真の歴史へ

それからしばらくしてやっと、起きてきたタマモと一緒に朝ご飯を食べる


食べ終わりお茶を飲んでると小竜姫が話を切り出す

「横島さん、お義母さん、私も今日からお世話になります」

「…へっ? 妙神山どうするの?」

横島は目を丸くして驚く


「妙神山管理人は今日付けで変更になりました。今日からは、人界においての情報収集・調査が任務になります」

小竜姫がのほほんと説明する


「表向きはですけど… 知ってると思いますが、神族の私は普通は、人界で活動や戦闘はなかなか出来ません。 しかし今の立場ならある程度自由に出来ます」

「キーやんもうまく考えたな~」

小竜姫の説明に横島は関心したように呟く


「まあね 私達は小竜姫さんが居た方が動きやすいわよね。 後はこれからを考えたら、戸籍もほしいわね~」

ルシオラはすでに先を考えている


「私は金毛白面九尾の妖弧でこの国の政府に狙われてるからな~ 正体はバレない自信あるけどなんか考えないと…」

タマモはため息まじりに考え込む


しばらく黙って話を聞いた百合子は少し考えて話し出す

「戸籍がほしいの? それなら私がなんとかするわ タマモちゃんの方はしばらく様子見ね~ バレたら圧力かけてあげるわ」

百合子は満面の笑みで話しをして、どこかに電話をかけ始める


「もしもし‥ 黒崎くん? ちょっと戸籍欲しいのよ お願い出来ないかしら? うん‥ けんちゃんにはこっちから話すからお願いね…」

百合子はわずか数分の電話で話を終えた

横島達は呆然として百合子を見ている

「ねぇ横島… お義母さんはなんで、戸籍を簡単に用意出来るの?」

タマモは小さく呟く

「お袋は昔はかなり優秀なOLだったらしいけど…」

横島達は深く知らない方がいいと思った……


一時間ほどして黒崎が現れて書類を作成して、その日のうちに戸籍は出来た


ちなみに小竜姫は
妙神・竜姫

ルシオラは
芦・ホタル・ルシオラ

タマモは
楠の葉タマモ

に決まった


戸籍の書類を書き終えると百合子が立ち上がった

「さて、今日はみんなで買い物行きましょうか」

「買い物ってなんだよ お袋」

「忠夫。あんた相変わらず鈍いね~ 女性が三人もいるのに服とか日用品とかいろいろ必要だろ?」

百合子は成長したとはいえ、気の利かない息子な呆れながら話した


「そうよね… でも私達お金なんて持ってないわよ?」

ルシオラは困ったように言う


「お金はいいわ。 私が買ってあげるわ 息子の家族なんだから…… でも、おばあちゃんになるのはしばらく嫌よ!?」

百合子の爆弾発言で横島達は一気に顔を赤くして俯く


「お袋、子供は出来ないようにしてるよ! しばらくはやることがあるんだからさ」

横島が声を張り上げて話しをした


「あら、やっぱりすることしてるのね~ 未来から来たんだから当然か。 でも三股なんて… あんたもあの宿六の息子だね」


百合子は苦笑いしながらも怒りはしなかった

横島達がただの三股なら怒るだろうが、もっと深い関係なのは見てわかっている


「カマかけられた! 全くお袋は…」

横島が困っているとタマモがふいに話し出す


「でも、いい両親ね… 普通に考えて私達を受け入れて、理解はしてくれないわよ。 絶対にね。 小竜姫さんは神族だからいいけど、ルシオラさんは魔族だし、私は妖怪だからね」


「それはそうね… さすがにヨコシマの両親よね」


「今の忠夫は精神的に大人だからね。 あなた達が忠夫をここまで助け支えてくれたのはわかるからね」

話を聞いて横島は百合子に頭を深く下げる

「お袋…本当にありがとう」


百合子はため息をつき横島を呆れたように見る

「忠夫… 親が息子を助けるのは当たり前だよ 全く…、さて買い物行くわよ」

そうして5人で買い物に行く

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