ドタバタした一日が終わり、小竜姫が夕食をどうしようか考えてる頃

来客を告げるインターフォンが鳴る


「はいはいー、どちらさまなのねー？」

近くに居たヒャクメが玄関に向かう


「こんばんわ。　ヒャクメ様。　引っ越しのお祝いに来ました」

現れたのはおキヌと令子であった

「アタシは別に興味無いんだけどね…　おキヌちゃんがどうしても来たいって言うから…」

おキヌが笑顔でヒャクメに挨拶する中、令子は聞かれても居ない事を一人で話していく

しかし興味無いと言う割には、家の中をあちこち見ていた


「クスクス…　美神さんは相変わらずなのねー」

からかうような笑顔で令子を見るヒャクメ

（そんなんだから、横島さんを取り逃がしちゃったのねー）

頭の中でそんなことを思うが口には出さない

あまりからかって横島の新しい生活にちょっかいを出されるのは嫌なようだ



そして令子達に続いてエミとタイガー、冥子、唐巣とピートと愛子、魔鈴、雪之丞、ドクターカオスとマリア、小鳩と貧、美智恵と西条など次々に引っ越し祝いに訪れる


純粋に引っ越し祝いに来る者

横島の新しい生活に興味がある者

ただ騒ぎに来た者など目的は様々だが、いつの間にか賑やかな宴会のようになってしまう


「本当に赤ちゃんになってるワケ…」

「可愛いわね～」

スヤスヤ眠るルシオラを優しく見つめるエミと冥子


「横島さんが赤ちゃんを育てると聞いた時は驚きましたけど…」

「ちゃんとやってるみたいじゃないか」

横島の元には魔鈴と唐巣が来ていろいろ話し込んでいた

人のいい二人は横島とルシオラの生活を心配してたらしい


「うぉー！　タンパク質ー」

「美味い！　美味い！」

「マリア！　隠れておかずを貰って行くぞ！」

「イエス・ドクターカオス」


テーブルを囲んで、小竜姫が急遽用意した料理をむさぼるように食べているのは、タイガーと雪之丞とドクターカオスである

カオスは隠れてマリアに料理を持ち帰らせようとしているが、マリアは持ち帰る入れ物が無く困っていた



「いやー、横島君がＧＳを辞めると聞いた時は驚いたが、幸せそうじゃないか！」

「西条君…、横島君が居無くなって嬉しいのはわかるけど…　令子とおキヌちゃんが睨んでるわよ」

横島が令子の元から去ったのが嬉しくてしょうがない西条は隠そうともせずに笑みが耐えない


「西条さん…」

「ちょっと来て下さい…」


美智恵に注意された時にはすでに手遅れで、西条は令子とおキヌにより外に連れ出された


「あの…　令子ちゃん、おキヌちゃん」

二人の顔を見た西条は冷や汗をダラダラ流して逃げようとするが、無駄である

そして３０分後に令子とおキヌは戻って来たが、西条は居なかった