ペットから始まった生活…


予想とは違い、居心地が良かった日々…


そして初めて一緒に夕日を見た時…


「あの時、偶然一緒に夕日を見たんだ… 今思えば、俺はあの瞬間にルシオラに惚れたんだと思う……」

横島は沈みゆく夕日を見つめながら懐かしそうに話した


「ヨコシマ…」


ルシオラは嬉しそうに微笑んだ

ルシオラにとってもあの日の夕日は特別だった…


今思えば、あの夕日が奇跡を起こしたのかもしれない…


そう思えた


小竜姫とタマモは少し羨ましそうに見ていた

横島とルシオラの愛の深さを改めて知ったのだから…


そして横島は南極から帰ってからの日々を話し始めた


パリピオが暴れたこと…


そしてつかの間の平和な生活…


「俺とルシオラはこの場所で夕日を見たんだ。　そしてこの場所で命を助けてもらった」


横島は少しつらそうに、コスモプロセッサーを巡る最終決戦の話をした


姉妹を戦わせてしまった…


力不足でルシオラを失うところをした…


そんな壮絶な戦いを話した…


最後にアシュタロスが迫った運命の選択…


世界か恋人か…を…


その話には小竜姫もタマモも涙を流していた


「俺はルシオラを見捨ててしまった。　結果はベスパのおかげでルシオラは復活したけど…　俺は今でもあの時のことは忘れない。　だから強くなりたいんだ…　今度こそ守れるように…　ルシオラや小竜姫やタマモやみんなを…」

横島決意に満ちた表情で話していた


「ヨコシマ…　私は幸せよ。　あなたと一緒に生きていける…　それだけで…」
「横島さん…　私も幸せです。　あなたと出会えて側に居れるだけで…」

ルシオラと小竜姫は横島を見つめて、顔を赤らめて話した


「横島…　やっぱりあなたは変わってるわ…　でも…　そんな横島だから…　私は幸せよ。」

タマモは横島に微笑んだ

その微笑みはとても綺麗で美しかった…

見る者を魅力する

まさしく、傾国の美女にふさわしい微笑みだった


「タマモ…」

横島は一瞬見とれていた…


「今のセリフ…　愛の告白にしか聞こえなかったわね…」

横島とタマモが一瞬見つめ合った時

ルシオラがニヤニヤと話した


「そっ…　そんなんじゃないわよ！！」

タマモは顔を真っ赤にして否定していた…

横島も顔を赤くして困っていた


「あら…　違ったの？　残念ね～　３人目の恋人かと思ったのに」

ルシオラはタマモに残念そうに言った


「えっ……！！」

タマモは思わず聞き返して固まっていた…

今の言葉だと、横島の恋人になってもいいと聞こえたのだ…

「タマモちゃんとヨコシマが本気なら私は構わないわよ。」

ルシオラは真面目な顔で話した

横島は何と言えばいいかわからずに、口をパクパクさせている……


タマモは小竜姫を見るが、小竜姫は否定せずに暖かく見守っていた


タマモは何と言っていいかわからなかった


有り得ない展開だった…


金毛白面九尾の妖弧の自分が、ここまで混乱したのは初めてだった…


「ヨコシマが好きなんでしょ？ 私と小竜姫さんに遠慮はいらないわよ。 私達と一緒にヨコシマと生きて生きたいならね」

ルシオラは混乱しているタマモの頭を撫でて、優しく微笑んだ


タマモは驚きに満ちた表情でルシオラを見た


タマモは自分の女としての魅力に自信があった

傾国の美女と言われた前世の記憶が戻れば、誰にも負けない自信が…


だが、タマモにはルシオラや小竜姫も大切な家族だった


だから横島の恋人になるのは諦めていた…


しかし…今改めて感じていた

この人には勝てないかもしれない…と…


そんなタマモにルシオラは優しく声をかける

「あなたの気持ちは気がついていたわ… 私はあなたならヨコシマの恋人として一緒にやっていけるわ」


そして小竜姫もタマモに声をかける


「自分に素直になっていいのですよ。 私もあなたなら歓迎します」


ルシオラと小竜姫の優しい笑みと言葉にタマモは言葉を失う