真の歴史へ

横島が目を覚ますとそこは昔の自分の部屋だった

起きて辺りを見回す

どうやら無事戻って来れたらしい

ほっとしたのもつかの間、小さな蛍が横島に寄り添っている


「そっかルシオラはこの時まだ存在しないから、俺のとこに来たんだな」

蛍は光を放ち人型になる

「ここが昔のヨコシマの部屋なのね 随分違うわね…」

ルシオラは辺りをキョロキョロ見回している

横島は苦笑いしながら説明しだした

「普通の中学生だからな~ さて朝になる前にタマモを迎えに行くか。 寒いから遅れたら怒るぞ」

「そうね タマモちゃんは迎えに行かないとね 小竜姫さんはどうするのかしら?」

「小竜姫さまは妙神山だろうからな 明日の学校終わったら行くか」

横島は双文殊を作ると、ルシオラの肩に手をかけ【転・移】を発動する


転移した先は、森の中だった…

「ヨコシマこの辺だっけ?」

深夜の森をルシオラと飛んでいる


ちなみに横島は未来の修行で、人間ではなくなり神族や魔族と同じ存在になっていた

簡単に説明すると、人間では強さの限界があった為だ


「俺も殺生石の詳しい場所知らないんだよな~ 未来では美神さんがタマモを追い回してきたしな~」

その時、右斜め前の森から大きな火の玉が来た!

「どわっ!」

横島がビックリして避けると、そこにはタマモがいる


「 横島遅い! 寒くて風邪ひくじゃないよ」

タマモは少し不機嫌だった


「タマモ~ 危ないだろ? すぐ転移してきたんだぞ?」

苦笑いしながらの横島の話を、タマモはちょっと拗ねた感じで聞いている


「てっきり私を忘れてルシオラさんとイチャイチャしてるのかと思ったのよ それに横島ならあの程度の狐火は当たらないでしょ?」

タマモはそう言うと、子狐に変化して横島の頭に乗る


「フフフ… タマモちゃんやきもちやきね~」

ルシオラの突っ込みにタマモは丸くなって誤魔化す


「さて、帰って寝るか」

横島達はそのまま転移して帰った


部屋に転移すると何故か、その場には横島の両親が居る


「忠夫!? 居ないと思ったらいきなり現れてどうなってるんだ!?」

さすがの大樹と百合子も理解出来なかったらしい


「親父… お袋… 」

横島は懐かしそうに眺める

横島にとって両親との再開は数年ぶりだったのだから


「忠夫? あんたどうしたんだい? 夜中に出歩いたと思ったら女の人と狐を連れて…」


百合子は内心、横島の様子の変化に驚いて困惑している


ルシオラは苦笑いしながら丁寧に話始める…

「いきなりバレたわね~ 私はルシオラです 横島と共に生きる者。よろしくお願いします お義父さん、お義母さん」

大樹は瞬時にルシオラの手を握る

「はじめまして 横島大樹です。 これから食事にでもどうで……」

途中で百合子にシバかれた

「あなた 邪魔しないでね 大事な話なんだから」

にっこり笑顔でプレッシャーをかける


横島達は成長してるためさすがに顔には出さないが、内心冷や汗をかいていた

(お袋は相変わらずだな… 魔族よりプレッシャー感じるよ)

(さすがにヨコシマの親よね 魔王の娘の私も怖いわ)

(こんな人、前世でも知らないわ 常識外は親ゆずりか…)


百合子は探るように横島を見た

「忠夫。わかるように説明してちょうだい」


横島はルシオラとタマモを見て苦笑いする


「タマモ お前もあいさつしろ」

子狐は頭から降り、変化して18才くらいの美人になった


「はじめまして 私はタマモよ 私も横島と共に生きる者 よろしくね」

タマモのあいさつに大樹はすぐに復活したが、百合子に睨まれおとなしくなる

「ユリコサン… ナニモシナイヨ」


「忠夫 どういう関係なんだいまさか二股じゃないわよね」
どこからか出した包丁で凄みをきかせる

「お袋待てって、今説明するからさ 落ち着いて聞いてくれ」

横島は両親に嘘を突き通すことを諦め、ある程度話すことにした


「俺達と、もう一人いるんだが、4人は15年後の未来から来たんだ… 未来のある出来事を変える為に……」

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