番外編・ルシオラ達の海水浴
海岸に歩いて行く横島達だが、やはり目立っていた
周りには海水浴に来ている人々が結構居るが、ルシオラ達に見とれる者が何人も居る
ルシオラ達がこの時代に来てからはよくある光景ではあるが、今回は水着なだけにいつもに増して集まる視線が多かった
「よかったら一緒に泳ぎませんか?」
「クルージングに行きませんか?」
「ぜひお食事でも……」
店から百メートルも歩いてないにも関わらず複数の男達にナンパされるルシオラ達だが、もちろん対応は全て無視である
たまにしつこい男も居るが、微量の殺気を込めて睨むと誰もが去っていく
始めからわかっていた事ではあるが、横島はあまり面白くない
「おお~」
そんな横島達はほどなくして大樹と百合子と合流したが、大樹はやはりルシオラ達の水着に鼻の下を伸ばしてしまう
「アナタ…… それにしてもやっぱり三人とも綺麗ね~ 周りの男どもが目の色変えるのもわかるわ~」
鼻の下を伸ばした大樹を睨んだ百合子でさえも、ルシオラ達の水着姿を惚れ惚れしたように見ている
(15年若ければ私も対抗出来たかしらね?)
容姿に自信があり年の割には綺麗な百合子だが、さすがに三人を前にすると年を感じずにはいられなかった
相手が息子の恋人という事もあり対抗する訳ではないが、少し若さが羨ましいと感じるのは仕方のない事だろう
「それにしてもやっぱり目立つな……」
大樹達が取った場所は普通に砂浜の中間くらいだった
広めのレジャーシートにビーチパラソルを二本立てたその場所は、6人が余裕で座れる広さがある
しかし周りにも家族連れや恋人達などがおり、ルシオラ達はどうしても目立ってしまう
何か手はないかと考える横島に、タマモが意味深な笑みを浮かべて一枚のお札を胸元から取り出す
「なんだそりゃ?」
「認識を阻止する術の劣化札よ。 本来は皇帝やなんかを守る隠兵が使う札の劣化版なの。 私はたまに人がウザい時に使ってるけど」
タマモがそう言ってお札をレジャーシートの中央に張り印を組み呪文を唱えると、あれだけ集まっていた視線が他へ向いていく
さて今回タマモが使った術だが、気や気配といった人が無意識に感じるものを術により減らすだけである
本来は《気殺》などと言い、霊気や気配を完全に絶つのがこの術の使い方なのだが、タマモはそれをあえて劣化させた結界のような物にしていた
効果としては影が薄い人のように、その場に居るのはわかるが気にならなくなる程度である
ごくごく弱い術なため周りへの影響もなく、万が一霊能者が来ても気付かない程度の弱い術であった
「霊能力って便利ね~ 私も使えないかしら?」
周りから集まる下劣な視線が消えた事にさっぱりした様子の百合子は、自分もそんな術が使いたいと思わず考えてしまったようだ
「簡単に見えますが難しいんですよ。 本来は高等な道士や仙人が使う術ですから…… 私も戦闘系以外は出来ませんし」
タマモが鼻唄まじりに術を使うので簡単そうに見えるが、それほど簡単じゃないと言い小竜姫は苦笑いを浮かべている
人間界で限定すればタマモに勝る術の使い手は居ないのだ
「静かになったし、横島にサンオイルでも塗って貰おうかしら?」
視線が消えた事にホッとした様子のタマモは、横島にサンオイルを渡してシートに横になった
本当はルシオラ達は日焼けなどしないのだが……
まあ海を楽しみたいだけなのだろう
周りには海水浴に来ている人々が結構居るが、ルシオラ達に見とれる者が何人も居る
ルシオラ達がこの時代に来てからはよくある光景ではあるが、今回は水着なだけにいつもに増して集まる視線が多かった
「よかったら一緒に泳ぎませんか?」
「クルージングに行きませんか?」
「ぜひお食事でも……」
店から百メートルも歩いてないにも関わらず複数の男達にナンパされるルシオラ達だが、もちろん対応は全て無視である
たまにしつこい男も居るが、微量の殺気を込めて睨むと誰もが去っていく
始めからわかっていた事ではあるが、横島はあまり面白くない
「おお~」
そんな横島達はほどなくして大樹と百合子と合流したが、大樹はやはりルシオラ達の水着に鼻の下を伸ばしてしまう
「アナタ…… それにしてもやっぱり三人とも綺麗ね~ 周りの男どもが目の色変えるのもわかるわ~」
鼻の下を伸ばした大樹を睨んだ百合子でさえも、ルシオラ達の水着姿を惚れ惚れしたように見ている
(15年若ければ私も対抗出来たかしらね?)
容姿に自信があり年の割には綺麗な百合子だが、さすがに三人を前にすると年を感じずにはいられなかった
相手が息子の恋人という事もあり対抗する訳ではないが、少し若さが羨ましいと感じるのは仕方のない事だろう
「それにしてもやっぱり目立つな……」
大樹達が取った場所は普通に砂浜の中間くらいだった
広めのレジャーシートにビーチパラソルを二本立てたその場所は、6人が余裕で座れる広さがある
しかし周りにも家族連れや恋人達などがおり、ルシオラ達はどうしても目立ってしまう
何か手はないかと考える横島に、タマモが意味深な笑みを浮かべて一枚のお札を胸元から取り出す
「なんだそりゃ?」
「認識を阻止する術の劣化札よ。 本来は皇帝やなんかを守る隠兵が使う札の劣化版なの。 私はたまに人がウザい時に使ってるけど」
タマモがそう言ってお札をレジャーシートの中央に張り印を組み呪文を唱えると、あれだけ集まっていた視線が他へ向いていく
さて今回タマモが使った術だが、気や気配といった人が無意識に感じるものを術により減らすだけである
本来は《気殺》などと言い、霊気や気配を完全に絶つのがこの術の使い方なのだが、タマモはそれをあえて劣化させた結界のような物にしていた
効果としては影が薄い人のように、その場に居るのはわかるが気にならなくなる程度である
ごくごく弱い術なため周りへの影響もなく、万が一霊能者が来ても気付かない程度の弱い術であった
「霊能力って便利ね~ 私も使えないかしら?」
周りから集まる下劣な視線が消えた事にさっぱりした様子の百合子は、自分もそんな術が使いたいと思わず考えてしまったようだ
「簡単に見えますが難しいんですよ。 本来は高等な道士や仙人が使う術ですから…… 私も戦闘系以外は出来ませんし」
タマモが鼻唄まじりに術を使うので簡単そうに見えるが、それほど簡単じゃないと言い小竜姫は苦笑いを浮かべている
人間界で限定すればタマモに勝る術の使い手は居ないのだ
「静かになったし、横島にサンオイルでも塗って貰おうかしら?」
視線が消えた事にホッとした様子のタマモは、横島にサンオイルを渡してシートに横になった
本当はルシオラ達は日焼けなどしないのだが……
まあ海を楽しみたいだけなのだろう