真の歴史へ・その三
「マリア、知り合いか?」
「イエス・横島さん達は・700年後の人です」
マリアが簡単に信じると言った事を、カオスは不思議そうに見つめる
カオスから見て横島達はどう考えても怪しい存在でしかない
「ドクターカオスですね。 私はヒャクメ、神界の調査官なのね。 訳あって地獄炉は私達で止めます。 貴方達の邪魔はしないし介入も地獄炉の停止までです」
相変わらず警戒を解かないカオスに、ヒャクメが一歩前に出て簡単な説明を始める
その話にカオスはヒャクメの正体を見抜いていたらしく驚きなどないが、マリア姫は信じられないような表情でヒャクメを見つめていた
「神族なのはわかっている。 だが何故魔族も居るのだ? それにお前達二人は強すぎる」
「まっ、魔族……!?」
ヒャクメと同時にルシオラの正体を見抜いていたカオスがそれを指摘すると、マリア姫は怒りを露にルシオラを睨みつける
しかしカオスの疑問はルシオラの正体ではなく、何故神族と一緒に居るかだった
魔族自体珍しくないし中には争いを好まない魔族が居る事もカオスは理解しているが、それにしてはルシオラと横島は強すぎた
そう……、カオスは横島達が力を隠している事すらも見抜いている
どこまで正確に見抜いているかはわからないが、少なくともヌルよりも高位な魔族が神族と共に居るのは不自然でしかない
「さすがはドクターカオスね。 正体も力も隠してるんだけど」
厳しい表情で見つめるカオスをルシオラは全く気にした様子もなく、柔らかい笑みを浮かべる
その表情からは全く魔性の気配が見えずにマリア姫を困惑させてしまう
「やはり高位魔族か…… 下手な神族よりも理知的な魔族も多いからな」
「私達は未来のある事件の為に動いてるわ。 今は話せないけど、詳しく聞きたいなら700年後に聞いてちょうだい」
マリア姫とは対照的にカオスは銃を下ろし冷静にルシオラと会話していた
神族だからと言って無条件に信用したり、魔族だからと言って無差別に敵対しないのは流石と言うしかないだろう
「わかった。 一応信じよう」
少し間が空いたカオスが決断したのは、最低限の事を信じる事だった
理由としては簡単で、マリアが信じると言ったこと
カオスは自身が作っている人造人間マリアを誰よりも信じていた
そしてもう一つの理由は横島とルシオラが本気になれば、戦闘能力に乏しいカオスでは相手にすらならないからである
横島の正体は見抜けなかったが人間でないのは見抜いており、推測でしかないが二人が上級神魔クラスなのをカオスは理解していたのだ
「ありがとう。 じゃあさっさと済ませるわ」
カオスが一応納得した事でルシオラはさっそく地獄炉を止める作業に入る
残る五人は見ているだけなのだが、マリア姫は不安でいっぱいのようだった
「少なくとも我々に危害を加える心配は無いだろう。 神族もおるし危害を加えるならもっと簡単に出来る連中だ」
不安そうなマリア姫を安心させるように語りかけるカオスは、横島達がヌルの野望を阻止に回っている事に安堵している
カオスとマリアに全く気付かせずに接近を許すような相手とは、戦いたくないようだ
「イエス・横島さん達は・700年後の人です」
マリアが簡単に信じると言った事を、カオスは不思議そうに見つめる
カオスから見て横島達はどう考えても怪しい存在でしかない
「ドクターカオスですね。 私はヒャクメ、神界の調査官なのね。 訳あって地獄炉は私達で止めます。 貴方達の邪魔はしないし介入も地獄炉の停止までです」
相変わらず警戒を解かないカオスに、ヒャクメが一歩前に出て簡単な説明を始める
その話にカオスはヒャクメの正体を見抜いていたらしく驚きなどないが、マリア姫は信じられないような表情でヒャクメを見つめていた
「神族なのはわかっている。 だが何故魔族も居るのだ? それにお前達二人は強すぎる」
「まっ、魔族……!?」
ヒャクメと同時にルシオラの正体を見抜いていたカオスがそれを指摘すると、マリア姫は怒りを露にルシオラを睨みつける
しかしカオスの疑問はルシオラの正体ではなく、何故神族と一緒に居るかだった
魔族自体珍しくないし中には争いを好まない魔族が居る事もカオスは理解しているが、それにしてはルシオラと横島は強すぎた
そう……、カオスは横島達が力を隠している事すらも見抜いている
どこまで正確に見抜いているかはわからないが、少なくともヌルよりも高位な魔族が神族と共に居るのは不自然でしかない
「さすがはドクターカオスね。 正体も力も隠してるんだけど」
厳しい表情で見つめるカオスをルシオラは全く気にした様子もなく、柔らかい笑みを浮かべる
その表情からは全く魔性の気配が見えずにマリア姫を困惑させてしまう
「やはり高位魔族か…… 下手な神族よりも理知的な魔族も多いからな」
「私達は未来のある事件の為に動いてるわ。 今は話せないけど、詳しく聞きたいなら700年後に聞いてちょうだい」
マリア姫とは対照的にカオスは銃を下ろし冷静にルシオラと会話していた
神族だからと言って無条件に信用したり、魔族だからと言って無差別に敵対しないのは流石と言うしかないだろう
「わかった。 一応信じよう」
少し間が空いたカオスが決断したのは、最低限の事を信じる事だった
理由としては簡単で、マリアが信じると言ったこと
カオスは自身が作っている人造人間マリアを誰よりも信じていた
そしてもう一つの理由は横島とルシオラが本気になれば、戦闘能力に乏しいカオスでは相手にすらならないからである
横島の正体は見抜けなかったが人間でないのは見抜いており、推測でしかないが二人が上級神魔クラスなのをカオスは理解していたのだ
「ありがとう。 じゃあさっさと済ませるわ」
カオスが一応納得した事でルシオラはさっそく地獄炉を止める作業に入る
残る五人は見ているだけなのだが、マリア姫は不安でいっぱいのようだった
「少なくとも我々に危害を加える心配は無いだろう。 神族もおるし危害を加えるならもっと簡単に出来る連中だ」
不安そうなマリア姫を安心させるように語りかけるカオスは、横島達がヌルの野望を阻止に回っている事に安堵している
カオスとマリアに全く気付かせずに接近を許すような相手とは、戦いたくないようだ