新しき絆・2
その言葉に令子の怒りや思考が全て止まってしまう
無言のまま令子を警戒する魔鈴とタマモとシロ
そんな中で横島と令子はしばし無言で見つめ合っていた
「美神さんが今日来なくても、卒業したら話すつもりでした。 俺はGSにはならないです。 俺にはGSを続ける理由が浮かばない」
無表情のまま無言を貫く令子に、横島は淡々としたまま言葉を続けた
それは横島がずっと悩んでいたことだった
GSとは何なのか?
霊能力とは何なのか?
令子のように金儲けをしたい訳でも無く、唐巣のように自分を犠牲にして人助けをしたい訳でも無い
横島にとってGSを続ける理由が浮かばないのだ
「俺は、自分が大切な人達を守れる人になりたいんです。 その為にはGSである必要は無いですから…」
そんな横島の話を魔鈴達は静かに聞いていた
(その決断は正しいわ。 横島の霊能力は便利すぎる。 GSを続けて行けば、必ずまた危険を呼び込むわ)
今まであまり聞かなかった横島の本心にタマモは同意している
高く応用範囲の広すぎる霊能力
あれがある横島は、GSである限りこれからも危険な敵と戦わされるだろう
それならばいっそGSを辞めてしまえばいいとタマモは思う
(やはり先生は変わったでござるな… 何が先生をあそこまで変えたのでござろうか?)
同じく横島の本心を聞いたシロは、昔と比べてその変わりように驚いている
何が横島をあそこまで変えたのかシロは知らないのだ
(横島さん…)
そして魔鈴は横島を見て心が痛くなるほどの想いを感じていた
少し前の危機的精神状態は乗り越えたとはいえ、横島の心は今でも深すぎる傷が残っている
魔鈴はその元凶たる令子をどうしても許せなかった
「何…下らないこと言ってるの? あんたの意見なんか聞いてないわ! さっさと帰るわよ!」
今にもシバき倒さんという殺気で横島を睨みつける令子
ここで横島を屈伏させれば、全て元に戻る
令子にはこうするしか方法が無かった
その時…
令子の心が恐怖で震え初めている事を本人でさえも気が付いてない
美智恵、西条、高島…
かつて令子を置いて去って行った、大切な人達の顔が浮かぶ
大切になればなるほど、求めれば求めるほど、側に居て欲しいのに居なくなってしまった人達
(また、私を置いて行くの? 横島クン…)
令子はそのプライドと弱さゆえ、言葉を口に出来ない
口にしてしまえば自分と横島の関係が崩壊してしまう
それだけは令子には出来なかった
しかし、令子は気が付いてない
先ほど令子の元から去った人達の中に高島が居たことを
そして横島が去っていくことを「また」と自分で思ったことを
そう…
先ほどから令子は、無意識ではあるが前世との想いを共有している
だがそれはあまりに遅い最悪のタイミングであった
無言のまま令子を警戒する魔鈴とタマモとシロ
そんな中で横島と令子はしばし無言で見つめ合っていた
「美神さんが今日来なくても、卒業したら話すつもりでした。 俺はGSにはならないです。 俺にはGSを続ける理由が浮かばない」
無表情のまま無言を貫く令子に、横島は淡々としたまま言葉を続けた
それは横島がずっと悩んでいたことだった
GSとは何なのか?
霊能力とは何なのか?
令子のように金儲けをしたい訳でも無く、唐巣のように自分を犠牲にして人助けをしたい訳でも無い
横島にとってGSを続ける理由が浮かばないのだ
「俺は、自分が大切な人達を守れる人になりたいんです。 その為にはGSである必要は無いですから…」
そんな横島の話を魔鈴達は静かに聞いていた
(その決断は正しいわ。 横島の霊能力は便利すぎる。 GSを続けて行けば、必ずまた危険を呼び込むわ)
今まであまり聞かなかった横島の本心にタマモは同意している
高く応用範囲の広すぎる霊能力
あれがある横島は、GSである限りこれからも危険な敵と戦わされるだろう
それならばいっそGSを辞めてしまえばいいとタマモは思う
(やはり先生は変わったでござるな… 何が先生をあそこまで変えたのでござろうか?)
同じく横島の本心を聞いたシロは、昔と比べてその変わりように驚いている
何が横島をあそこまで変えたのかシロは知らないのだ
(横島さん…)
そして魔鈴は横島を見て心が痛くなるほどの想いを感じていた
少し前の危機的精神状態は乗り越えたとはいえ、横島の心は今でも深すぎる傷が残っている
魔鈴はその元凶たる令子をどうしても許せなかった
「何…下らないこと言ってるの? あんたの意見なんか聞いてないわ! さっさと帰るわよ!」
今にもシバき倒さんという殺気で横島を睨みつける令子
ここで横島を屈伏させれば、全て元に戻る
令子にはこうするしか方法が無かった
その時…
令子の心が恐怖で震え初めている事を本人でさえも気が付いてない
美智恵、西条、高島…
かつて令子を置いて去って行った、大切な人達の顔が浮かぶ
大切になればなるほど、求めれば求めるほど、側に居て欲しいのに居なくなってしまった人達
(また、私を置いて行くの? 横島クン…)
令子はそのプライドと弱さゆえ、言葉を口に出来ない
口にしてしまえば自分と横島の関係が崩壊してしまう
それだけは令子には出来なかった
しかし、令子は気が付いてない
先ほど令子の元から去った人達の中に高島が居たことを
そして横島が去っていくことを「また」と自分で思ったことを
そう…
先ほどから令子は、無意識ではあるが前世との想いを共有している
だがそれはあまりに遅い最悪のタイミングであった