その一

そして外にでた人達は…


雪景色の中歩いていた

「困りました… 皆さんの霊力が空間に干渉して空間が閉じてしまいました」

魔鈴は困ったように悩んでいた

「すいません。 一文字さんが外に出てしまったもので…」

かおりは申し訳なさそうに魔鈴に話した

「お前だって外に出ただろ!」

魔理はかおりの話に文句をつける

「あなたがはじめに出なければ良かったのですわ!」

かおりと魔理はケンカをはじめていた


「お前ら両方悪いだろ… 被害者は俺達だ」

雪之丞は機嫌悪くかおりに話した


「あなたね! こんな時優しく出来ないから女性にモテないんですわ!」

かおりは今度は雪之丞に怒りをぶつける

「お前に関係ねーだろ ちょっと顔がいいからっていい気になるなよ!」


雪之丞とかおりは完全にケンカになっていた


「魔鈴さん、どうすれば帰れるんすか?」

横島は雪之丞達を無視して魔鈴に話しかけた

「私が外に出ると難しいんですよね… 12時を過ぎれば空間が終わりますので再び窓が開きますが…」魔鈴の困った様子にみんな無言になる


「なんかいるぜ…」

雪之丞が林の方を見て警戒をはじめた

「ここの空間を守る者達です。 戦ってもキリがありません。 なんとか逃げて時間を稼いで下さい」

魔鈴がみんなに話すと、林からたくさんの雪だるまとサンタクロースが現れた…

「お前たち… カビか? 虫か? 排除する!」

サンタクロースはいきなり雪之丞に攻撃をしかけていた

雪之丞はとっさに魔装術でかわした

「ちっ!! いきなり攻撃してくるなよ!!」


そうしているうちに、大量の雪だるま達が横島達みんなを襲う!


みんなそれぞれ、避けながら逃げてバラバラになってしまった…


「横島達はどこいきやがった! ちっ俺はお前と一緒だとはな…」

雪之丞は偶然一緒に逃げていたかおりに嫌そうに話した

「文句を言いたいのはこちらですわ! 本当は私と二人になりたくてワザとはぐれたんじゃないんですの?」

かおりは嫌そうに言われて、逆に雪之丞に文句をつけた

「誰がお前なんか! 最初は少し気に入ってたが、お前みたいな性悪女、こっちからごめんだ!!」

雪之丞とかおりはまたケンカをはじめた


その時、また大量の雪だるま達が二人を囲む

「ちっ!! キリがないぜ!!」


雪之丞は魔装術

かおりは水晶観音で雪だるまを破壊していく…


「とりあえず逃げながら戦っていくしかないですわ…」

二人は背中合わせになり逃げながら戦っていった


(性格は悪いが… 背中を預けれる相手は悪くないな…)

雪之丞は戦いながら考えていた


(この人強い! 後ろを守られてるのは悪い気分ではないですわ…)

かおりも似たようなことを考えていた


「とりあえず、横島達を探そう。後ろは頼んだぜ」

「そっちこそ、後ろは任せましたわ」


二人はそのまま逃げながら戦っていった



一方タイガーは…

魔理と一緒に逃げていた


「くそ… キリがねえよ!」

魔理は雪だるまを素手で殴りながら逃げていた

「うっ!!」

魔理は足を痛めてしゃがみこんでしまった

「魔理さん!!」

タイガーが駆け寄る
「早く逃げろ! あたしはもう走れない!」


魔理はタイガーに叫んだ

「魔理さんを置いてはいけんですジャー」

タイガーはそう叫んで魔理を抱えて走り出した


(こいつ… こんな奴も悪くないな)

魔理はタイガーを見直していた




そして横島は魔鈴と一緒に逃げていた…

「うわ~!! また来た!」

横島は混乱して叫んだ


「横島さん、叫んでないで早く逃げましょう。 12時をまわれば静かになりますから…」


魔鈴と横島は必死に逃げていく


しかし、大量の雪だるまとサンタクロースに囲まれてしまった


横島は相変わらず混乱している

魔鈴は逃げ道がないのを悟り横島を見た

「横島さん、私が引きつけますから、その隙に逃げて下さい。」

魔鈴は真剣な表情で横島に話した

「でも、それじゃ魔鈴さんが…」

横島は怖いし戦うのは嫌だった

だが魔鈴を囮に逃げるのはさすがにしたくなかった
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