その一
「こんちわーす」
横島が事務所に入ると、令子とおキヌの他に妊婦姿の美智恵も居る
「横島さん、おはようござい…!?」
おキヌは横島の元に来る途中でピタリと止まってしまう
それもそうだろう
横島が見知らぬ赤ん坊を抱えているのだから
「横島君、おはよう」
おキヌの後ろでは、美智恵と令子も横島を見た
「ねえ、ママ… 横島クンの腕の中にあるのは何かしら…」
令子は最初は不思議そうに美智恵に問いかけるが、赤ん坊をを見ると額に青筋を浮かべ怒りの様子で横島を睨みだす
「よこしまー!! あんた今度は何をした!! 強姦? 人さらい?」
令子はキレた様子で横島を殴ろうと立ち上がる
横島は一瞬怯えてしまうが、腕の中にいるルシオラを見て、とっさにかばうような態度をとった
「待ちなさい令子!」
殴ろうとした令子の腕を厳しい表情の美智恵が止めていた
「あなた何考えてるの? 赤ちゃんの前で暴力奮うなんて! だいたい横島君の子供な訳無いでしょ!」
美智恵は嫉妬で我を忘れた娘に呆れた視線を向ける
状況的に見て横島の子供では無いだろうと、美智恵にはすぐにわかっていた
「ふぎゃあッ! ほぎゃあッ!……」
一方横島がとっさにかばったルシオラは泣き出してしまう
「ルシオラ? 大丈夫だよ。 ほら~、俺が着いてるからな~」
横島は慌ててルシオラを撫でてあやす
横島の胸で泣くルシオラ
そしてその様子に美智恵達は固まっていた
「いっ…今、なんて言った?」
令子は目を見開き、美智恵とおキヌに聞く
「今、ルシオラって聞こえました…」
おキヌはそう答えて複雑な表情を浮かべる
令子とおキヌが複雑な表情で横島と赤ん坊を見つめる中
美智恵は一人冷静に考えていた
「横島君? その子はルシオラなの?」
美智恵の問いかけに、令子とおキヌが驚き美智恵を見た
「何言ってるのママ!?」
「そうです! ルシオラさんはもう…」
令子とおキヌはそれ以上は口に出来なかった
「よくわかりましたね… 詳しい理由はわからないですが、こいつはルシオラです」
横島はやっと泣き止んだルシオラにホッとしながら美智恵に答える
「その子からは魔族の力を感じるもの」
美智恵はそう答えて、再び考え込む
「朝起きたら、ルシオラの霊破片が赤ん坊になってました。 とりあえず体が心配なんで妙神山に行って来ます」
横島はそう告げて事務所を後にする
残された令子達は無言で横島が去るのを見ていた
「いったいどうなってるの?」
令子は困惑気味につぶやく
「私にもわからないわ。 霊破片が足りなかったのに…」
さすがの美智恵も状況を理解出来ないようだ
「でも…、ルシオラさん生き返れたんですね… 久しぶりに見ました。 あんなに嬉しそうな横島さん」
おキヌは喜びながら見送ったが、微かに嫉妬や寂しさの表情も浮かべていた
横島が事務所に入ると、令子とおキヌの他に妊婦姿の美智恵も居る
「横島さん、おはようござい…!?」
おキヌは横島の元に来る途中でピタリと止まってしまう
それもそうだろう
横島が見知らぬ赤ん坊を抱えているのだから
「横島君、おはよう」
おキヌの後ろでは、美智恵と令子も横島を見た
「ねえ、ママ… 横島クンの腕の中にあるのは何かしら…」
令子は最初は不思議そうに美智恵に問いかけるが、赤ん坊をを見ると額に青筋を浮かべ怒りの様子で横島を睨みだす
「よこしまー!! あんた今度は何をした!! 強姦? 人さらい?」
令子はキレた様子で横島を殴ろうと立ち上がる
横島は一瞬怯えてしまうが、腕の中にいるルシオラを見て、とっさにかばうような態度をとった
「待ちなさい令子!」
殴ろうとした令子の腕を厳しい表情の美智恵が止めていた
「あなた何考えてるの? 赤ちゃんの前で暴力奮うなんて! だいたい横島君の子供な訳無いでしょ!」
美智恵は嫉妬で我を忘れた娘に呆れた視線を向ける
状況的に見て横島の子供では無いだろうと、美智恵にはすぐにわかっていた
「ふぎゃあッ! ほぎゃあッ!……」
一方横島がとっさにかばったルシオラは泣き出してしまう
「ルシオラ? 大丈夫だよ。 ほら~、俺が着いてるからな~」
横島は慌ててルシオラを撫でてあやす
横島の胸で泣くルシオラ
そしてその様子に美智恵達は固まっていた
「いっ…今、なんて言った?」
令子は目を見開き、美智恵とおキヌに聞く
「今、ルシオラって聞こえました…」
おキヌはそう答えて複雑な表情を浮かべる
令子とおキヌが複雑な表情で横島と赤ん坊を見つめる中
美智恵は一人冷静に考えていた
「横島君? その子はルシオラなの?」
美智恵の問いかけに、令子とおキヌが驚き美智恵を見た
「何言ってるのママ!?」
「そうです! ルシオラさんはもう…」
令子とおキヌはそれ以上は口に出来なかった
「よくわかりましたね… 詳しい理由はわからないですが、こいつはルシオラです」
横島はやっと泣き止んだルシオラにホッとしながら美智恵に答える
「その子からは魔族の力を感じるもの」
美智恵はそう答えて、再び考え込む
「朝起きたら、ルシオラの霊破片が赤ん坊になってました。 とりあえず体が心配なんで妙神山に行って来ます」
横島はそう告げて事務所を後にする
残された令子達は無言で横島が去るのを見ていた
「いったいどうなってるの?」
令子は困惑気味につぶやく
「私にもわからないわ。 霊破片が足りなかったのに…」
さすがの美智恵も状況を理解出来ないようだ
「でも…、ルシオラさん生き返れたんですね… 久しぶりに見ました。 あんなに嬉しそうな横島さん」
おキヌは喜びながら見送ったが、微かに嫉妬や寂しさの表情も浮かべていた