その一
それから一週間が過ぎたこの日、横島は休んだピートにプリントを持って行くために唐巣の教会を訪ねていた
「ちわーす、ピート居る?」
見知った教会たけに気軽に入って行く横島だが、中には誰も居ないようである
(プリント置いていけばいいか… しかし、戸締まりくらいしたらいいと思うんだが)
相変わらず鍵もかかって無い教会に、不用心だと思う横島だがプリントを置いてさっさと帰ろうとしていた
「うわー!!」
そんな横島が教会の奥にある住居に入った時、床に倒れてる人を見つけて叫んでしまう
うつぶせに倒れてる姿はまさしく死体のようであり、横島は慌てて逃げようとしていた
「……ピート…君…か…ね……?」
逃げようとしていた横島だったが、死体が微かに動いたかと思うとか細い声が聞こえて来た
「死体がしゃべったー!!」
真っ青な顔で後ずさりする横島だが、死体らしき物体を良く見ると生きているようである
「まさか… 神父ですか!?」
恐る恐る目を凝らして見ると、死体は唐巣に見える
そんな横島の声が聞こえた唐巣は、ゆっくりと顔を上げて頷く
その後横島は慌てて唐巣をベッドに連れて行き様子を見るが、唐巣の様子は酷いものだった
顔色は真っ青で頬はこけているし、頭も一段と寂しくなったようにも見える
「美味い! 生き返ったようだ…」
横島が渡した料理をガツガツと食べる唐巣は、みるみる顔色が良くなっていく
「横島、まだ要るかい?」
そんな二人の元にエプロン姿のメドーサがやって来た
何故メドーサが居るかと言えば、ロクに料理の作れない横島がメドーサに助けを求めたのである
唐巣と会うのが嫌だと言うメドーサを横島はなんとか説得して、結果メドーサが唐巣の食事を作っていたのだ
「メドーサ!?」
顔を上げてメドーサを見た唐巣は、真っ青な顔になり固まってしまう
「横島、いい加減事前に説明しといてくれよ。 毎回こんな反応をされるのは気持ちいいもんじゃないんだよ」
いつもながら事前に説明も無く驚く唐巣に、メドーサはため息をはく
嫌われるのは慣れてるが、気持ちいいもんでも無いらしい
「いや、見た方が早いだろ? 神父は大丈夫だって、お人好しで死にかけるくらいだから」
相変わらず軽い調子の横島と少し呆れ気味のメドーサ
唐巣は目の前の光景をどう理解していいかわからず呆然としていた
「あんたね… 突然目の前に魔族が現れていい気持ちする奴なんて居ないんだよ」
「そっか? メドーサは美人だから大丈夫だって!」
「それはあんたたけなんだって…」
目の前で漫才みたいな会話をする二人に、唐巣はようやく事態を理解しはじめる
「いや~ さすがに驚いたよ。 まさか家にメドーサ君が居るとは…」
その後横島から簡単な事情を聞いた唐巣は、苦笑いを浮かべていた
まさか、メドーサが自分に料理を作ってくれていたとは唐巣も想像も出来なかったようである
「驚いたのはこっちっす。 あまりに酷い事態に死体に見えたんっすよ」
「すまなかったね… 最近、何故だか厄介事が増えた割に食べる物も無くてね。 それに毎晩美神君に強制的に酒を飲みに連れて行かれて、睡眠時間が無くてね…」
横島の問い掛けに唐巣が語った内容は凄まじかった
何故だか厄介な仕事が増える割には、食べる物は全く無い
食事もしてないのに酒だけは飲まされる生活を一週間も続けていたのだ
いかに貧乏慣れしている唐巣でも限界だったらしい
「ちわーす、ピート居る?」
見知った教会たけに気軽に入って行く横島だが、中には誰も居ないようである
(プリント置いていけばいいか… しかし、戸締まりくらいしたらいいと思うんだが)
相変わらず鍵もかかって無い教会に、不用心だと思う横島だがプリントを置いてさっさと帰ろうとしていた
「うわー!!」
そんな横島が教会の奥にある住居に入った時、床に倒れてる人を見つけて叫んでしまう
うつぶせに倒れてる姿はまさしく死体のようであり、横島は慌てて逃げようとしていた
「……ピート…君…か…ね……?」
逃げようとしていた横島だったが、死体が微かに動いたかと思うとか細い声が聞こえて来た
「死体がしゃべったー!!」
真っ青な顔で後ずさりする横島だが、死体らしき物体を良く見ると生きているようである
「まさか… 神父ですか!?」
恐る恐る目を凝らして見ると、死体は唐巣に見える
そんな横島の声が聞こえた唐巣は、ゆっくりと顔を上げて頷く
その後横島は慌てて唐巣をベッドに連れて行き様子を見るが、唐巣の様子は酷いものだった
顔色は真っ青で頬はこけているし、頭も一段と寂しくなったようにも見える
「美味い! 生き返ったようだ…」
横島が渡した料理をガツガツと食べる唐巣は、みるみる顔色が良くなっていく
「横島、まだ要るかい?」
そんな二人の元にエプロン姿のメドーサがやって来た
何故メドーサが居るかと言えば、ロクに料理の作れない横島がメドーサに助けを求めたのである
唐巣と会うのが嫌だと言うメドーサを横島はなんとか説得して、結果メドーサが唐巣の食事を作っていたのだ
「メドーサ!?」
顔を上げてメドーサを見た唐巣は、真っ青な顔になり固まってしまう
「横島、いい加減事前に説明しといてくれよ。 毎回こんな反応をされるのは気持ちいいもんじゃないんだよ」
いつもながら事前に説明も無く驚く唐巣に、メドーサはため息をはく
嫌われるのは慣れてるが、気持ちいいもんでも無いらしい
「いや、見た方が早いだろ? 神父は大丈夫だって、お人好しで死にかけるくらいだから」
相変わらず軽い調子の横島と少し呆れ気味のメドーサ
唐巣は目の前の光景をどう理解していいかわからず呆然としていた
「あんたね… 突然目の前に魔族が現れていい気持ちする奴なんて居ないんだよ」
「そっか? メドーサは美人だから大丈夫だって!」
「それはあんたたけなんだって…」
目の前で漫才みたいな会話をする二人に、唐巣はようやく事態を理解しはじめる
「いや~ さすがに驚いたよ。 まさか家にメドーサ君が居るとは…」
その後横島から簡単な事情を聞いた唐巣は、苦笑いを浮かべていた
まさか、メドーサが自分に料理を作ってくれていたとは唐巣も想像も出来なかったようである
「驚いたのはこっちっす。 あまりに酷い事態に死体に見えたんっすよ」
「すまなかったね… 最近、何故だか厄介事が増えた割に食べる物も無くてね。 それに毎晩美神君に強制的に酒を飲みに連れて行かれて、睡眠時間が無くてね…」
横島の問い掛けに唐巣が語った内容は凄まじかった
何故だか厄介な仕事が増える割には、食べる物は全く無い
食事もしてないのに酒だけは飲まされる生活を一週間も続けていたのだ
いかに貧乏慣れしている唐巣でも限界だったらしい