真の歴史へ・その三
さて厄珍リストを元に八房捜索を進める横島達だったが、一癖も二癖もありそうな連中を相手の捜索もまた簡単ではなかった
調査を進めると盗品をごろごろと抱えてる者や犯罪紛いの事をして荒稼ぎしてる者などばかりで、まともな人間は全くと言っていいほど居なかったのである
「これだけのリストを平然と持ってる厄珍が一番怖いわね」
調査を主導していたルシオラは、厄珍リストの密度に驚いていた
厄珍は怪しいか分からないと言っていたが、半分ほど調べた結果まともと言える人間は皆無だったのだ
このリストで八房が引っ掛かるかはわからないが、ここから調べて行けばオカルトアイテムの裏取引などにかなりのダメージを与えれる事は確実である
まあ横島もルシオラもオカルトアイテムの違法取引などに関わるつもりはないが……
「ルシオラさん、この人はクロなのねー」
そんな中で一番活躍していたのは遠距離透視が出来るヒャクメだった
ヒャクメは厄珍リストにある住所を元に対象を遠距離透視で監視して相手や相手の所有するアイテムを確認していたのだが、そのうち何人かは妖怪を捕らえてコレクションにしてる者も居たのだ
オカルトアイテムの違法取引自体は関わる気はない横島達だが、妖怪を捕らえてる連中は別である
「また居たの? その人もあっちに入れといて」
八房とは無関係だが、妖怪の売買やコレクターに関しては放置するつもりはなかった
この人達に関してはワルキューレ達の密売組織と横島達の南部グループ調査に回されて調べられたあと、纏めて処理するつもりである
中にはバチカン条約で禁止されてる妖怪などを捕獲してる連中も居るが、横島達は無関係に人外を食い物にする連中を許すつもりはない
一方その場に居ない横島はと言えば、タマモと小竜姫と雪之丞と共にある廃村にある別荘を訪れていた
そこは戦前に建てられた別荘らしくかなり古い感じであるが、敷地は高い壁と有刺鉄線に囲まれており異様な雰囲気である
敷地を取り囲む壁には蔦などの植物が巻き付いており、一見しただけでは廃屋に見えるだろう
「ここですね」
鋼鉄の門の前で立ち止まった小竜姫は資料で再度対象がここだと確認して、その表情が険しくなる
「変態妖怪コレクターか 悪趣味な奴だな」
「普通のペットのようにモラルを持って飼うんなら、まだ救いようがあるんだがな」
ボソッと呟く雪之丞に横島は嫌悪感を隠さなかった
今回横島達が来たのは、厄珍リストで発見した妖怪コレクターの中でも最悪の部類に入る人間の別荘である
知性があり比較的大人しい妖怪を捕まえては、性的暴行をしたり惨殺したりしている人間だった
本来はこの手の人間は南部グループや密売組織と一緒に扱い纏めて解決するつもりだったのだが、その非道なやり口や被害者の多さに横島達はたまらず最優先で解決に乗り出していたのである
一応南部グループやワルキューレ達が追う密売組織とは無関係な人間である事も調べられており、今後の作戦に影響がないと判断されたため今回の行動になっていた
「行きましょう」
無表情で一言告げた小竜姫は屋敷に張られている結界と鋼鉄の門を、纏めて神剣の一振りで軽々と切り裂いてしまう
その静かな怒りを感じる雪之丞は珍しく冷や汗を流している
この一件、一番怒りを感じて積極的に動いていたのは小竜姫だった
調査を進めると盗品をごろごろと抱えてる者や犯罪紛いの事をして荒稼ぎしてる者などばかりで、まともな人間は全くと言っていいほど居なかったのである
「これだけのリストを平然と持ってる厄珍が一番怖いわね」
調査を主導していたルシオラは、厄珍リストの密度に驚いていた
厄珍は怪しいか分からないと言っていたが、半分ほど調べた結果まともと言える人間は皆無だったのだ
このリストで八房が引っ掛かるかはわからないが、ここから調べて行けばオカルトアイテムの裏取引などにかなりのダメージを与えれる事は確実である
まあ横島もルシオラもオカルトアイテムの違法取引などに関わるつもりはないが……
「ルシオラさん、この人はクロなのねー」
そんな中で一番活躍していたのは遠距離透視が出来るヒャクメだった
ヒャクメは厄珍リストにある住所を元に対象を遠距離透視で監視して相手や相手の所有するアイテムを確認していたのだが、そのうち何人かは妖怪を捕らえてコレクションにしてる者も居たのだ
オカルトアイテムの違法取引自体は関わる気はない横島達だが、妖怪を捕らえてる連中は別である
「また居たの? その人もあっちに入れといて」
八房とは無関係だが、妖怪の売買やコレクターに関しては放置するつもりはなかった
この人達に関してはワルキューレ達の密売組織と横島達の南部グループ調査に回されて調べられたあと、纏めて処理するつもりである
中にはバチカン条約で禁止されてる妖怪などを捕獲してる連中も居るが、横島達は無関係に人外を食い物にする連中を許すつもりはない
一方その場に居ない横島はと言えば、タマモと小竜姫と雪之丞と共にある廃村にある別荘を訪れていた
そこは戦前に建てられた別荘らしくかなり古い感じであるが、敷地は高い壁と有刺鉄線に囲まれており異様な雰囲気である
敷地を取り囲む壁には蔦などの植物が巻き付いており、一見しただけでは廃屋に見えるだろう
「ここですね」
鋼鉄の門の前で立ち止まった小竜姫は資料で再度対象がここだと確認して、その表情が険しくなる
「変態妖怪コレクターか 悪趣味な奴だな」
「普通のペットのようにモラルを持って飼うんなら、まだ救いようがあるんだがな」
ボソッと呟く雪之丞に横島は嫌悪感を隠さなかった
今回横島達が来たのは、厄珍リストで発見した妖怪コレクターの中でも最悪の部類に入る人間の別荘である
知性があり比較的大人しい妖怪を捕まえては、性的暴行をしたり惨殺したりしている人間だった
本来はこの手の人間は南部グループや密売組織と一緒に扱い纏めて解決するつもりだったのだが、その非道なやり口や被害者の多さに横島達はたまらず最優先で解決に乗り出していたのである
一応南部グループやワルキューレ達が追う密売組織とは無関係な人間である事も調べられており、今後の作戦に影響がないと判断されたため今回の行動になっていた
「行きましょう」
無表情で一言告げた小竜姫は屋敷に張られている結界と鋼鉄の門を、纏めて神剣の一振りで軽々と切り裂いてしまう
その静かな怒りを感じる雪之丞は珍しく冷や汗を流している
この一件、一番怒りを感じて積極的に動いていたのは小竜姫だった