その一
「実技試験が受験生同士の試合なんて初耳っすよ!」
「あんたGSをなんだと思ってるのよ」
次の日美神事務所を訪れた横島はGS試験の内容を聞かされてパニクっていた
前日は小竜姫とのキスにより浮かれたまま帰った横島だが、この日GS試験の内容を聞くと現実に戻ってしまったらしい
「文句あるなら小竜姫さまに言いなさい。 あんたを出すって言い出したの小竜姫さまなんだから」
駄々をこねるように行きたくないと喚く横島を令子は無理矢理引っ張って行こうとするが、なぜか彼女は機嫌が悪い
まあ理由は本人にも分からないようだが……
「おはようございます」
そんな令子達が事務所を出ると、待ってましたと言わんばかりに気合いが入った服装の小竜姫が待っている
気持ちがいいほどの笑顔で挨拶する小竜姫だが、彼女はいつものミニスカ姿ではなく清楚なお嬢様のような姿だった
「おはよう……ございます」
小竜姫の姿を見た令子・横島・おキヌは固まってしまい、命の危機から騒いでいた横島ですら冷静になってしまう
「あの……小竜姫さま。 今日はメドーサの企みを阻止する為にGS試験に行くんですよね」
ニコニコと楽しそうな小竜姫に令子は改めて今日の仕事を確認する
服装といい表情といい小竜姫は緊張感のカケラも無かった
小竜姫がメドーサを自分達に丸投げして、自分はデートにでも行くのではと令子は疑ってしまったらしい
「……もちろんですよ。 メドーサの企みも阻止します」
(今の一瞬の間はなんだったのかしら。 それに企みもって……)
令子の問い掛けに一瞬間が空いた小竜姫は、さもついでにメドーサの件を片付けるといいたげに話し令子は何か裏があるのかと疑ってしまう
もしかすれば裏には神魔の何か問題があるのかと考え込む令子だったが
「小竜姫さま!! 酷いじゃないっすか! 受験生同士の試合があるなんて聞いてないっすよ!」
一方横島は一端冷静になったが、再び命の危機を思い出し小竜姫に詰め寄る
令子ならともかく小竜姫ならば説得できると思ったのだろう
「横島さんが頑張れるようにお弁当作って来たんですよ」
抗議するように小竜姫に詰め寄る横島だったが、小竜姫は気にするそぶりもなく三段重ねの重箱の弁当を見せる
「いや、小竜姫さま。 普通に考えて俺が試験なんて受けるだけ無駄ですって」
「受かったらご褒美を考えてたのですが」
弁当に一瞬言葉が弱まる横島だがまだ命の危機の方が大きいらしく、小竜姫の説得を続けるがご褒美の言葉に横島は迷いの表情を浮かべる
「またそうやって俺を騙して……」
「美神さんならともかく私が嘘をつくと思いますか?」
あまりに甘い話に今までの出来事を思い出し警戒してしまう横島だが、小竜姫が自分も信じられないのかと悲しそうな表情で見つめると横島は返す言葉もない
「仕方ありませんね」
懐かしい横島の姿に小竜姫は思わず笑い出してしまい、そのまま横島に顔を近付けていく
「えっ……」
前日のあの瞬間固まってしまい記憶がほとんどない横島は、再び訪れた至福の感触にやはり反応することができなかった
「これで信じてくれますか?」
この瞬間横島のGS試験参加が決まったのは、言うまでもない
「あんたGSをなんだと思ってるのよ」
次の日美神事務所を訪れた横島はGS試験の内容を聞かされてパニクっていた
前日は小竜姫とのキスにより浮かれたまま帰った横島だが、この日GS試験の内容を聞くと現実に戻ってしまったらしい
「文句あるなら小竜姫さまに言いなさい。 あんたを出すって言い出したの小竜姫さまなんだから」
駄々をこねるように行きたくないと喚く横島を令子は無理矢理引っ張って行こうとするが、なぜか彼女は機嫌が悪い
まあ理由は本人にも分からないようだが……
「おはようございます」
そんな令子達が事務所を出ると、待ってましたと言わんばかりに気合いが入った服装の小竜姫が待っている
気持ちがいいほどの笑顔で挨拶する小竜姫だが、彼女はいつものミニスカ姿ではなく清楚なお嬢様のような姿だった
「おはよう……ございます」
小竜姫の姿を見た令子・横島・おキヌは固まってしまい、命の危機から騒いでいた横島ですら冷静になってしまう
「あの……小竜姫さま。 今日はメドーサの企みを阻止する為にGS試験に行くんですよね」
ニコニコと楽しそうな小竜姫に令子は改めて今日の仕事を確認する
服装といい表情といい小竜姫は緊張感のカケラも無かった
小竜姫がメドーサを自分達に丸投げして、自分はデートにでも行くのではと令子は疑ってしまったらしい
「……もちろんですよ。 メドーサの企みも阻止します」
(今の一瞬の間はなんだったのかしら。 それに企みもって……)
令子の問い掛けに一瞬間が空いた小竜姫は、さもついでにメドーサの件を片付けるといいたげに話し令子は何か裏があるのかと疑ってしまう
もしかすれば裏には神魔の何か問題があるのかと考え込む令子だったが
「小竜姫さま!! 酷いじゃないっすか! 受験生同士の試合があるなんて聞いてないっすよ!」
一方横島は一端冷静になったが、再び命の危機を思い出し小竜姫に詰め寄る
令子ならともかく小竜姫ならば説得できると思ったのだろう
「横島さんが頑張れるようにお弁当作って来たんですよ」
抗議するように小竜姫に詰め寄る横島だったが、小竜姫は気にするそぶりもなく三段重ねの重箱の弁当を見せる
「いや、小竜姫さま。 普通に考えて俺が試験なんて受けるだけ無駄ですって」
「受かったらご褒美を考えてたのですが」
弁当に一瞬言葉が弱まる横島だがまだ命の危機の方が大きいらしく、小竜姫の説得を続けるがご褒美の言葉に横島は迷いの表情を浮かべる
「またそうやって俺を騙して……」
「美神さんならともかく私が嘘をつくと思いますか?」
あまりに甘い話に今までの出来事を思い出し警戒してしまう横島だが、小竜姫が自分も信じられないのかと悲しそうな表情で見つめると横島は返す言葉もない
「仕方ありませんね」
懐かしい横島の姿に小竜姫は思わず笑い出してしまい、そのまま横島に顔を近付けていく
「えっ……」
前日のあの瞬間固まってしまい記憶がほとんどない横島は、再び訪れた至福の感触にやはり反応することができなかった
「これで信じてくれますか?」
この瞬間横島のGS試験参加が決まったのは、言うまでもない