その一
メドーサが目を覚ました時、辺りはすっかり暗くなっていた
「嫌な夢を見ちまったね…」
真っ暗な部屋で目を開いたメドーサは、先ほどまでの事が全て夢かと思ったようだ
「ん…?」
起き上がり灯りをつけようとしたメドーサだが、額に濡れたタオルがあったのに気が付く
メドーサは嫌な予感をしつつ灯りをつけると、ベッドの横で椅子に座ったまま器用に眠る横島の姿がある
「は~ 現実だったんだね… あたしの命が時給255円より安いとは…」
気持ち良さそうに眠る横島を見ていると、メドーサは全てがどうでも良くなっていた
「敵同士なのを忘れるなってあれほど言ったのに… どこまでバカなんだか」
メドーサは愚痴をこぼしつつ、横島を起こして先ほどの続きを聞くのも嫌なため、そのまま放置してリビングに向かう
そんな彼女がリビングで見た物は、鍋に入ったお粥であった
「あたしの部屋に米は無かったはず… あいつ自分の金でわざわざ買って来たのかい?」
疑問に思いつつキッチンを見ると、そこは残った食材や米などが散乱している
「どこまでバカなんだい… 金無いクセにあたしの為に…」
そのままリビングに戻り、メドーサは無言で横島が作ったお粥を食べ始めた
他人に看病されるなど、いつ以来だろうか…
狙われることはあるが、助けられたことは無い
「マズい…」
そんないろんな想いがこみ上げる中、お世辞にも美味しいとは言えないお粥をメドーサは何故か完食してしまった
「変な男だね… 殺すことも襲ってくることもしないなんて…」
その時のメドーサの表情を誰かが見たら驚くだろう
いや、仮に本人が見ても驚くかもしれない
本人も気付かぬうちに涙を流しているのだから……
そしてメドーサは再び寝室に行き眠りにつく
だがメドーサは、自分が眠る前に横島に毛布をかけていた
その行動が何を意味するのか
何故そんな行動をしたのか
この時、メドーサ自身もわかっていなかった
次の朝、横島は体が痛くて目を覚ます
「痛てて… 椅子なんかで寝るんじゃなかったな~」
何故か自分にかけられた毛布を見て、横島は不思議に思うが、その理由を考える前にメドーサが目を覚ました
「おっ! 体調はどうだ? お前突然倒れるからビックリしただろ~ 流石に医者も呼べないし…」
元気になったメドーサを見て喜ぶ横島に対して、メドーサは複雑な表情をしたまま横島を見つめていた
「メドーサ?」
言葉をかけても返事をしないメドーサを見て、横島は体調でも悪いのかと額に手を当てて熱を計る
「ちょっ… あっ、あたしは大丈夫だよ!!」
顔を真っ赤にして手を振りほどくメドーサに、横島は不思議そうに首を傾げた
「そっか… 昨日すぐ目を覚ますかと思ってお粥作ったんだが、もう冷めちまっただろうしな。 新しく作って来るから寝てろよ」
横島はそのまま部屋を後にした
メドーサはそんな横島に対して、何と言っていいかわからなくただ見つめている
「あたしはいったいどうしちまったんだ…?」
自分の中の変化に混乱するメドーサ
今までに無い感情が彼女の中に芽生えていた
「嫌な夢を見ちまったね…」
真っ暗な部屋で目を開いたメドーサは、先ほどまでの事が全て夢かと思ったようだ
「ん…?」
起き上がり灯りをつけようとしたメドーサだが、額に濡れたタオルがあったのに気が付く
メドーサは嫌な予感をしつつ灯りをつけると、ベッドの横で椅子に座ったまま器用に眠る横島の姿がある
「は~ 現実だったんだね… あたしの命が時給255円より安いとは…」
気持ち良さそうに眠る横島を見ていると、メドーサは全てがどうでも良くなっていた
「敵同士なのを忘れるなってあれほど言ったのに… どこまでバカなんだか」
メドーサは愚痴をこぼしつつ、横島を起こして先ほどの続きを聞くのも嫌なため、そのまま放置してリビングに向かう
そんな彼女がリビングで見た物は、鍋に入ったお粥であった
「あたしの部屋に米は無かったはず… あいつ自分の金でわざわざ買って来たのかい?」
疑問に思いつつキッチンを見ると、そこは残った食材や米などが散乱している
「どこまでバカなんだい… 金無いクセにあたしの為に…」
そのままリビングに戻り、メドーサは無言で横島が作ったお粥を食べ始めた
他人に看病されるなど、いつ以来だろうか…
狙われることはあるが、助けられたことは無い
「マズい…」
そんないろんな想いがこみ上げる中、お世辞にも美味しいとは言えないお粥をメドーサは何故か完食してしまった
「変な男だね… 殺すことも襲ってくることもしないなんて…」
その時のメドーサの表情を誰かが見たら驚くだろう
いや、仮に本人が見ても驚くかもしれない
本人も気付かぬうちに涙を流しているのだから……
そしてメドーサは再び寝室に行き眠りにつく
だがメドーサは、自分が眠る前に横島に毛布をかけていた
その行動が何を意味するのか
何故そんな行動をしたのか
この時、メドーサ自身もわかっていなかった
次の朝、横島は体が痛くて目を覚ます
「痛てて… 椅子なんかで寝るんじゃなかったな~」
何故か自分にかけられた毛布を見て、横島は不思議に思うが、その理由を考える前にメドーサが目を覚ました
「おっ! 体調はどうだ? お前突然倒れるからビックリしただろ~ 流石に医者も呼べないし…」
元気になったメドーサを見て喜ぶ横島に対して、メドーサは複雑な表情をしたまま横島を見つめていた
「メドーサ?」
言葉をかけても返事をしないメドーサを見て、横島は体調でも悪いのかと額に手を当てて熱を計る
「ちょっ… あっ、あたしは大丈夫だよ!!」
顔を真っ赤にして手を振りほどくメドーサに、横島は不思議そうに首を傾げた
「そっか… 昨日すぐ目を覚ますかと思ってお粥作ったんだが、もう冷めちまっただろうしな。 新しく作って来るから寝てろよ」
横島はそのまま部屋を後にした
メドーサはそんな横島に対して、何と言っていいかわからなくただ見つめている
「あたしはいったいどうしちまったんだ…?」
自分の中の変化に混乱するメドーサ
今までに無い感情が彼女の中に芽生えていた