その一
同じ頃、令子は西条を連れて地下カジノに来ていた
「令子ちゃん… 僕は国際警察なんだが…」
引き攣った笑顔を浮かべる西条は、やんわりと帰ろうと言うが令子は聞かない
「あら、西条さんが好きなとこに連れて行くって言ったんじゃない。 嫌なら帰っていいわよ」
すでに5000万は西条の金で負けており、令子はかなり熱くなっているようだ
「いや、そういう訳には…」
倫理感と令子の板挟みで悩む西条は帰る決断も出来ずに、仕方なく令子がギャンブルするのを見ていた
「あら~、西条さんじゃない? あなたがカジノに来るなんて思わなかったわ。 たまには私の相手もしてね」
困ったように悩む西条に話しかけて来たのは、水商売系の美女である
見た目なら令子に負けず劣らずの美女は、金持ち風の中年と一緒に来ていたようだ
「やあ…、久しぶりだね」
困ったような西条の表情は、美女を見た途端に真っ青になる
美女はそんな西条と令子の顔を面白そうに見つめて去っていく
「モテモテね。 西条さん」
ニッコリ微笑む令子だが、額には青筋を浮かべており凄まじい迫力だ
「いや、大学時代の同期でね。 昔はみんなでよく飲んだんだ~」
タラタラと冷や汗を流しながら言い訳をする西条だが、令子は全く信じてない
「なんの相手をしたのかしらね~ これだから男は信用出来ないのよ!」
「いや、彼女とは本当にまだ何もしてないよ!」
凄まじい迫力で話す令子に西条は必死に言い訳をするが…
「彼女とは… まだ…」
ボソッとつぶやいた令子は、ニッコリ微笑んで一人さっさと帰ってしまう
「ああ、令子ちゃん……」
落ち込む西条は、あまりのショックにその場を動けなかった
そして公衆の面前で修羅場を演じた西条を周りの客はクスクス笑っている
「警察だ! 全員動くな!!」
その時、突然入口から大勢の警察官が入って来て叫ぶ
「けっ…警察……」
突然の警察が現れ西条を含め客や従業員は真っ青な顔になり、逃げようとする者も現れるがもちろん逃げれない
それから数時間後…
「すいませんでした。 ご配慮頂き本当に感謝してます」
警視庁幹部に深々と頭を下げていたのは西条だった
ICPOの捜査官が違法カジノで逮捕になればあまりに問題が大きいため、警視庁の配慮により西条は特別に逮捕を免れていた
「まあ、今回は特別と言うことで… 警視庁とオカルトGメンは今後協力して行かねばなりませんからな」
初老の警視庁幹部は一見笑顔で西条と話していた
しかし内心では、最近噂のオカルトGメンの若き捜査官が、違法カジノで逮捕されると言う結果に呆れている
「はい、今後ともよろしくお願いします」
一方何度も頭を下げる西条は、内心困り果てていた
今回の件で警視庁に頭が上がら無くなり、国際警察にも関わらず立場が弱くなってしまうのだ
今後の苦労を考えると頭が痛くなる思いであった
「ああ… せっかく邪魔者が消えて令子ちゃんを落とせると思ったのに… 令子ちゃんは怒ってるだろうし、警視庁に弱みを握られたし、今日は厄日だ」
西条はどんよりと落ち込んだ様子で、トボトボと帰って行く
しかし、彼の厄日はこれからも続くかもしれない
「令子ちゃん… 僕は国際警察なんだが…」
引き攣った笑顔を浮かべる西条は、やんわりと帰ろうと言うが令子は聞かない
「あら、西条さんが好きなとこに連れて行くって言ったんじゃない。 嫌なら帰っていいわよ」
すでに5000万は西条の金で負けており、令子はかなり熱くなっているようだ
「いや、そういう訳には…」
倫理感と令子の板挟みで悩む西条は帰る決断も出来ずに、仕方なく令子がギャンブルするのを見ていた
「あら~、西条さんじゃない? あなたがカジノに来るなんて思わなかったわ。 たまには私の相手もしてね」
困ったように悩む西条に話しかけて来たのは、水商売系の美女である
見た目なら令子に負けず劣らずの美女は、金持ち風の中年と一緒に来ていたようだ
「やあ…、久しぶりだね」
困ったような西条の表情は、美女を見た途端に真っ青になる
美女はそんな西条と令子の顔を面白そうに見つめて去っていく
「モテモテね。 西条さん」
ニッコリ微笑む令子だが、額には青筋を浮かべており凄まじい迫力だ
「いや、大学時代の同期でね。 昔はみんなでよく飲んだんだ~」
タラタラと冷や汗を流しながら言い訳をする西条だが、令子は全く信じてない
「なんの相手をしたのかしらね~ これだから男は信用出来ないのよ!」
「いや、彼女とは本当にまだ何もしてないよ!」
凄まじい迫力で話す令子に西条は必死に言い訳をするが…
「彼女とは… まだ…」
ボソッとつぶやいた令子は、ニッコリ微笑んで一人さっさと帰ってしまう
「ああ、令子ちゃん……」
落ち込む西条は、あまりのショックにその場を動けなかった
そして公衆の面前で修羅場を演じた西条を周りの客はクスクス笑っている
「警察だ! 全員動くな!!」
その時、突然入口から大勢の警察官が入って来て叫ぶ
「けっ…警察……」
突然の警察が現れ西条を含め客や従業員は真っ青な顔になり、逃げようとする者も現れるがもちろん逃げれない
それから数時間後…
「すいませんでした。 ご配慮頂き本当に感謝してます」
警視庁幹部に深々と頭を下げていたのは西条だった
ICPOの捜査官が違法カジノで逮捕になればあまりに問題が大きいため、警視庁の配慮により西条は特別に逮捕を免れていた
「まあ、今回は特別と言うことで… 警視庁とオカルトGメンは今後協力して行かねばなりませんからな」
初老の警視庁幹部は一見笑顔で西条と話していた
しかし内心では、最近噂のオカルトGメンの若き捜査官が、違法カジノで逮捕されると言う結果に呆れている
「はい、今後ともよろしくお願いします」
一方何度も頭を下げる西条は、内心困り果てていた
今回の件で警視庁に頭が上がら無くなり、国際警察にも関わらず立場が弱くなってしまうのだ
今後の苦労を考えると頭が痛くなる思いであった
「ああ… せっかく邪魔者が消えて令子ちゃんを落とせると思ったのに… 令子ちゃんは怒ってるだろうし、警視庁に弱みを握られたし、今日は厄日だ」
西条はどんよりと落ち込んだ様子で、トボトボと帰って行く
しかし、彼の厄日はこれからも続くかもしれない