新しき絆・2
同じ日…
美智恵は都内の高級料亭である人物と合っていた
「組長さん、お願いしていた件はどうなりましたか?」
美智恵は向かいに座る年配の男性に問いかける
その男性は人相が悪く、いかにもその筋らしい服装である
「調査結果だ」
組長は書類の束が入った封筒を渡す
「それで、もう一つお願いしてた件はどうなりました?」
美智恵は封筒から書類を見ながら、組長と話を続ける
「そっちは進んでない。 ターゲットのガキは本当に女好きか? 普通なら返事くらいはよこすはずだぞ?」
組長は豪華な料理を食べながら、美智恵を疑うように見る
「女好きは確かよ… 美女には弱いわ」
美智恵は少し驚いたように組長を見る
「バレンタインを利用して接触させたのがこの2人だ… 普通の男なら確実に落ちるレベルだぞ?」
組長は美智恵に写真を2枚渡す
その写真には先日横島にバレンタインチョコを渡した見知ら女性が写っている
「ええ…、彼なら飛びついてくるほど喜びそうね…」
美智恵は書類から写真に目を移している
「こっちから告白させて、連絡先も渡したのに一切連絡が無い… 本命の女以外は興味無いんじゃないか?」
組長は酒を飲み美智恵に問いかける
「そんな一途な子じゃないんだけど…」
美智恵は困惑気味に考える
「昨日まで一週間見張ったが、ターゲットと調査対象の女は一緒に暮らしてるぞ? 遊ぶ様子も無いし、女好きと言う情報を疑いたくなる」
組長は美智恵を探るように見つめる
「そんな……」
美智恵はショックな様子で書類に目を通していく
そこには魔法料理魔鈴に出入りする人物の写真などがあり、来店時間や頻度など詳しく書かれている
その中には、美智恵が驚くべき人物の写真がある
「タマモとシロ……」
美智恵は書類を持つ手が震えている
「ん…? その2人は店主と仲がいいようだな… 客と言うより友達らしい」
組長は美智恵の様子が変わったのを見て、説明する
「なぜあの2人が……」
美智恵は顔色が真っ青である
(まさか…、そんな…、横島君と魔鈴の関係を知らないはずは無いわよね…)
美智恵は、頭の中で今までのことを考え直していく
「そいつらがどうかしたか?」
組長は美智恵の様子があまりにおかしいので問いかけるが…
「……」
美智恵の返事は無い
(私は、大きな間違いをしていたのかもしれない…)
美智恵は書類に書いてある、横島が魔鈴の店に居る時間と、タマモとシロが魔鈴の店に居る時間を照らし合わせると…
一致する時間が多い
(去年の末、タマモは横島君に正式に保護されている… まさか、全て繋がってるの?)
美智恵はある一つの結論にたどり着く
(グルだったのね… あの子達、令子を裏切ったのね)
美智恵の怒りは魔鈴と同じくらい、タマモとシロに向かっていく
しかし、これは美智恵の勝手な思い込みである
元々、自分を殺そうとした令子をタマモは信じてないし
シロは横島には懐くが、令子には違う
2人共、横島が居るから美神の事務所に住んでいるだけで
令子だけなら、タマモは間違っても住まなかっただろうし
シロも人狼の里から出て来なかっただろう
美智恵は都内の高級料亭である人物と合っていた
「組長さん、お願いしていた件はどうなりましたか?」
美智恵は向かいに座る年配の男性に問いかける
その男性は人相が悪く、いかにもその筋らしい服装である
「調査結果だ」
組長は書類の束が入った封筒を渡す
「それで、もう一つお願いしてた件はどうなりました?」
美智恵は封筒から書類を見ながら、組長と話を続ける
「そっちは進んでない。 ターゲットのガキは本当に女好きか? 普通なら返事くらいはよこすはずだぞ?」
組長は豪華な料理を食べながら、美智恵を疑うように見る
「女好きは確かよ… 美女には弱いわ」
美智恵は少し驚いたように組長を見る
「バレンタインを利用して接触させたのがこの2人だ… 普通の男なら確実に落ちるレベルだぞ?」
組長は美智恵に写真を2枚渡す
その写真には先日横島にバレンタインチョコを渡した見知ら女性が写っている
「ええ…、彼なら飛びついてくるほど喜びそうね…」
美智恵は書類から写真に目を移している
「こっちから告白させて、連絡先も渡したのに一切連絡が無い… 本命の女以外は興味無いんじゃないか?」
組長は酒を飲み美智恵に問いかける
「そんな一途な子じゃないんだけど…」
美智恵は困惑気味に考える
「昨日まで一週間見張ったが、ターゲットと調査対象の女は一緒に暮らしてるぞ? 遊ぶ様子も無いし、女好きと言う情報を疑いたくなる」
組長は美智恵を探るように見つめる
「そんな……」
美智恵はショックな様子で書類に目を通していく
そこには魔法料理魔鈴に出入りする人物の写真などがあり、来店時間や頻度など詳しく書かれている
その中には、美智恵が驚くべき人物の写真がある
「タマモとシロ……」
美智恵は書類を持つ手が震えている
「ん…? その2人は店主と仲がいいようだな… 客と言うより友達らしい」
組長は美智恵の様子が変わったのを見て、説明する
「なぜあの2人が……」
美智恵は顔色が真っ青である
(まさか…、そんな…、横島君と魔鈴の関係を知らないはずは無いわよね…)
美智恵は、頭の中で今までのことを考え直していく
「そいつらがどうかしたか?」
組長は美智恵の様子があまりにおかしいので問いかけるが…
「……」
美智恵の返事は無い
(私は、大きな間違いをしていたのかもしれない…)
美智恵は書類に書いてある、横島が魔鈴の店に居る時間と、タマモとシロが魔鈴の店に居る時間を照らし合わせると…
一致する時間が多い
(去年の末、タマモは横島君に正式に保護されている… まさか、全て繋がってるの?)
美智恵はある一つの結論にたどり着く
(グルだったのね… あの子達、令子を裏切ったのね)
美智恵の怒りは魔鈴と同じくらい、タマモとシロに向かっていく
しかし、これは美智恵の勝手な思い込みである
元々、自分を殺そうとした令子をタマモは信じてないし
シロは横島には懐くが、令子には違う
2人共、横島が居るから美神の事務所に住んでいるだけで
令子だけなら、タマモは間違っても住まなかっただろうし
シロも人狼の里から出て来なかっただろう