目を閉じて話し出す
「決して他言はしないで下さいね……」
魔鈴は長老に話し出した…
世界の危機と…
命をかけた戦いを…
魔鈴の話に長老はさすがに驚きを隠せなかった
タマモは静かに下を向いて魔鈴の話を聞いている
前に聞いた話だが…
それでも悲しみがこみ上げてくる…
横島とルシオラ…
二人は自分達の未来の為に…
令子と美智恵…
二人は自分と娘の命の為に…
そして、アシュタロス…
彼は、安らかなる眠りの為に…
戦いは敵味方が複雑に絡み合い混迷を極めていた
そして…
横島の決断によって世界は守られた
横島とルシオラに犠牲を押し付けて…
魔鈴はその後の横島の苦悩と
美智恵と令子の行動なども話した
魔鈴の長い話が終わると、辺りは夕方になっており、窓からは夕日が見えていた
「そうか… そんなことがあったのか…」
長老は言葉少なく呟いた
「それで、シロさんの件ですが…」
魔鈴は時間も遅くなった為、長老に答えを聞いた
「シロはあなた達にお預けします。 よろしくお願いします。 我々人狼も人間や他の妖怪と共存していかなければならない… わしは美神殿にもそう頼んだ… じゃが、頼む相手を間違えたようじゃ… 美神殿にはわしが手紙を書こう。」
長老はそう話して、手紙を書き始めた
魔鈴とタマモは長老の決断に安堵して笑顔を見せていた
「これで、準備が整ったわね…」
タマモは準備が一段落したのにホッとしていた
「はい、後は卒業を待つだけですね…」
魔鈴もホッとしていた
人狼の長老の説得には、もっと苦労するかと思っていたのだ…
人間との交流をずっと断っていた人狼が自分を信用するか不安だったのだ…
だが、結果は簡単だった
(横島さんのおかげですね…)
魔鈴は心の中で横島に呟いていた
人狼の長老が横島を信頼したのは、魔鈴も気がついていた
「さて、手紙は書いた。 今日はどうするのじゃ? もう遅くなったし、泊まってはどうじゃ?」
長老は魔鈴に手紙を渡して話した
「気持ちはありがたいけど、私とシロは帰らないと美神に疑われるわ。 出ていくまては秘密にしたいの…」
タマモは長老に申し訳なさそうに断った
「そうか… では気をつけて帰るのじゃ… 今度は横島殿も連れて遊びに来てくだされ」
長老は魔鈴とタマモに笑顔を見せた
「はい、いろいろありがとうございました」
魔鈴は長老にそう話して頭を下げた
タマモも同じく頭を下げる
魔鈴、シロ、タマモは人狼の里の入り口に居た
帰るので、シロは人狼の仲間に挨拶をしていた
「シロよ… 皆の言うことを良く聞いて、仲良くの…」
「はい、わかってるでござる!」
長老の話にシロは元気よく返事した
「では、私たちは帰ります。 突然押し掛けてすいませんでした」
魔鈴は人狼達に頭を下げた
「うむ… 気をつけて行かれよ」
魔鈴達は長老に見送られて帰った
シロとタマモは獣形態に変化して、魔鈴に背負われていた
時間が無いので、帰りは魔鈴の魔法のほうきで人里まで飛んで帰った
長老は魔鈴達が飛んで行くのを見ながら考えていた
「シロはいい仲間を持ったの… まさか妖狐に頭を下げられるとはな…」
長老は苦笑いしていた
人狼と妖狐
同じ妖怪だが、決して友好的では無かった
しかも、妖狐の最上位の金毛白面九尾が頭が頭を下げた
顔には出さなかったが、長老はそれも心底驚いていた
「それに……、横島殿が世界を救うとはな… 本当に不思議な人じゃな…」
長老はそれ以上言葉が出なかった
今でも半信半疑なのだ
だが…
真実なのだろうと思った
現に人狼のシロと妖狐のタマモが仲良くしている
その中心に横島が居るのだから…
長老は若い彼らが、妖怪や人間の共存する新しい世界を作ってくれればと…
願って見送っていた……
長老の疑問に答えなければ、話は進まない…
そして、静かに目を閉じて話し出す
「決して他言はしないで下さいね……」
魔鈴は長老に話し出した…
世界の危機と…
命をかけた戦いを…
魔鈴の話に長老はさすがに驚きを隠せなかった
タマモは静かに下を向いて魔鈴の話を聞いている
前に聞いた話だが…
それでも悲しみがこみ上げてくる…
横島とルシオラ…
二人は自分達の未来の為に…
令子と美智恵…
二人は自分と娘の命の為に…
そして、アシュタロス…
彼は、安らかなる眠りの為に…
戦いは敵味方が複雑に絡み合い混迷を極めていた
そして…
横島の決断によって世界は守られた
横島とルシオラに犠牲を押し付けて…
魔鈴はその後の横島の苦悩と
美智恵と令子の行動なども話した
魔鈴の長い話が終わると、辺りは夕方になっており、窓からは夕日が見えていた
「そうか… そんなことがあったのか…」
長老は言葉少なく呟いた
「それで、シロさんの件ですが…」
魔鈴は時間も遅くなった為、長老に答えを聞いた
「シロはあなた達にお預けします。 よろしくお願いします。 我々人狼も人間や他の妖怪と共存していかなければならない… わしは美神殿にもそう頼んだ… じゃが、頼む相手を間違えたようじゃ… 美神殿にはわしが手紙を書こう。」
長老はそう話して、手紙を書き始めた
魔鈴とタマモは長老の決断に安堵して笑顔を見せていた
「これで、準備が整ったわね…」
タマモは準備が一段落したのにホッとしていた
「はい、後は卒業を待つだけですね…」
魔鈴もホッとしていた
人狼の長老の説得には、もっと苦労するかと思っていたのだ…
人間との交流をずっと断っていた人狼が自分を信用するか不安だったのだ…
だが、結果は簡単だった
(横島さんのおかげですね…)
魔鈴は心の中で横島に呟いていた
人狼の長老が横島を信頼したのは、魔鈴も気がついていた
「さて、手紙は書いた。 今日はどうするのじゃ? もう遅くなったし、泊まってはどうじゃ?」
長老は魔鈴に手紙を渡して話した
「気持ちはありがたいけど、私とシロは帰らないと美神に疑われるわ。 出ていくまては秘密にしたいの…」
タマモは長老に申し訳なさそうに断った
「そうか… では気をつけて帰るのじゃ… 今度は横島殿も連れて遊びに来てくだされ」
長老は魔鈴とタマモに笑顔を見せた
「はい、いろいろありがとうございました」
魔鈴は長老にそう話して頭を下げた
タマモも同じく頭を下げる
魔鈴、シロ、タマモは人狼の里の入り口に居た
帰るので、シロは人狼の仲間に挨拶をしていた
「シロよ… 皆の言うことを良く聞いて、仲良くの…」
「はい、わかってるでござる!」
長老の話にシロは元気よく返事した
「では、私たちは帰ります。 突然押し掛けてすいませんでした」
魔鈴は人狼達に頭を下げた
「うむ… 気をつけて行かれよ」
魔鈴達は長老に見送られて帰った
シロとタマモは獣形態に変化して、魔鈴に背負われていた
時間が無いので、帰りは魔鈴の魔法のほうきで人里まで飛んで帰った
長老は魔鈴達が飛んで行くのを見ながら考えていた
「シロはいい仲間を持ったの… まさか妖狐に頭を下げられるとはな…」
長老は苦笑いしていた
人狼と妖狐
同じ妖怪だが、決して友好的では無かった
しかも、妖狐の最上位の金毛白面九尾が頭が頭を下げた
顔には出さなかったが、長老はそれも心底驚いていた
「それに……、横島殿が世界を救うとはな… 本当に不思議な人じゃな…」
長老はそれ以上言葉が出なかった
今でも半信半疑なのだ
だが…
真実なのだろうと思った
現に人狼のシロと妖狐のタマモが仲良くしている
その中心に横島が居るのだから…
長老は若い彼らが、妖怪や人間の共存する新しい世界を作ってくれればと…
願って見送っていた……