新しき絆・2
横島達が朝食を食べ終えようとする頃、インターホンの音がする
ちなみに、魔鈴の家は異界にあるが、電話とインターホンや電気などは繋がっていた
上下水道やガスなどは繋がってないが、電話や電気などの類は魔法を使い繋がるようである
「あら、朝から誰かしら…」
魔鈴は朝には珍しい訪問者に少し不思議そうに、インターホンに使っている昔の電話を取る
「はい、魔法料理魔鈴で……」
「魔鈴っ!!! 今すぐ出てきなさい!!!」
魔鈴が名乗ってる途中にも関わらず、ものすごい怒鳴り声が響き渡った
受話器を耳にあてていた魔鈴はそのあまりの大きな怒鳴り声に耳がキーンとしてしまう
そして食事中だった横島達にまで、その怒鳴り声は聞こえていた
「今の声は…」
「美神殿でござる!」
「しくじったわ。 まさか美神がこんなに早く来るなんて!」
横島とシロはそのあまりに大きな怒鳴り声に驚き、タマモは令子に先手を打たれたことで己の油断を後悔した
「あんなに怒鳴らなくても聞こるんですが…」
魔鈴は耳を押さえながらつぶやく
元々令子と魔鈴は合わない
令子が魔鈴を嫌うように、魔鈴も令子のことが嫌いなのだ
突然やって来て怒鳴りつける令子に、魔鈴は怒りを押さえながら立ち上がる
「タマモ、シロ行くぞ…」
一方横島はそんな魔鈴の姿を見て表情を一変させる
先ほどまでの雰囲気とはまるで違う無表情に変わっていた
(横島…)
(先生…)
タマモとシロはそんな横島の姿に驚きを隠せなかった
怒り、後悔、悲しみ……
無表情な顔とは逆に、その瞳にはそんな複雑な感情が溢れている
そんな風にタマモとシロが驚いてる中、横島は部屋の隅にひっそりと置かれた箱を見つめていた
黒いその箱はわざわざ魔鈴の魔法で厳重に封印されている
そう…
その箱に封印されているのはルシオラの霊破片であった
(ルシオラ… 行って来るよ。 俺は、あの人とケリをつけて… 前に進んでいくよ。 再びお前に会えた時、お前に誇れるようにな)
横島は拳を強く強く握りしめてルシオラに誓う
その拳はあまりに強く握りしめた為、血が滲みそうになっていた
そんな時、横島は手にそっと温かい温もりを感じる
「魔鈴さん… タマモ… シロ…」
いつの間にか横島の手には、魔鈴とタマモとシロの手が添えられていたのだ
「横島さん… 大丈夫ですよ」
「横島、勝負は熱くなった方の負けよ」
「先生、落ち着くでござる」
横島が少しの間考え込んでる間に、魔鈴達が横島を囲むように集まっていた
少し心配そうに見つめる魔鈴達の優しさと温もりに、横島の表情は再びいつものように戻る
「ああ、ごめんな… 俺は大丈夫だよ。 さあ行こうか」
笑顔を見せた横島と魔鈴達は、令子と対面するために店に向かっていく
そして時を同じく美神事務所では、令子が横島を探しに行ったことを知った美智恵が、焦った様子で再び車に乗り込む
「マズいわ! 横島君はアパートに居ないはず! 万が一魔鈴との関係を知ってしまえば…」
焦った様子の美智恵は、乱暴に車を走らせながら令子の携帯に電話をかける
ちなみに、魔鈴の家は異界にあるが、電話とインターホンや電気などは繋がっていた
上下水道やガスなどは繋がってないが、電話や電気などの類は魔法を使い繋がるようである
「あら、朝から誰かしら…」
魔鈴は朝には珍しい訪問者に少し不思議そうに、インターホンに使っている昔の電話を取る
「はい、魔法料理魔鈴で……」
「魔鈴っ!!! 今すぐ出てきなさい!!!」
魔鈴が名乗ってる途中にも関わらず、ものすごい怒鳴り声が響き渡った
受話器を耳にあてていた魔鈴はそのあまりの大きな怒鳴り声に耳がキーンとしてしまう
そして食事中だった横島達にまで、その怒鳴り声は聞こえていた
「今の声は…」
「美神殿でござる!」
「しくじったわ。 まさか美神がこんなに早く来るなんて!」
横島とシロはそのあまりに大きな怒鳴り声に驚き、タマモは令子に先手を打たれたことで己の油断を後悔した
「あんなに怒鳴らなくても聞こるんですが…」
魔鈴は耳を押さえながらつぶやく
元々令子と魔鈴は合わない
令子が魔鈴を嫌うように、魔鈴も令子のことが嫌いなのだ
突然やって来て怒鳴りつける令子に、魔鈴は怒りを押さえながら立ち上がる
「タマモ、シロ行くぞ…」
一方横島はそんな魔鈴の姿を見て表情を一変させる
先ほどまでの雰囲気とはまるで違う無表情に変わっていた
(横島…)
(先生…)
タマモとシロはそんな横島の姿に驚きを隠せなかった
怒り、後悔、悲しみ……
無表情な顔とは逆に、その瞳にはそんな複雑な感情が溢れている
そんな風にタマモとシロが驚いてる中、横島は部屋の隅にひっそりと置かれた箱を見つめていた
黒いその箱はわざわざ魔鈴の魔法で厳重に封印されている
そう…
その箱に封印されているのはルシオラの霊破片であった
(ルシオラ… 行って来るよ。 俺は、あの人とケリをつけて… 前に進んでいくよ。 再びお前に会えた時、お前に誇れるようにな)
横島は拳を強く強く握りしめてルシオラに誓う
その拳はあまりに強く握りしめた為、血が滲みそうになっていた
そんな時、横島は手にそっと温かい温もりを感じる
「魔鈴さん… タマモ… シロ…」
いつの間にか横島の手には、魔鈴とタマモとシロの手が添えられていたのだ
「横島さん… 大丈夫ですよ」
「横島、勝負は熱くなった方の負けよ」
「先生、落ち着くでござる」
横島が少しの間考え込んでる間に、魔鈴達が横島を囲むように集まっていた
少し心配そうに見つめる魔鈴達の優しさと温もりに、横島の表情は再びいつものように戻る
「ああ、ごめんな… 俺は大丈夫だよ。 さあ行こうか」
笑顔を見せた横島と魔鈴達は、令子と対面するために店に向かっていく
そして時を同じく美神事務所では、令子が横島を探しに行ったことを知った美智恵が、焦った様子で再び車に乗り込む
「マズいわ! 横島君はアパートに居ないはず! 万が一魔鈴との関係を知ってしまえば…」
焦った様子の美智恵は、乱暴に車を走らせながら令子の携帯に電話をかける