GS横島 運命と戦う者

ルシオラは横島を調べて唖然とした…


横島の自業自得な面もあったが…

あまりに生活環境が悪かった


親は学校の授業料とアパートの家賃以外は送らない


生活出来ないからバイトをするが、時給が安すぎて学校に行けなくなっている


そのせいもあり、学校に行けば浮いていて変人扱い…


横島の優しさに漬け込んでこき使う美神令子


最初はスケベな横島が煩悩の為に働いていたが…

美神令子はそれを利用して、徹底的に横島をこき使っていた


栄養の偏る食生活


危険なばかりで労災もないバイト


横島の霊能力をタダ同然で自分の物のように使う美神令子


あんまりな環境だった……


これは自分がしっかりしないと、横島は何処までも美神令子に騙され続ける…


アシュ様を退治した懸賞金なども、横島には一銭も入って無かった


ルシオラは横島と令子が深い結びつきがあると思っていたが、違ったらしいと理解した


一方的に頼り利用する関係なら切らせた方がいい

そう思った


横島は優しすぎる…

その優しさに甘えて利用するだけの関係は仲間でも無い


ルシオラは段々怒りを覚えていた


それから一週間

横島は真面目に学校に行って先生に頭を下げたが、留年が確定した……


学校側は前から欠席の多い横島に、いい加減出席を誤魔化すのは無理だと伝えた


せめて横島が世界の為に戦ったのをGメンが説明したら良かったのかもしれないが…


誰も横島の学校の心配はしなかった


アシュタロス戦の前の欠席日数の多さをGメンが知らないのが大きな理由だが、美智恵も西条も横島の環境を当たり前と考えていたのかもしれない……


横島はその日の夜

パピリオが寝てからルシオラと相談していた…


「ルシオラ… 来年の春まで学校に行かなくてよくなったよ… 留年しちまった」


横島は困ったように話した

「ヨコシマはアシュ様と戦って世界を救ったのにね…」

ルシオラは横島を見ていたたまれない気持ちになる


「ねえ… ヨコシマ… 美神さんのバイト辞めない?」


ルシオラは横島の身辺調査をしてから、考えていたことを話した


「俺は強くなりたいんだよな… ルシオラ達を守れるように……」


横島は強くなりたかった

ルシオラとパピリオを守れるように


その為にはGSとして強くならなければと考えていた

ルシオラはそんな横島の考えを理解して話しだす

「ヨコシマ… 強くなるにしても、GSをするにしても基礎から修行をして、知識を勉強しないとだめだと思うわ」


ルシオラは唐巣やピート達から聞いていた


令子が横島に何も教えてなかったことを……


「うーん、それは考えてるんだよな~ 美神さんは教えてくれないからな… あの人お金にならない面倒事嫌いだからな…」


横島も難しい顔で考えていた


「ヨコシマ… 私がついてるから、美神さんの事務所辞めて一から頑張ろう」


ルシオラは横島の反応を見た

横島が令子をどう思ってるのかを…


「……そうだな。 少し考えてみるよ」

優しすぎる横島は決断出来なかった


ルシオラはそんな横島に苦笑いしていた

横島が美神やおキヌを心配しているのはわかったのだから…

横島は自分が守る!

ルシオラはそう決意した


それから3日後

横島は令子に呼び出された

大きな仕事が入ったからだ


令子はずっと機嫌が悪かった

横島はルシオラ達は一緒に住むと言ってから、事務所に連絡を一切してなかったからだ…


おキヌは横島とルシオラが恋人として一緒に暮らすと思うと、ため息しか出なかった……


だがルシオラを失った時の横島の嘆き悲しみを考えたら、何も出来なかった



美智恵はたまに事務所に顔を出していたが、そんな事務所の様子に困っていた


横島とルシオラに対して令子の為に犠牲にした
と言う負い目があるため、二人の幸せを願っていたが…


令子やおキヌには横島が必要だった…


横島の価値を改めて理解して、先の行動を決めようとしていた



ルシオラは横島と一緒に美神の事務所に行った

バイト中横島がヒドい扱いを受けないか監視するために

「おはようっす」

「おはようございます。 美神さん」

横島とルシオラは仲良く笑顔で事務所に現れた
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