GS魔鈴 新しき絆・番外編魔鈴めぐみの挑戦
それは魔鈴が横島と雪之丞を連れて、初めて除霊をした日のこと
三人は東京都に属する小さな島に向かっていた
「初仕事っすね~ どんな仕事っすか?」
島に向かうフェリーから海を眺めていた横島は、魔鈴に今日の仕事を尋ねる
「小さな島にある民宿に住み着いてしまった、悪霊を退治して欲しいそうです。 依頼人は民宿と漁業との兼業をされてる方で、依頼料金は100万が限度との依頼です」
説明しながら魔鈴は、横島と雪之丞に資料を見せた
「霊力レベルがCに意識は全く無しか… 民宿を占拠しているが、特に暴れることも無い。 楽勝だな」
資料に軽く目を通した雪之丞は、自信ありげな表情で言い切る
「仕事内容は難しくないですよ。 ただ依頼料が安いので、半年ほど引き受け手が居なかったそうです」
「相場だと200万から300万の仕事っすからね。 まして島に行く船が一日2便じゃ、一日掛かりの仕事になりますし、効率が悪くて誰も行きたがらないっすね~」
資料を見ながら引き受けた事情を見抜いた横島に、魔鈴は驚いてしまう
「横島さん、結構詳しいんですね。 私てっきり…」
「アハハッ、魔鈴さん俺が馬鹿だと思ってたっしょ? いくら俺が馬鹿でも最低限の知識はありますよ」
魔鈴の驚いた理由をすぐに察した横島は笑ってしまう
自分に向けられる好意は鈍感で信じない横島だが、逆は敏感に感じるようだ
「いや、私はそんなつもりでは……」
「気にしないで下さい。 俺が馬鹿なのは変わらないですよ」
誤解だと説明しようとする魔鈴の言葉をさえぎり、当然のように自分は馬鹿だと笑いながら言い切る横島
魔鈴はそんな横島に何とも言えない気持ちになる
(私は横島さんが馬鹿だとか言うのでは無く、感心しただけなのですが…)
GSの相場や利益に関することに詳しい横島に、魔鈴は感心しただけなのだ
それなのに自分が馬鹿に思われてるのが当然と言い切る横島に、魔鈴は困惑してしまう
(いったいどういう環境で生きてきたのでしょう? 謙遜とか控えめとか言うレベルではありません)
横島のあまりに自分を見下す言葉に、魔鈴はいくら考えても納得がいかない
「あの…、魔鈴さん? 俺なんか怒らせましたか?」
そんな中考え込む魔鈴に難しい表情で見つめられていた横島は、申し訳なさそうに声をかける
「いえ、そんなことありませんよ」
慌てて笑顔で答える魔鈴に、横島はホッとしたように一息つく
その後魔鈴は笑顔で横島や雪之丞と話していくが、この時の横島の様子は心から離れることは無かった
そして数時間後、魔鈴達は依頼人の民宿に到着する
三人は東京都に属する小さな島に向かっていた
「初仕事っすね~ どんな仕事っすか?」
島に向かうフェリーから海を眺めていた横島は、魔鈴に今日の仕事を尋ねる
「小さな島にある民宿に住み着いてしまった、悪霊を退治して欲しいそうです。 依頼人は民宿と漁業との兼業をされてる方で、依頼料金は100万が限度との依頼です」
説明しながら魔鈴は、横島と雪之丞に資料を見せた
「霊力レベルがCに意識は全く無しか… 民宿を占拠しているが、特に暴れることも無い。 楽勝だな」
資料に軽く目を通した雪之丞は、自信ありげな表情で言い切る
「仕事内容は難しくないですよ。 ただ依頼料が安いので、半年ほど引き受け手が居なかったそうです」
「相場だと200万から300万の仕事っすからね。 まして島に行く船が一日2便じゃ、一日掛かりの仕事になりますし、効率が悪くて誰も行きたがらないっすね~」
資料を見ながら引き受けた事情を見抜いた横島に、魔鈴は驚いてしまう
「横島さん、結構詳しいんですね。 私てっきり…」
「アハハッ、魔鈴さん俺が馬鹿だと思ってたっしょ? いくら俺が馬鹿でも最低限の知識はありますよ」
魔鈴の驚いた理由をすぐに察した横島は笑ってしまう
自分に向けられる好意は鈍感で信じない横島だが、逆は敏感に感じるようだ
「いや、私はそんなつもりでは……」
「気にしないで下さい。 俺が馬鹿なのは変わらないですよ」
誤解だと説明しようとする魔鈴の言葉をさえぎり、当然のように自分は馬鹿だと笑いながら言い切る横島
魔鈴はそんな横島に何とも言えない気持ちになる
(私は横島さんが馬鹿だとか言うのでは無く、感心しただけなのですが…)
GSの相場や利益に関することに詳しい横島に、魔鈴は感心しただけなのだ
それなのに自分が馬鹿に思われてるのが当然と言い切る横島に、魔鈴は困惑してしまう
(いったいどういう環境で生きてきたのでしょう? 謙遜とか控えめとか言うレベルではありません)
横島のあまりに自分を見下す言葉に、魔鈴はいくら考えても納得がいかない
「あの…、魔鈴さん? 俺なんか怒らせましたか?」
そんな中考え込む魔鈴に難しい表情で見つめられていた横島は、申し訳なさそうに声をかける
「いえ、そんなことありませんよ」
慌てて笑顔で答える魔鈴に、横島はホッとしたように一息つく
その後魔鈴は笑顔で横島や雪之丞と話していくが、この時の横島の様子は心から離れることは無かった
そして数時間後、魔鈴達は依頼人の民宿に到着する