真の歴史へ

「君達何者だね? この子をどうするんだい?」

唐巣は目の前の二人も人間ではないと気がついた
それに話し方からして天龍の味方でもないと思った

「さっ、さっさと渡すんだな…」

「まさか人間の分際で俺達竜族にかなうと思ってるのか?」
二人は唐巣とピートを馬鹿にしたように話した


「ピート君、その子を連れて逃げるんだ!」

唐巣はピートを見て話して
自分は戦闘態勢に入る


「はい! わかりました。 先生も気をつけて!」

ピートはそう言うと怯える天龍を連れて走っていった

「やろう~! 逃がすかよ!」

ヤームが叫んで二人は竜族の姿に変身した

すかさずイームがピートを捕まえようと手を伸ばすが、ピートがバンパイアミストを使って逃げ出した!

唐巣は距離を開けて二人を攻撃する!

「アーメン!!」

ドガーン!!

唐巣の霊波砲が二人に当たるがダメージはほとんどないようだ


唐巣はピートが見えなくなったのを確認して自分も逃げ出した

いかに唐巣が一流のGSでも、竜族相手に2対1は無理だった
唐巣は自分が敵を引きつけて、助けを呼ぼうとした


その頃
横島達は唐巣とイーム、ヤームの戦いに気がついていた

「横島! 近くで誰かが戦ってるわ!」

タマモの声で横島達はタマモが感じた方に走って行った


「横島さん!」

走っていた横島が上を見たらピートが天龍を連れて降りてきた

「ピート 大丈夫か!」

「殿下! ご無事で何よりです。」

横島がピートに話して、小竜姫が天龍の無事を確認していた

「しょ… 小竜姫!? 余が悪かった… お仕置きは勘弁してくれ!!」

天龍はビクビクして、小竜姫にお仕置きされることに怯えていた

「殿下! それは後でゆっくりと…」

小竜姫は天龍の無事を喜んでいたが、怖い笑顔を浮かべて天龍に話した

(小竜姫は怒ると怖いからな~ 天龍… 頑張れ…)

少し天龍に同情している横島だった

「横島さん! 先生が二人の竜族と戦ってるんです! 助けに行かないと!」

ピートは慌て横島に話した


「ヨコシマ! その二人が来るわ!」

ルシオラが指差した道路の先から唐巣とイーム、ヤームが走ってきた

「ここじゃまずいな! こっちだ!」

横島達は近くにある廃工場まで走って逃げた

イーム、ヤームがいるならメドーサが近くで見ているはずだ!
街中で一般市民を守りながらメドーサと戦うのは無理だった

横島達が廃工場の敷地で天龍を守るようにイーム、ヤームと向かい合った

天龍はルシオラが抱えていて、横島と小竜姫が前に立ちはだかった

唐巣はもう戦える状態ではなく、ピートが唐巣を庇っていた

「お前達、もう逃げられないぜ! さっさとその子供渡せ」

イームとヤームが近づく

その時全身黒いローブを着たメドーサが現れた

「お前達ご苦労だったな…」

その瞬間
横島達は緊張に包まれた
相手がメドーサなのに気がついたからだ…

「だんな!? それじゃ約束の礼の方は…」

ヤームはメドーサに近づいて話した

「受け取れ…!」

メドーサはイーム、ヤームと横島達の周りに火角結界を展開した


「だんな!! これはいったい!?」

イームとヤームは慌てふためいている

「知る必要はない! おとなしく死ね!」


メドーサはそう言って消えていった


その瞬間
横島、小竜姫、タマモ、ピート、唐巣が角結結界に霊波を当ててカウントを遅らせた

イームとヤームは騙されたショックおろおろして、天龍は怯えていた

「ルシオラ! 頼む!」

「私達の霊波ならしばらく止められます!今の内にお願いします」

横島と小竜姫は霊波を放つ時にルシオラに叫んだ

カウントは残り14秒でほとんど止まっていた

ルシオラはすぐに火角結界を分解して1分ほどで止めた

「ふー、危なかった~」

横島達は緊張から解放されてみんなほっとしていた


「私にかかればこんなもんよ!」

ルシオラは上機嫌で言った

「お前達すごいな…」

落ち着いたイーム、ヤームが感心したように話した

「それよりあなた達! なぜ天龍童子殿下の命を狙ったんですか!」

小竜姫がイーム、ヤームを睨んで言った

「殿下… 申し訳ありませんでした!! 俺達は利用されつるとは知らずに… 大それたことを…」

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