GS魔鈴 新しき絆・番外編愛子の日記
~×月〇日~
一日また一日と卒業式が近付いていく
数ヶ月後にはクラスメートに会えなくなると思うと無性に胸が苦しくなる
みんなには限りない未来があるが、私には無い
その現実が私の心に重くのしかかる
~×月〇日~
二月に入った頃、校長先生に来年の事を相談された
先生達の助手として事務や雑用をするか、生徒を続けるか
私は迷う事なく生徒を続ける事を選んだ
働くのも興味があったけど、やっぱり生徒でありたいと思う
来年も私を受け入れてくれる校長先生には感謝してもしきれない
~×月〇日~
もうすぐバレンタインだ
今年はきちんと渡したいと思う
横島君に渡せる最後のチャンスかもしれないから……
友達でもいい、私の想いと感謝を込めて
~×月〇日~
今日はバレンタインだ
私は今日という日を生涯忘れないだろう
つまらない嫉妬から横島君の秘密を聞いてしまったのだから……
私はずっと気付いていたのに、横島君の笑顔の裏には違和感がある事に
私は何故もっとしっかりと彼を見なかったのだろう
好きだったのに、誰よりも愛していたのに……
今のこの苦しさは失恋の苦しさではない
私に幸せをくれた横島に、何もしなかった自分への苦しさだろう
もし、あと一歩踏み込めたら……
~×月〇日~
横島君の表情はいつもと変わらぬままだった
私とピート君も表面上は変わらない
伊達に長生きしてる妖怪ではないのだから当然だけど……、ただタイガー君だけはしばらく元気がなかった
詳しくは聞けなかったけど、横島君には私の知らない更なる過去があるのだろう
~×月〇日~
あの日以来、私は横島君の相手が気になっている
あの日のお弁当を見た瞬間の、まるで雷に打たれたような衝撃が忘れられない
細かな気配りと彩り鮮やかなお弁当は、横島君への深い愛情そのものだった
悔しさや後悔は消えないが、同時にあれほど横島君を大切に思う相手が現れてよかったとも思う
横島君には幸せになってほしい
それが……、私が彼を愛した証になる気がするから
~×月〇日~
今日久しぶりに横島君が学校を休んだ
残り僅かな時間がまた減った事に、言葉にならない寂しさを感じてしまう
そういえば今日は、飛行機が故障して危険だったとニュースが入っていた
原因不明の故障で空港が閉鎖されたと、テレビで騒いでいたのが印象に残っている
~×月〇日~
今日学校では横島君が、年上美人と仲良さそうに歩いていたと再び噂になった
そういえば前にも同じ噂を聞いた事があるが、あれも魔鈴さんという横島君の大切な人なのだろう
吊るし上げにして真相を吐かせると騒ぐ男子達に、私とピート君とタイガー君はそっとしておいて欲しいと頼んだ
それでも何人か納得いかないような表情だったけど、意外な事に女子の大半が私達の味方になってくれた
いつも笑ってみんなを楽しませてた横島君が、彼女一人紹介出来ないクラスのいびつな関係に気付いてる人は私だけではなかったようだ
『最後くらいはみんなで笑って卒業しようよ』
一人の女子がそう言うと誰も横島君の話題を口にしなくなった
この時の重苦しい空気は、クラスメートと横島君の本当の距離を痛感するものだった
でも私は思う
私達クラスメートも悪かったけど、横島君ももっとみんなを信じていたら……
もっと楽しい学校生活になったんじゃないかな
それだけは残念で仕方ない
一日また一日と卒業式が近付いていく
数ヶ月後にはクラスメートに会えなくなると思うと無性に胸が苦しくなる
みんなには限りない未来があるが、私には無い
その現実が私の心に重くのしかかる
~×月〇日~
二月に入った頃、校長先生に来年の事を相談された
先生達の助手として事務や雑用をするか、生徒を続けるか
私は迷う事なく生徒を続ける事を選んだ
働くのも興味があったけど、やっぱり生徒でありたいと思う
来年も私を受け入れてくれる校長先生には感謝してもしきれない
~×月〇日~
もうすぐバレンタインだ
今年はきちんと渡したいと思う
横島君に渡せる最後のチャンスかもしれないから……
友達でもいい、私の想いと感謝を込めて
~×月〇日~
今日はバレンタインだ
私は今日という日を生涯忘れないだろう
つまらない嫉妬から横島君の秘密を聞いてしまったのだから……
私はずっと気付いていたのに、横島君の笑顔の裏には違和感がある事に
私は何故もっとしっかりと彼を見なかったのだろう
好きだったのに、誰よりも愛していたのに……
今のこの苦しさは失恋の苦しさではない
私に幸せをくれた横島に、何もしなかった自分への苦しさだろう
もし、あと一歩踏み込めたら……
~×月〇日~
横島君の表情はいつもと変わらぬままだった
私とピート君も表面上は変わらない
伊達に長生きしてる妖怪ではないのだから当然だけど……、ただタイガー君だけはしばらく元気がなかった
詳しくは聞けなかったけど、横島君には私の知らない更なる過去があるのだろう
~×月〇日~
あの日以来、私は横島君の相手が気になっている
あの日のお弁当を見た瞬間の、まるで雷に打たれたような衝撃が忘れられない
細かな気配りと彩り鮮やかなお弁当は、横島君への深い愛情そのものだった
悔しさや後悔は消えないが、同時にあれほど横島君を大切に思う相手が現れてよかったとも思う
横島君には幸せになってほしい
それが……、私が彼を愛した証になる気がするから
~×月〇日~
今日久しぶりに横島君が学校を休んだ
残り僅かな時間がまた減った事に、言葉にならない寂しさを感じてしまう
そういえば今日は、飛行機が故障して危険だったとニュースが入っていた
原因不明の故障で空港が閉鎖されたと、テレビで騒いでいたのが印象に残っている
~×月〇日~
今日学校では横島君が、年上美人と仲良さそうに歩いていたと再び噂になった
そういえば前にも同じ噂を聞いた事があるが、あれも魔鈴さんという横島君の大切な人なのだろう
吊るし上げにして真相を吐かせると騒ぐ男子達に、私とピート君とタイガー君はそっとしておいて欲しいと頼んだ
それでも何人か納得いかないような表情だったけど、意外な事に女子の大半が私達の味方になってくれた
いつも笑ってみんなを楽しませてた横島君が、彼女一人紹介出来ないクラスのいびつな関係に気付いてる人は私だけではなかったようだ
『最後くらいはみんなで笑って卒業しようよ』
一人の女子がそう言うと誰も横島君の話題を口にしなくなった
この時の重苦しい空気は、クラスメートと横島君の本当の距離を痛感するものだった
でも私は思う
私達クラスメートも悪かったけど、横島君ももっとみんなを信じていたら……
もっと楽しい学校生活になったんじゃないかな
それだけは残念で仕方ない