新しき絆
百合子は紅茶を飲み再び話し出す
「私が人の見立てを間違うなんてね… 知らなかったのよ。 あんな扱いなの… 酷いもんよ。 公私の区別は無く、時給は255円。 実際の貢献度や能力と比較したらありえない金額よ」
百合子はバックから書類を出して魔鈴に見せた
それは美神除霊事務所の財務調査書だった
公式書類と裏帳簿
両方あった
中には横島の契約書も2種類あった
一つはアルバイトとして、255円で契約した物
もう一つは契約社員扱いで年収が歩合制になっていた
横島のこの一年の年収が1億5千万になっていた…
魔鈴は驚いてその書類を見ていた…
「これほどの書類をどうやって…」
あの美神令子の裏帳簿を手に入れるとは…
魔鈴は不思議そうに百合子に聞いた
「彼女のような人物は常に誰かに見張られてるのよ… 過去にも税務署に脱税が見つかってるしね」
百合子は簡単に魔鈴に説明した
魔鈴は令子を思い出して、ある程度納得していた
あれだけ目立つ人だ…
悪い噂も多いし、密かに見張られても不思議ではなかった
「彼女はすごいわ… 脱税から、銃刀法違反から、政治資金規制法など法律違反が数十件…」
百合子はあきれ気味に話し続ける
「違法な仕事も数限り無く…、その豊富な資金で関係者の買収も当たり前… 暴力団と同じだわ」
百合子の話に魔鈴は険しい表情で聞いていた
令子の現実は魔鈴が考えるより、ずっと酷かった
「いろいろ非常識な人ですが… そこまで酷いとは…」
魔鈴は令子に嫌悪を抱いたが、今後の対応を考え直さなければと思っていた
「あの事件での忠夫の扱いも酷かった… 美神美智恵さん… 彼女に、忠夫とルシオラさんは捨てゴマにされたわ…」
百合子は言葉に殺気が混じっていた
息子とその彼女を犠牲にされた
結果、美味しいとこは全てあの親子に持っていかれた…
百合子は美神親子も許せなかったが…
あの時、何故もっと調べなかったのか…
自分も許せなかった
「横島さんのお母さん……」
魔鈴はどう言葉をかけていいかわからなかった
百合子の美神親子に対する怒りは当然だ…
「ごめんなさいね。 愚痴みたいになって…」
百合子は苦笑いして魔鈴に謝った
「……いえ…、お気持ちは理解出来ます。 ですが、何故私にそれを話したのですか?」
魔鈴は疑問に思っていた
百合子が何故ここまで、自分に話したのか…
「私はあなたも調べさせてもらったのよ… この一年、忠夫を支えて助けてくれた、あなただから話したの…」
百合子は微笑み話した
そして、すぐに表情を険しく変えた
「忠夫は現在、美神家の所有物のような扱いよ… 忠夫に対する引き抜きなどはみんな、美神家が押さえてるわ。 忠夫は今後どうするのか… 私はそれを知りたくて来たの」
百合子は魔鈴に真剣な表情で話していた…
「それは本人に聞いた方がいいのでは無いですか?」
魔鈴は困惑しながら少し考えて、自分が話すべきではないと思った
「もちろん忠夫にも聞くわ… ただ、忠夫をよく知るあなたにも聞きたかったの」
百合子の話に魔鈴はまた考えている…
「忠夫が現在、美神令子さんと疎遠なのは調べたわ… 理由まではわからなかったけど… 今の状況では、高校卒業後もあそこで仕事するとは考えにくい。 でも、美神家は忠夫を手放さないでしょう… それこそ、どんな手段を使っても…」
百合子は悔しそうに、険しい表情のまま話していた
「横島さんは卒業と同時に辞めるつもりです。 最早横島さんにとって美神さんは、味方ではないです。 むしろ嫌ってます… 理由はご察しの通り、一年前の事件です……」
魔鈴は静かに話し出した
百合子の気持ちは痛いほど伝わっていた…
「私が人の見立てを間違うなんてね… 知らなかったのよ。 あんな扱いなの… 酷いもんよ。 公私の区別は無く、時給は255円。 実際の貢献度や能力と比較したらありえない金額よ」
百合子はバックから書類を出して魔鈴に見せた
それは美神除霊事務所の財務調査書だった
公式書類と裏帳簿
両方あった
中には横島の契約書も2種類あった
一つはアルバイトとして、255円で契約した物
もう一つは契約社員扱いで年収が歩合制になっていた
横島のこの一年の年収が1億5千万になっていた…
魔鈴は驚いてその書類を見ていた…
「これほどの書類をどうやって…」
あの美神令子の裏帳簿を手に入れるとは…
魔鈴は不思議そうに百合子に聞いた
「彼女のような人物は常に誰かに見張られてるのよ… 過去にも税務署に脱税が見つかってるしね」
百合子は簡単に魔鈴に説明した
魔鈴は令子を思い出して、ある程度納得していた
あれだけ目立つ人だ…
悪い噂も多いし、密かに見張られても不思議ではなかった
「彼女はすごいわ… 脱税から、銃刀法違反から、政治資金規制法など法律違反が数十件…」
百合子はあきれ気味に話し続ける
「違法な仕事も数限り無く…、その豊富な資金で関係者の買収も当たり前… 暴力団と同じだわ」
百合子の話に魔鈴は険しい表情で聞いていた
令子の現実は魔鈴が考えるより、ずっと酷かった
「いろいろ非常識な人ですが… そこまで酷いとは…」
魔鈴は令子に嫌悪を抱いたが、今後の対応を考え直さなければと思っていた
「あの事件での忠夫の扱いも酷かった… 美神美智恵さん… 彼女に、忠夫とルシオラさんは捨てゴマにされたわ…」
百合子は言葉に殺気が混じっていた
息子とその彼女を犠牲にされた
結果、美味しいとこは全てあの親子に持っていかれた…
百合子は美神親子も許せなかったが…
あの時、何故もっと調べなかったのか…
自分も許せなかった
「横島さんのお母さん……」
魔鈴はどう言葉をかけていいかわからなかった
百合子の美神親子に対する怒りは当然だ…
「ごめんなさいね。 愚痴みたいになって…」
百合子は苦笑いして魔鈴に謝った
「……いえ…、お気持ちは理解出来ます。 ですが、何故私にそれを話したのですか?」
魔鈴は疑問に思っていた
百合子が何故ここまで、自分に話したのか…
「私はあなたも調べさせてもらったのよ… この一年、忠夫を支えて助けてくれた、あなただから話したの…」
百合子は微笑み話した
そして、すぐに表情を険しく変えた
「忠夫は現在、美神家の所有物のような扱いよ… 忠夫に対する引き抜きなどはみんな、美神家が押さえてるわ。 忠夫は今後どうするのか… 私はそれを知りたくて来たの」
百合子は魔鈴に真剣な表情で話していた…
「それは本人に聞いた方がいいのでは無いですか?」
魔鈴は困惑しながら少し考えて、自分が話すべきではないと思った
「もちろん忠夫にも聞くわ… ただ、忠夫をよく知るあなたにも聞きたかったの」
百合子の話に魔鈴はまた考えている…
「忠夫が現在、美神令子さんと疎遠なのは調べたわ… 理由まではわからなかったけど… 今の状況では、高校卒業後もあそこで仕事するとは考えにくい。 でも、美神家は忠夫を手放さないでしょう… それこそ、どんな手段を使っても…」
百合子は悔しそうに、険しい表情のまま話していた
「横島さんは卒業と同時に辞めるつもりです。 最早横島さんにとって美神さんは、味方ではないです。 むしろ嫌ってます… 理由はご察しの通り、一年前の事件です……」
魔鈴は静かに話し出した
百合子の気持ちは痛いほど伝わっていた…