その一

第二話


ある日横島は怪我をした狐を拾った

横島は文殊で傷を治して、衰弱した狐に霊波を送りながら寝てました

朝起きると狐は元気に九本の尻尾を振ります

「クーン」

狐は横島の顔をペロペロ舐めてた

「うーん もう朝か? おっ! 狐、元気になったな~」


横島は狐を優しく撫で撫でした

「キュ~ン」

狐は嬉しそうにすり寄ってきた

「腹減ったな~ お前も腹減ったろ? 狐は何を食うのかな? とりあえず朝は俺のカップメンを分けてやるかな…」


横島はカップうどんを作った

「狐だから油揚げ食べるか?」

狐に油揚げを見せると

狐は目が輝いてよだれを出して見ていた

「アハハッ 好きみたいだな~ ほれ、油揚げをやるよ」

横島は油揚げを皿に入れて狐の前に置いた

「熱いから気をつけろよ」


狐はすぐにかぶりつき

「キャン!!」

悲鳴をあげた


「ほれ熱いって言ったろ? 冷ましてやるからな~」

横島は油揚げを冷まして狐に食べさせた

「おっ 食べたな~足りるか?」

狐は頷いた

「そっか、俺は残りのうどん食べるか」

横島と狐は朝飯を終えて
横島はバイトに行くことにした


「じゃあ、俺はバイト行くから今日は部屋でゆっくり寝てろよ」

横島は狐の頭を撫でながら話すが
狐は横島の頭に乗ってしまった

横島は一度は下ろすがまた頭に乗った

「お前ついてくる気か? バイト先の美神さんは魔族より怖いからな~ 大人しくしてろよ?」


「クーン」

狐は返事した
横島はそのまま頭に狐を乗せて事務所に行った


「おはようっす」

「あら、おはよう横島クン って何連れてきたの?」


美神が狐をじっと見ている
狐は横島の頭を動かないで丸くなっている


「いや~ 昨日怪我した狐見つけて、一晩泊めてやったら懐かれちゃって」

横島が苦笑いしながら話した


「横島クン、その狐はただの狐じゃないわよ? 妖弧だわ」
美神は真剣な眼差しで答えた

狐はビクビク震えだした

横島は狐を抱き寄せゆっくり撫でてやった

「知ってますよ美神さん。 こいつさっきまで尻尾が九本ありましたからね」

横島は狐を撫でながら優しく話した

狐は家を出る時には尻尾が一本になっていた


それに驚いたのは美神だった

「横島クン そいつは多分、金毛白面九尾の妖弧よ。 傾国の美女と言われた 大妖怪の転生体よ。」


「はあ? そうなんですか~ お前美女なのか? ってお前何をそんなに怯えてるんだ? 俺も美神さんもお前を傷つけないって」

横島は優しく話しかけた

狐は不思議な顔をして首を傾げている


「横島クン、最近その妖弧が復活して、退治のために国が動いてるわ。 私は胡散臭いから断ったけど、ほっとけばまたいつか狙われるわよ?」

横島は悩み

「俺が守ってやるから大丈夫だよ」

横島は狐に優しく話した

狐は横島にすっかり懐いてスリスリしていた


「あんた相変わらず人外に懐かれるわね~ とりあえず外を歩く時は気をつけなさいね。」


「ってかお前美女になれるんか?」

横島は狐に話した

狐は頷いたが変化はしない


「変化したくないのか?」
また狐は頷いた

「うーん、まあいいや。 いずれ美女になるなら絶対守ってやるからな~」

狐は嬉しそうに尻尾を振る

美神は少し呆れてみていた

「全く、横島クンだもんね」

横島が美女や弱い者に弱く助けるのはよくあるので美神も、あまり文句は言わない

その日の夜
横島は狐の名前を考えていた

「そういえばお前名前は?」

器用に横島の膝の上に座ってテレビを見ていた狐は横島を見た
そしてテーブルの上にあった雑誌の文字を指差した

「た、ま、も、」

狐が指差したのはその文字だった

「お前の名前はタマモか! ってかその状態だと話せないのか?」

タマモは静かに頷いた

横島は知らないがタマモは妖力が最低限しかなく、力が回復するまでは話せなかった


そうして
横島とタマモ不思議な生活は始まった

夜はタマモは横島と同じ布団で隣で丸まって寝ていた

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