その一
「まさか……、美神さんなんっすか?」
スタイルと小竜姫の言葉で令子の正体に気付いた横島は驚きが隠せないようだ
そもそも何故令子が変装しているのか、横島には全く解らないようである
「やっぱり小竜姫様にはバレるのね。 もうちょっと変装しないとまずいかしら?」
「そのままで構わないと思いますよ。 どちらにしても化かし合いでメドーサに勝つのは難しいですから」
驚く横島に多少満足そうな表情を見せる令子だったが、小竜姫にあっさりと見破られたことも気にしていた
相手がメドーサなだけに正体が簡単にバレるのは好ましくないのだが、小竜姫は未来でメドーサを知るだけに令子の正体を必ずしも隠そうとは考えてないらしい
「向こうも私達の存在に気付いてるってこと?」
「当然気付いてると思いますよ。 それにメドーサがどこまで本気でGS試験に関わるか分かりませんから」
小竜姫と話をして今後の流れを考える令子だったが、何と言うか妙に余裕がある小竜姫に少し違和感を感じる
実は小竜姫が過去に来た昨日の横島と会う時までは、もっと余裕がないというか堅い印象が強かったのだ
メドーサを許さないという強い意志が見えていたが、今はそれがさっぱり抜けていた
現に今も令子と真面目な話をしながらも、小竜姫は横島が弁当を食べるのを嬉しそうに見てる
イマイチやる気が感じられない小竜姫に令子は疑問を感じるが、ただ小竜姫の性格上あまり堅苦しく考えてもメドーサには勝てないと令子も理解してるのであえて指摘はしないが……
「あんた、午後は試合があるのよ。 そんなに食べて大丈夫なの?」
小竜姫との話が一段落すると令子はようやく横島を見るが、横島は小竜姫が作って来た三段の重箱の弁当を一人で完食していた
よほど美味しかったのか、それとも日頃足りないカロリーをここで取ろうとしたのかは不明だが
ただ午後には二次試験があり同じ受験生同士で戦うだけに、動けないのではと心配になるほど食べた横島が令子は信じられないようである
「しょ……小竜姫様!?」
とりあえず出された物を残すだなんて考えのない横島は何も考えないで食べていたようだが、令子の言葉に顔色を青くして小竜姫に縋り付く
「大丈夫ですよ。 試験というルールの中でならば、美神さんとも互角に戦えますよ。 横島さんは私と契約したんですから」
助けてと言わんばかりに縋り付く横島だったが、小竜姫は試験ならば令子とでも互角に戦えると自信を持って言い切る
そんな小竜姫の言葉にも横島はまだ不安そうだが、話を聞いていた令子は何故か固まっていた
「契約って……」
「契約ですよ。 魂と魂で交わした互いに助け合う契約です。 式神や使い魔が許されるGS試験ならば、理屈上は私が出ることも可能ですから」
固まった令子は引き攣った表情で確認するが、小竜姫はさも当たり前のように契約を説明していた
しかしその説明を聞いた令子はますます引き攣った表情になってしまい、横島は意味が分からんと首を傾げてしまう
スタイルと小竜姫の言葉で令子の正体に気付いた横島は驚きが隠せないようだ
そもそも何故令子が変装しているのか、横島には全く解らないようである
「やっぱり小竜姫様にはバレるのね。 もうちょっと変装しないとまずいかしら?」
「そのままで構わないと思いますよ。 どちらにしても化かし合いでメドーサに勝つのは難しいですから」
驚く横島に多少満足そうな表情を見せる令子だったが、小竜姫にあっさりと見破られたことも気にしていた
相手がメドーサなだけに正体が簡単にバレるのは好ましくないのだが、小竜姫は未来でメドーサを知るだけに令子の正体を必ずしも隠そうとは考えてないらしい
「向こうも私達の存在に気付いてるってこと?」
「当然気付いてると思いますよ。 それにメドーサがどこまで本気でGS試験に関わるか分かりませんから」
小竜姫と話をして今後の流れを考える令子だったが、何と言うか妙に余裕がある小竜姫に少し違和感を感じる
実は小竜姫が過去に来た昨日の横島と会う時までは、もっと余裕がないというか堅い印象が強かったのだ
メドーサを許さないという強い意志が見えていたが、今はそれがさっぱり抜けていた
現に今も令子と真面目な話をしながらも、小竜姫は横島が弁当を食べるのを嬉しそうに見てる
イマイチやる気が感じられない小竜姫に令子は疑問を感じるが、ただ小竜姫の性格上あまり堅苦しく考えてもメドーサには勝てないと令子も理解してるのであえて指摘はしないが……
「あんた、午後は試合があるのよ。 そんなに食べて大丈夫なの?」
小竜姫との話が一段落すると令子はようやく横島を見るが、横島は小竜姫が作って来た三段の重箱の弁当を一人で完食していた
よほど美味しかったのか、それとも日頃足りないカロリーをここで取ろうとしたのかは不明だが
ただ午後には二次試験があり同じ受験生同士で戦うだけに、動けないのではと心配になるほど食べた横島が令子は信じられないようである
「しょ……小竜姫様!?」
とりあえず出された物を残すだなんて考えのない横島は何も考えないで食べていたようだが、令子の言葉に顔色を青くして小竜姫に縋り付く
「大丈夫ですよ。 試験というルールの中でならば、美神さんとも互角に戦えますよ。 横島さんは私と契約したんですから」
助けてと言わんばかりに縋り付く横島だったが、小竜姫は試験ならば令子とでも互角に戦えると自信を持って言い切る
そんな小竜姫の言葉にも横島はまだ不安そうだが、話を聞いていた令子は何故か固まっていた
「契約って……」
「契約ですよ。 魂と魂で交わした互いに助け合う契約です。 式神や使い魔が許されるGS試験ならば、理屈上は私が出ることも可能ですから」
固まった令子は引き攣った表情で確認するが、小竜姫はさも当たり前のように契約を説明していた
しかしその説明を聞いた令子はますます引き攣った表情になってしまい、横島は意味が分からんと首を傾げてしまう