新しき絆・2
「参ったな… 俺もまだまだ未熟だな」
横島は文珠を使ったにも関わらず、あっさり見抜かれた事実に苦笑いを浮かべる
横島は幽霊がもう安全だと判断して、搭乗口のドアを閉めて銀一達を呼ぶ
銀一は先ほどまで悪霊だった幽霊を見て、複雑な表情をしている
「悪霊も悪い霊ばかりじゃないんだよ。 未練や後悔で成仏出来なかった幽霊が陰の気を集めて悪霊化することもある」
横島は戸惑う銀一に説明する
「ごめんなさい…」
幽霊は素直に謝る
許してくれるとは思わないが、他に言葉が見つからないのだ
「いや…、正気に戻ったんならええ。 応援してくれたことは感謝してるよ。 ただ、もう人に迷惑はかけないでな」
銀一は戸惑いながらも幽霊を許していた
「それじゃあ、成仏するか?」
横島は幽霊を見て問いかける
このまま浮遊霊になる道もあるが、意志の弱い浮遊霊はまたいつ悪霊化するかわからない
出来れば、成仏して欲しかった
「あの… 出来れば近畿くんを守りたいんですが…」
幽霊は申し訳なさそうに横島と銀一を見る
「守る? 守護霊になるなら可能だろうけど…」
横島は銀一を見る
本来は守られる本人はわからないのだが、今回のような例は特殊である
横島は最終的判断は銀一にさせようと思った
「守護霊って俺を守ってくれるんか?」
銀一は戸惑いながら幽霊を見る
「そうね。 元々善良な霊だから、いい守護霊になるわよ。 まあ、新しい守護霊だから力はまだまだだろうけど…」
タマモは戸惑う銀一を見て苦笑いして説明をする
「君が判断していいよ。 俺は守ってもらうんやし…」
少し考えた銀一はそんな結論を出す
「お願いします」
幽霊は銀一に頭を下げる
「じゃあ、決まりだな。 銀ちゃんをきちんと守ってな」
横島がホッとしたように笑顔になる
「ありがとう。 あなたのおかげで正気に戻れたわ。 私以上に悲しみを抱えているのに、強く優しい瞳をしてたわ。 そんなあなたの言葉だからこそ、私に届いた…」
互いを思いやるような優しい様子で、幽霊と横島はしばし見つめ合う
そんな二人をタマモ達は静かに見守っていた
銀一は、昔と違う横島の様子に驚き
おキヌは悲しくつらそうな表情で横島を見つめる
「じゃあ、銀ちゃんを頼むな…」
横島はそう話して、文珠で【守】【護】【霊】を作って銀一と幽霊を結びつける
これも本来は必要無いのだが、どうすれば守護霊に出来るか知らない横島の配慮であった
だがこの文珠により幽霊と銀一の結び付きが強くなり、より守護霊として強力になったのは予想外の結果である
「ありがとう…」
幽霊は綺麗な笑顔で銀一の前から消えた
「消えたな…」
銀一は不思議そうに消えた場所を見つめる
「一般人には見えなくなっただけよ。 守護霊は生きてる人を邪魔しないように、姿を消すのよ」
タマモが銀一にもわかるように説明する
事実、タマモやシロには確実に見えているし
横島やおキヌにも、朧気だが見えている
「さて、こっからが問題だな…」
横島は気持ちを切り替え、気を引き締める
横島は文珠を使ったにも関わらず、あっさり見抜かれた事実に苦笑いを浮かべる
横島は幽霊がもう安全だと判断して、搭乗口のドアを閉めて銀一達を呼ぶ
銀一は先ほどまで悪霊だった幽霊を見て、複雑な表情をしている
「悪霊も悪い霊ばかりじゃないんだよ。 未練や後悔で成仏出来なかった幽霊が陰の気を集めて悪霊化することもある」
横島は戸惑う銀一に説明する
「ごめんなさい…」
幽霊は素直に謝る
許してくれるとは思わないが、他に言葉が見つからないのだ
「いや…、正気に戻ったんならええ。 応援してくれたことは感謝してるよ。 ただ、もう人に迷惑はかけないでな」
銀一は戸惑いながらも幽霊を許していた
「それじゃあ、成仏するか?」
横島は幽霊を見て問いかける
このまま浮遊霊になる道もあるが、意志の弱い浮遊霊はまたいつ悪霊化するかわからない
出来れば、成仏して欲しかった
「あの… 出来れば近畿くんを守りたいんですが…」
幽霊は申し訳なさそうに横島と銀一を見る
「守る? 守護霊になるなら可能だろうけど…」
横島は銀一を見る
本来は守られる本人はわからないのだが、今回のような例は特殊である
横島は最終的判断は銀一にさせようと思った
「守護霊って俺を守ってくれるんか?」
銀一は戸惑いながら幽霊を見る
「そうね。 元々善良な霊だから、いい守護霊になるわよ。 まあ、新しい守護霊だから力はまだまだだろうけど…」
タマモは戸惑う銀一を見て苦笑いして説明をする
「君が判断していいよ。 俺は守ってもらうんやし…」
少し考えた銀一はそんな結論を出す
「お願いします」
幽霊は銀一に頭を下げる
「じゃあ、決まりだな。 銀ちゃんをきちんと守ってな」
横島がホッとしたように笑顔になる
「ありがとう。 あなたのおかげで正気に戻れたわ。 私以上に悲しみを抱えているのに、強く優しい瞳をしてたわ。 そんなあなたの言葉だからこそ、私に届いた…」
互いを思いやるような優しい様子で、幽霊と横島はしばし見つめ合う
そんな二人をタマモ達は静かに見守っていた
銀一は、昔と違う横島の様子に驚き
おキヌは悲しくつらそうな表情で横島を見つめる
「じゃあ、銀ちゃんを頼むな…」
横島はそう話して、文珠で【守】【護】【霊】を作って銀一と幽霊を結びつける
これも本来は必要無いのだが、どうすれば守護霊に出来るか知らない横島の配慮であった
だがこの文珠により幽霊と銀一の結び付きが強くなり、より守護霊として強力になったのは予想外の結果である
「ありがとう…」
幽霊は綺麗な笑顔で銀一の前から消えた
「消えたな…」
銀一は不思議そうに消えた場所を見つめる
「一般人には見えなくなっただけよ。 守護霊は生きてる人を邪魔しないように、姿を消すのよ」
タマモが銀一にもわかるように説明する
事実、タマモやシロには確実に見えているし
横島やおキヌにも、朧気だが見えている
「さて、こっからが問題だな…」
横島は気持ちを切り替え、気を引き締める