新しき絆・2
そして令子は、心からこみ上げてくる、理由の解らぬ怒りを必死に抑えている
この場に銀一やマネージャーが居なければ、瞬時に怒りを解放して横島をシバくところだが…
いくら令子でも、銀一の前で横島をシバくのはさすがに理性が働いていた
昔の友達らしいし、少しは黙って見ていよう
令子は令子なりに一応気を使っていたのだが…
横島がタマモとシロを大切な仲間と紹介したのは面白くない
あんな奴らよりも、自分を真っ先に紹介するべきだろう
横島の飼い主は自分なのだから!
令子としては、当たり前の言い分を頭の中に浮かべて横島を睨む
令子は基本的に、横島の気持ちや考えは一切認めない
横島は自分の丁稚で、自分に全てを捧げ尽くして当然なのだ
横島がそれ以外に気を向けたりするのは、悪いことだとさえ思っている
令子はここまで変化した状況でも変わらない
いや…
心の奥底では気が付いているだろうが、認められないのだ
変わりゆく横島を…
かつての楽しい日常
絶対的な支配する関係
横島の全てを自分の思いのままに動かせた日々
ある意味、あの頃の横島が令子の理想だったのかもしれない
「あの… そろそろ出発しませんと時間が…」
令子やおキヌを現実に引き戻したのは、マネージャーであった
「横島君、さっさと準備して頂戴」
令子の殺気混じりの言葉が横島に届く
「銀ちゃん、詳しい話はまた後でな…」
横島はタマモとシロを連れて荷物の用意に向かう
令子やおキヌは見た目笑顔を作っては居るが、銀一から見て2人は笑顔に見えない
(なんや… あの2人…)
妙に重い空気を銀一は不思議に思うが、そこは芸能人
見て見ぬ振りをして、爽やかな笑顔で令子やおキヌと会話をする
それから、令子達は銀一を連れて羽田空港に向かう
この日の仕事は銀一に見せる為に、令子がわざわざ見栄えのいい仕事を選んだのだ
横島達が空港に到着した頃、美神事務所には美智恵が到着する
わずか1時間の差で入れ違いであった
令子が空港で搭乗手続きをしてる時、横島の携帯が鳴る
「もしもし…」
横島は携帯の画面の雪之丞の名前を見て、令子やおキヌから少し離れて電話に出る
「俺だ…、そろそろ限界らしい。 奴が何かしらの情報を得た模様だ。 タマモとシロはもう危険だから、保護した方がいいようだ。 お前がそのまま2人から離れないで、魔鈴さんの家に連れて行った方がいい」
雪之丞の言葉を聞き、横島の表情に緊張が走る
「わかった。 お前はどこだ?」
「俺は奴の方を見張る。 まさかとは思うが、魔鈴さんに危険が及ぶ可能性もゼロでは無いんでな… お前は、その2人から離れるなよ」
横島は緊張した口調で雪之丞と会話していく
「ああ、すまんが魔鈴さんを頼む」
横島は魔鈴が心配で、辛そうに雪之丞に頼み込む
「任せろ。 こっちには強い味方がいるからな… お前こそドジ踏むなよ」
雪之丞は自信を持って横島を安心させるように話す
「味方…? とりあえず頼むな!」
横島は味方の言葉に引っかかるが、令子が搭乗手続きを終えてこちらに来るのを見て、聞くのをやめる
「俺を信じろ。 また何かあれば連絡する」
雪之丞はそう話して電話を切った
この場に銀一やマネージャーが居なければ、瞬時に怒りを解放して横島をシバくところだが…
いくら令子でも、銀一の前で横島をシバくのはさすがに理性が働いていた
昔の友達らしいし、少しは黙って見ていよう
令子は令子なりに一応気を使っていたのだが…
横島がタマモとシロを大切な仲間と紹介したのは面白くない
あんな奴らよりも、自分を真っ先に紹介するべきだろう
横島の飼い主は自分なのだから!
令子としては、当たり前の言い分を頭の中に浮かべて横島を睨む
令子は基本的に、横島の気持ちや考えは一切認めない
横島は自分の丁稚で、自分に全てを捧げ尽くして当然なのだ
横島がそれ以外に気を向けたりするのは、悪いことだとさえ思っている
令子はここまで変化した状況でも変わらない
いや…
心の奥底では気が付いているだろうが、認められないのだ
変わりゆく横島を…
かつての楽しい日常
絶対的な支配する関係
横島の全てを自分の思いのままに動かせた日々
ある意味、あの頃の横島が令子の理想だったのかもしれない
「あの… そろそろ出発しませんと時間が…」
令子やおキヌを現実に引き戻したのは、マネージャーであった
「横島君、さっさと準備して頂戴」
令子の殺気混じりの言葉が横島に届く
「銀ちゃん、詳しい話はまた後でな…」
横島はタマモとシロを連れて荷物の用意に向かう
令子やおキヌは見た目笑顔を作っては居るが、銀一から見て2人は笑顔に見えない
(なんや… あの2人…)
妙に重い空気を銀一は不思議に思うが、そこは芸能人
見て見ぬ振りをして、爽やかな笑顔で令子やおキヌと会話をする
それから、令子達は銀一を連れて羽田空港に向かう
この日の仕事は銀一に見せる為に、令子がわざわざ見栄えのいい仕事を選んだのだ
横島達が空港に到着した頃、美神事務所には美智恵が到着する
わずか1時間の差で入れ違いであった
令子が空港で搭乗手続きをしてる時、横島の携帯が鳴る
「もしもし…」
横島は携帯の画面の雪之丞の名前を見て、令子やおキヌから少し離れて電話に出る
「俺だ…、そろそろ限界らしい。 奴が何かしらの情報を得た模様だ。 タマモとシロはもう危険だから、保護した方がいいようだ。 お前がそのまま2人から離れないで、魔鈴さんの家に連れて行った方がいい」
雪之丞の言葉を聞き、横島の表情に緊張が走る
「わかった。 お前はどこだ?」
「俺は奴の方を見張る。 まさかとは思うが、魔鈴さんに危険が及ぶ可能性もゼロでは無いんでな… お前は、その2人から離れるなよ」
横島は緊張した口調で雪之丞と会話していく
「ああ、すまんが魔鈴さんを頼む」
横島は魔鈴が心配で、辛そうに雪之丞に頼み込む
「任せろ。 こっちには強い味方がいるからな… お前こそドジ踏むなよ」
雪之丞は自信を持って横島を安心させるように話す
「味方…? とりあえず頼むな!」
横島は味方の言葉に引っかかるが、令子が搭乗手続きを終えてこちらに来るのを見て、聞くのをやめる
「俺を信じろ。 また何かあれば連絡する」
雪之丞はそう話して電話を切った