その一
「ちっ、違うんだのぞみ君! こいつは近所の嘘つき高校生で……」
「誰が嘘つき高校生だよ! 美神さんに言い付けるぞ!」
怒り心頭なのぞみに言い訳する西条だが、横島とて黙ってない
そしてのぞみは美神の名前に興味を抱く
「美神さんとは、どなたですか?」
「令子ちゃんは関係無いだろう!! いい加減にしないと許さないぞ!」
横島に美神を尋ねるのぞみに対し、西条は余計な事を話す横島に怒りをぶつける
「美神さんは西条がちょっかい出してる人っすよ。 なんでも昔馴染みらしくて、最近よくちょっかい出してるんすよ。 美神さんと仲の良かった俺を西条は騙し討ちしましたからね~」
西条の弱みを見つけた横島は楽しそうにのぞみに話すが、内容が微妙に違うのは相手が西条だからだろう
「そうですか… 私、今日まで西条さんの事を心のどこかで信じてました。 私とこの子の幸せ考えてくれるって……」
のぞみは俯き表情を隠して静かに語っていく
その姿は悲しみと怒りの混じったような雰囲気で、西条は顔色を真っ青にしており横島は事態があまりに申告だったのを今頃気が付いていた
「もし、結婚出来なくても西条さんの子供を授かった事は嬉しかったし、迷惑をかけるつもりもありませんでした……」
「のぞみ君、落ち着いて話し合おう」
ヤバ気な雰囲気に西条は必死に話しをしていくが、すでに遅かった
「ええ、落ち着いて話し合いましょう。 法廷で!!」
気持ちのいいくらい素晴らしい笑顔で西条を睨んだのぞみは、そのまま帰って行く
そして辺りは、いや店の中全てが静まり返っていた
他の客は西条を冷たく睨みつけ、店員までもが西条を軽蔑するような視線を送る
「………さあ、飯にするか!」
冷や汗を流し何事も無かったかのような笑顔を作った横島は、西条を無視して席に戻った
どうやら逃げに入ったようだ
「横島君……、どうしてくれるんだ!」
怒りで震える西条は、事態を目茶苦茶にした横島の腕を掴み睨みつける
店内の空気も今後の事も頭に無く、ただ余計な事をした横島が許せなかった
「いや~ その~ 美神さんにちょっかい出してるのは事実だろ~」
微妙に怯えながらも苦笑いを浮かべる横島に、西条は完全にキレているようだ
「いい加減にしたらどうだい?」
静まり返った店内にその声は響き渡った
「あんたがあの子と遊んだ事は事実なんだろ? 横島を責めるのはお門違いだよ」
横島のテーブルに居たメドーサに、西条はこの時ようやく気が付く
「君は……」
西条は言葉に詰まる
相手が前にデジャヴーランドで見たメドーサかと思うが、まさか本人に確認する訳にもいかない
相手が魔族なら、正体がバレた時点で殺される危険もあるのだ
「あんた馬鹿じゃないのかい? こんな事する暇があるならあの子を追いかける方が先だろう」
呆れた様子のメドーサの言葉にハッとした西条は、慌ててのぞみを追い掛けて行った
「いや~、ビックリしたな~ 本当に修羅場だったとは…」
西条が去った店内は再び和やかな空気が流れている
そんな中横島は、予想外の事態が終わりホッと一息ついていた
「誰が嘘つき高校生だよ! 美神さんに言い付けるぞ!」
怒り心頭なのぞみに言い訳する西条だが、横島とて黙ってない
そしてのぞみは美神の名前に興味を抱く
「美神さんとは、どなたですか?」
「令子ちゃんは関係無いだろう!! いい加減にしないと許さないぞ!」
横島に美神を尋ねるのぞみに対し、西条は余計な事を話す横島に怒りをぶつける
「美神さんは西条がちょっかい出してる人っすよ。 なんでも昔馴染みらしくて、最近よくちょっかい出してるんすよ。 美神さんと仲の良かった俺を西条は騙し討ちしましたからね~」
西条の弱みを見つけた横島は楽しそうにのぞみに話すが、内容が微妙に違うのは相手が西条だからだろう
「そうですか… 私、今日まで西条さんの事を心のどこかで信じてました。 私とこの子の幸せ考えてくれるって……」
のぞみは俯き表情を隠して静かに語っていく
その姿は悲しみと怒りの混じったような雰囲気で、西条は顔色を真っ青にしており横島は事態があまりに申告だったのを今頃気が付いていた
「もし、結婚出来なくても西条さんの子供を授かった事は嬉しかったし、迷惑をかけるつもりもありませんでした……」
「のぞみ君、落ち着いて話し合おう」
ヤバ気な雰囲気に西条は必死に話しをしていくが、すでに遅かった
「ええ、落ち着いて話し合いましょう。 法廷で!!」
気持ちのいいくらい素晴らしい笑顔で西条を睨んだのぞみは、そのまま帰って行く
そして辺りは、いや店の中全てが静まり返っていた
他の客は西条を冷たく睨みつけ、店員までもが西条を軽蔑するような視線を送る
「………さあ、飯にするか!」
冷や汗を流し何事も無かったかのような笑顔を作った横島は、西条を無視して席に戻った
どうやら逃げに入ったようだ
「横島君……、どうしてくれるんだ!」
怒りで震える西条は、事態を目茶苦茶にした横島の腕を掴み睨みつける
店内の空気も今後の事も頭に無く、ただ余計な事をした横島が許せなかった
「いや~ その~ 美神さんにちょっかい出してるのは事実だろ~」
微妙に怯えながらも苦笑いを浮かべる横島に、西条は完全にキレているようだ
「いい加減にしたらどうだい?」
静まり返った店内にその声は響き渡った
「あんたがあの子と遊んだ事は事実なんだろ? 横島を責めるのはお門違いだよ」
横島のテーブルに居たメドーサに、西条はこの時ようやく気が付く
「君は……」
西条は言葉に詰まる
相手が前にデジャヴーランドで見たメドーサかと思うが、まさか本人に確認する訳にもいかない
相手が魔族なら、正体がバレた時点で殺される危険もあるのだ
「あんた馬鹿じゃないのかい? こんな事する暇があるならあの子を追いかける方が先だろう」
呆れた様子のメドーサの言葉にハッとした西条は、慌ててのぞみを追い掛けて行った
「いや~、ビックリしたな~ 本当に修羅場だったとは…」
西条が去った店内は再び和やかな空気が流れている
そんな中横島は、予想外の事態が終わりホッと一息ついていた