GS横島 運命と戦う者

あの戦いから数ヶ月…

横島は本当に精神的に成長した

それを改めて実感していた

最初の出会いを思い出して、苦笑いが出るのを抑えられなかった

力も無く、いきなりセクハラまがいの行動に出た少年が…

いつの間にか神魔界で最も注目を集める存在になった…


力を見出した自分も、ここまでは予想出来なかった…


小竜姫は自然に笑みを浮かべていた

「小竜姫さんどうしたの?」

真剣な話で小竜姫が笑みを浮かべるのが、珍しいと思ってルシオラが聞いた

「いえ… ごめんなさい。 横島さんは本当に成長したんだな~ と思ったんです… 昔の横島さんを知らないルシオラさん達は、わからないでしょうが、とてもこんな事を言える人ではなかったんですよ…」

小竜姫は懐かしそうに微笑んでいた


「へ~ 昔の横島ってどんなだったの?」

小竜姫の話にタマモが興味津々で聞いてきた

横島は少し居心地が悪そうだ

やはり横島でも、昔の自分を知られるのは恥ずかしいのだ


「初対面でいきなり私の手を握って来ましたね。 それから私の服を脱がせようとしました…」

小竜姫は面白そうに話した

横島はすでに顔色が悪い…

ルシオラとタマモは爆笑していた


「アハハ… ヨコシマだもんね~ 神様をナンパしようとしたのね しかもセクハラまでしてるし。 よく無事だったわね~」

ルシオラは横島の顔をニヤニヤ見ながら笑っていた

「ええ、私も剣で仏罰を下したんですが… よけたんですよね~ あの一撃で、横島さんに才能がある気がしたんですよ。 今思えば、あのセクハラが私達の始まりでしょうか…」

小竜姫はしまらない出会いに苦笑いが出ていた

横島らしいと言えばそれまでだが…

あまりにも変わった出会いだった

「小竜姫、昔話はもう勘弁してくれ! なっ!」

横島は必死に小竜姫を説得し始めた

「私はもっと聞きたいな~」

タマモは横島をニヤリと見て話した

「ヨコシマでも恥ずかしいのね~」

ルシオラは笑って横島に突っ込みを入れた

「横島さんの昔話はまた今度ゆっくりと話しますね… 私が言いたかったのは、横島さんは本当に成長したと言うことです。 能力だけでなく、アシュタロスとの戦いの後、精神的にも成長したということです…」

小竜姫は横島を見つめて幸せそうに微笑んだ

「小竜姫…」

横島は小竜姫の笑顔に見とれてしまった…

「今なら、私の恋人としても十分合格ですよ? 神魔妖の恋人を持つなんて、有史以来初めてでしょうしね…」

小竜姫、ルシオラ、タマモは自然と横島に寄り添っていた


「俺はいつも必死だっただけなんだよな… ただ、いい出会いをしたんだと思う… 小竜姫に会わなければ、霊能力を持つことは無かったかもしれないし、ルシオラに会わなければ、俺は自分から魔神と戦うなんてしなかっただろう… そして、タマモと会わなければ、俺は今も美神さんにこき使われてたかもしれない…」

横島は昔を思い出して話した…

「ヨコシマ… それは私達も同じよ? あなたに出会わなければ、こんな幸せな未来は無かった…」

ルシオラは横島を見て微笑んだ

「そうね… 私なんて横島以外なら、あの時殺されてたわ…」

タマモは少し苦笑いしていた


「私は… 今も妙神山で一人寂しい毎日だったでしょうね…」

小竜姫はかつての日々を思い出していた…


「だから… 俺はこの出会いを大切にしたい… そして、守りたいんだ。」

横島は力強い言葉で言い切った

その決意にルシオラ達も笑顔を浮かべていた

そして、横島を好きになって良かったと思った…


その夜…

横島の部屋は朝方まで甘い世界に包まれていた…


横島、ルシオラ、小竜姫、タマモの4人は、横島の決意で更なる幸せの為

これからも助け合う事を誓っていた



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