プロローグ
究極の魔体を破壊して数時間
長い夜が明けてようやく訪れた平和な朝を、世界中が喜んでいるようであった
世界を埋め尽くすような大量の悪霊が消え去り、世界各地では後始末や怪我人の手当てなどで大混乱である
死傷者は世界中で数億人にも達すると言われ、貧困国や発展途上国では正確な被害者の数さえでなかったこの大霊症
後の世で魔神大戦と言われた戦いが終わった朝だった
ヒャクメや小竜姫達の神魔族は妙神山に帰ることになり、ベスパとパピリオも今回の処分が決まるまで妙神山に預かりとなる
特にパピリオは横島と別れるのを嫌がったが、今回の事件を考えればこのまま残ることは不可能であり従うより他には無かった
「小竜姫様、ベスパとパピリオのことお願いします」
帰る前に、パピリオとベスパのことを小竜姫やワルキューレ達に頼んでいく横島
事件の規模を考えれば彼女達が処刑されても仕方ないのは、横島で無くても想像がつくだろう
「横島さん…… 彼女達がアシュタロスに逆らえなかったのは仕方ないことでもあります。 今回無事事件解決に繋がる協力もありましたし、最悪の事態は避けれるでしょう」
「よろしくお願いします」
総合的に判断して処刑は無いと断言する小竜姫に、横島は何度も頭を下げていく
「横島、ルシオラちゃんのこと頼むでちゅ…」
「ああ、任せてくれ。 今度妙神山に遊びに行くから。小竜姫様の言うこと聞いていい子にな」
涙を流しながら横島との別れを惜しむパピリオ
対して横島は精一杯の笑顔を作ってパピリオを見送っていた
小竜姫達が帰るのを見送った横島は、他のGS達と一緒に解散する
あれほど居た悪霊はコスモスプロセッサーの破壊で全て消えており、最早横島達GSに仕事は無かったのだ
「横島君、帰るわよ」
令子は横島を気遣いつつ、ようやく全て終わった開放感を味わっていた
「はい…」
放心状態の横島は言葉少なく令子に促されるまま、警察が用意した車でアパートまで帰ることになる
「お疲れさま とりあえず、今日はゆっくり休みなさい」
横島を心配する令子だが、かける言葉も浮かばないため一言ねぎらい別れた
何も考えられない横島はそのまま無表情で部屋に戻って行くが、部屋のドアにある無数の落書きを見て涙が溢れてくる
最初に落書きを見た時は辛かったが、今は逆に懐かしく思えてしまう
(ルシオラ……)
溢れて来る涙を隠すように、横島は部屋に入り布団に潜り込んだ
そしてルシオラの霊破片と彼女が残した双文珠を握り締め、横島は涙が枯れることなく泣き続けていく
一方令子とおキヌは、事務所に戻って横島の心配をしていた
「美神さん… どうすればいいでしょう」
「わからないわ。 こればっかりは本人が乗り越えるしか無いのよ」
おキヌは横島を励ましに行こうかと考えるが、一人で考える時間も必要だろうからと言う理由で止められてしまう
この時、令子は横島を信じていたのかもしれない
横島なら必ず乗り越えて、元気な姿で自分達の元に帰って来ると……
長い夜が明けてようやく訪れた平和な朝を、世界中が喜んでいるようであった
世界を埋め尽くすような大量の悪霊が消え去り、世界各地では後始末や怪我人の手当てなどで大混乱である
死傷者は世界中で数億人にも達すると言われ、貧困国や発展途上国では正確な被害者の数さえでなかったこの大霊症
後の世で魔神大戦と言われた戦いが終わった朝だった
ヒャクメや小竜姫達の神魔族は妙神山に帰ることになり、ベスパとパピリオも今回の処分が決まるまで妙神山に預かりとなる
特にパピリオは横島と別れるのを嫌がったが、今回の事件を考えればこのまま残ることは不可能であり従うより他には無かった
「小竜姫様、ベスパとパピリオのことお願いします」
帰る前に、パピリオとベスパのことを小竜姫やワルキューレ達に頼んでいく横島
事件の規模を考えれば彼女達が処刑されても仕方ないのは、横島で無くても想像がつくだろう
「横島さん…… 彼女達がアシュタロスに逆らえなかったのは仕方ないことでもあります。 今回無事事件解決に繋がる協力もありましたし、最悪の事態は避けれるでしょう」
「よろしくお願いします」
総合的に判断して処刑は無いと断言する小竜姫に、横島は何度も頭を下げていく
「横島、ルシオラちゃんのこと頼むでちゅ…」
「ああ、任せてくれ。 今度妙神山に遊びに行くから。小竜姫様の言うこと聞いていい子にな」
涙を流しながら横島との別れを惜しむパピリオ
対して横島は精一杯の笑顔を作ってパピリオを見送っていた
小竜姫達が帰るのを見送った横島は、他のGS達と一緒に解散する
あれほど居た悪霊はコスモスプロセッサーの破壊で全て消えており、最早横島達GSに仕事は無かったのだ
「横島君、帰るわよ」
令子は横島を気遣いつつ、ようやく全て終わった開放感を味わっていた
「はい…」
放心状態の横島は言葉少なく令子に促されるまま、警察が用意した車でアパートまで帰ることになる
「お疲れさま とりあえず、今日はゆっくり休みなさい」
横島を心配する令子だが、かける言葉も浮かばないため一言ねぎらい別れた
何も考えられない横島はそのまま無表情で部屋に戻って行くが、部屋のドアにある無数の落書きを見て涙が溢れてくる
最初に落書きを見た時は辛かったが、今は逆に懐かしく思えてしまう
(ルシオラ……)
溢れて来る涙を隠すように、横島は部屋に入り布団に潜り込んだ
そしてルシオラの霊破片と彼女が残した双文珠を握り締め、横島は涙が枯れることなく泣き続けていく
一方令子とおキヌは、事務所に戻って横島の心配をしていた
「美神さん… どうすればいいでしょう」
「わからないわ。 こればっかりは本人が乗り越えるしか無いのよ」
おキヌは横島を励ましに行こうかと考えるが、一人で考える時間も必要だろうからと言う理由で止められてしまう
この時、令子は横島を信じていたのかもしれない
横島なら必ず乗り越えて、元気な姿で自分達の元に帰って来ると……
1/4ページ