新しき絆・2
「人工幽霊は気が付いてたみたいだな…」
美神事務所から魔鈴の店に転移した横島はふとつぶやく
「まあ、ずっと見てたものね。 私達も確証を持たれないように気をつけては居たけど、ある程度気が付いてても不思議じゃないわ」
「今日の人工幽霊殿は何かいつもと違った感じでござったな…」
最も中立な立場だった人工幽霊は、横島の変化を誰よりも冷静に見てきた
ゆえに、何も言わずにずっと居たのだろうと横島達は思う
「後はおキヌちゃんか…」
横島は残るおキヌに別れを告げるのをいつにしようか悩む
ある意味令子以上に説明するのが難しい相手だと思っている
そして時は少し遡って、横島夫妻対美智恵の対決も終わりを告げようとしていた
「何もするなよ。 ゆっくり上着を脱いでこっちに渡せ…」
雪之丞は文珠と霊波砲で警戒したまま、美智恵の武装解除をするようだ
美智恵はそんな雪之丞を睨みつけたまま、ゆっくりと上着を投げつける
「あった… これは文珠か…」
大樹が美智恵を警戒しつつ服の中を探して見つけたのは、銃と文珠であった
大樹は文珠を取り上げ、銃の弾を抜いて美智恵に服を返す
「さて、まだやるかしら? 言っておくけど私達の関係者の誰か一人でも行方不明になれば、あなた達親子の秘密は全て暴露されることになってるわよ」
百合子はこの程度で美智恵が諦めるとは思ってなく、徹底的に戦うつもりであった
「私は……」
美智恵が百合子や大樹を睨んで何か言おうとした時、魔鈴の店から令子が無表情のまま出て来た
そしてその表情に美智恵の思考は全て止まってしまう
(何なの!? あの令子は…! 私の令子はいつでも強いはずなのに…)
そう、一見しただけではただの無表情に見える令子だが、母親から見ればまるで違っていたのだ
そんな美智恵に気が付くこと無く、令子はコブラを走らせて去ってしまう
「失礼します!」
令子が心配で仕方ない美智恵は、百合子達の返事など待たずに令子の車を追うように去ってゆく
「よかったのか、行かせて」
美智恵が去って一息ついた雪之丞は、百合子と大樹に何故黙って行かせたのかを問いかけた
「とりあえず宣戦布告には十分よ」
「それにな、雪之丞君。 子供を守る親と言うのは恐ろしいもんだぞ。 あまり追い込み過ぎない方がいい。 冷静になって忠夫達に二度と関わらなくなったらそれでいい」
百合子と大樹はあくまで冷静であった
出来ることなら忠夫達に静かな人生を送らせたい
その為には、ギリギリのとこで美智恵に考えさせる必要があった
ある意味令子の現れたタイミングは百合子達にとってちょうどよかったのだ
「ふーん、そんなもんかね?」
雪之丞は百合子と大樹の意図を聞いても半信半疑であった
美智恵の恐ろしさを知るがゆえに、雪之丞にはそんな余裕は無い
「さて、馬鹿息子に話を聞きに行くか!」
「そうね… その上で今後の対策を立てましょう」
大樹と百合子はホッとした表情を浮かべて、魔鈴の店に向かった
「まあ、いいか。 考えるのは任せるか…」
自分より遥かに上の駆け引きに雪之丞は考えるのを任せてリラックスする
そして、美神と横島の親子対決は一応の終結となった
美神事務所から魔鈴の店に転移した横島はふとつぶやく
「まあ、ずっと見てたものね。 私達も確証を持たれないように気をつけては居たけど、ある程度気が付いてても不思議じゃないわ」
「今日の人工幽霊殿は何かいつもと違った感じでござったな…」
最も中立な立場だった人工幽霊は、横島の変化を誰よりも冷静に見てきた
ゆえに、何も言わずにずっと居たのだろうと横島達は思う
「後はおキヌちゃんか…」
横島は残るおキヌに別れを告げるのをいつにしようか悩む
ある意味令子以上に説明するのが難しい相手だと思っている
そして時は少し遡って、横島夫妻対美智恵の対決も終わりを告げようとしていた
「何もするなよ。 ゆっくり上着を脱いでこっちに渡せ…」
雪之丞は文珠と霊波砲で警戒したまま、美智恵の武装解除をするようだ
美智恵はそんな雪之丞を睨みつけたまま、ゆっくりと上着を投げつける
「あった… これは文珠か…」
大樹が美智恵を警戒しつつ服の中を探して見つけたのは、銃と文珠であった
大樹は文珠を取り上げ、銃の弾を抜いて美智恵に服を返す
「さて、まだやるかしら? 言っておくけど私達の関係者の誰か一人でも行方不明になれば、あなた達親子の秘密は全て暴露されることになってるわよ」
百合子はこの程度で美智恵が諦めるとは思ってなく、徹底的に戦うつもりであった
「私は……」
美智恵が百合子や大樹を睨んで何か言おうとした時、魔鈴の店から令子が無表情のまま出て来た
そしてその表情に美智恵の思考は全て止まってしまう
(何なの!? あの令子は…! 私の令子はいつでも強いはずなのに…)
そう、一見しただけではただの無表情に見える令子だが、母親から見ればまるで違っていたのだ
そんな美智恵に気が付くこと無く、令子はコブラを走らせて去ってしまう
「失礼します!」
令子が心配で仕方ない美智恵は、百合子達の返事など待たずに令子の車を追うように去ってゆく
「よかったのか、行かせて」
美智恵が去って一息ついた雪之丞は、百合子と大樹に何故黙って行かせたのかを問いかけた
「とりあえず宣戦布告には十分よ」
「それにな、雪之丞君。 子供を守る親と言うのは恐ろしいもんだぞ。 あまり追い込み過ぎない方がいい。 冷静になって忠夫達に二度と関わらなくなったらそれでいい」
百合子と大樹はあくまで冷静であった
出来ることなら忠夫達に静かな人生を送らせたい
その為には、ギリギリのとこで美智恵に考えさせる必要があった
ある意味令子の現れたタイミングは百合子達にとってちょうどよかったのだ
「ふーん、そんなもんかね?」
雪之丞は百合子と大樹の意図を聞いても半信半疑であった
美智恵の恐ろしさを知るがゆえに、雪之丞にはそんな余裕は無い
「さて、馬鹿息子に話を聞きに行くか!」
「そうね… その上で今後の対策を立てましょう」
大樹と百合子はホッとした表情を浮かべて、魔鈴の店に向かった
「まあ、いいか。 考えるのは任せるか…」
自分より遥かに上の駆け引きに雪之丞は考えるのを任せてリラックスする
そして、美神と横島の親子対決は一応の終結となった