真の歴史へ・その二
「先生!」
少し慌てた様子の西条が叫ぶが、その間にも令子が銃を抜き石像達を撃っていた
「西条君も撃って! 物理的攻撃までは防げないはずよ!」
令子とほぼ同時に銃で石像を撃つ美智恵の言葉に、西条は少し遅れて従う
やはり戦場での状況判断では美神親子が一枚上手のようである
そんな銃弾を惜しみなく撃つ美智恵達の攻撃により、石像の表面はどんどん傷ついていく
しかし石像達は、銃弾など関係無い様子で美智恵達に近付き攻撃を加え始める
「クッ…」
美智恵は石像の攻撃をかわしながら、傷付いた部分に神通棍を突き刺し内部から破壊しようとするがうまくいかない
腕を一本破壊するが、全くダメージの様子は無く攻撃を続けていくのだ
「こうなったら…」
石像の攻撃を避けながら戦っていた令子だが、敵の数の多さとに焦りを感じていた
そして隠し持っていた手榴弾を石像達が集まっている場所に投げ込む
ドガーン!
手榴弾の爆発により石像は半壊状態になるが、それでも動きを止めることは無く美智恵達に突進していく
「なによ!? あれでも動けるの?」
半壊状態になっても全く止まらぬ石像に、令子も動揺を隠せなくなっていた
元々心霊対象との戦いは慣れている令子だが、こんな石像との戦闘は初めての経験なのだ
ここに来て横島達や美智恵の登場による、経験不足が戦いに影響している
「落ち着きなさい! 完全に破壊するか、石像を動かす術のかかった核を破壊すれば止まるはずよ」
動揺をする西条と令子に一喝する美智恵は、一人冷静に石像の核を探していた
完全無欠な石像など存在しない
いくら強かろうと、必ず弱点はあるはずだと確信していた
そんな美智恵の言葉に少し冷静さを取り戻した令子と西条は、同じく戦いながら核を探すが簡単には見つからない
多勢に無勢で、三人は逃げ場の無い袋小路に追い詰められてしまう
「はあ… はあ…」
息を整えながら美智恵は考えていた
三人が動かなくなるまで破壊した石像は8体、だが依然10体以上の石像が取り囲んでいるのだ
(計算違いだったわ。 対物戦闘なんて想定してなかった)
美智恵は心で愚痴りながらも、反面仕方ないとも思っていた
あらゆる状況に対応出来るようにしたいが、三人では持てる装備に限界がある
必然的に本来居るはずだったゾンビ対策と、メドーサや黒岩達の対策の装備が限界だったのだ
一方その頃、横島達にも手榴弾の爆発音が聞こえていた
「なんだ…、今の爆発は?」
自分達の来た方向から聞こえた爆発音に雪之丞は警戒感を露にする
「この洞窟内は、特殊な術がかかってて遠視は無理だから見えないのねー」
「私の感覚でも無理ね。 でも微かに火薬の臭いがするわ」
ヒャクメの心眼では見えなかったが、タマモの超感覚では微かに漂ってきた火薬を感じていた
「美神さん達だろうな… 爆発が起こるような武器を使ったということは、さっきの石像と戦ってるんだと思う」
予想通りの事とはいえ、横島は思わずため息をはいてしまう
自分達ですら危機感を感じるこの場所に、現在の美智恵達ではかなり危険だと思うのだ
まあ、だからと言って美智恵と令子が負けるとは思ってないが…
「あの人達はほっといても死なないわ。 私達は先を急ぐわよ」
冷めた様子のルシオラの言葉に、横島達は静かに頷き前に歩いてゆく
少し慌てた様子の西条が叫ぶが、その間にも令子が銃を抜き石像達を撃っていた
「西条君も撃って! 物理的攻撃までは防げないはずよ!」
令子とほぼ同時に銃で石像を撃つ美智恵の言葉に、西条は少し遅れて従う
やはり戦場での状況判断では美神親子が一枚上手のようである
そんな銃弾を惜しみなく撃つ美智恵達の攻撃により、石像の表面はどんどん傷ついていく
しかし石像達は、銃弾など関係無い様子で美智恵達に近付き攻撃を加え始める
「クッ…」
美智恵は石像の攻撃をかわしながら、傷付いた部分に神通棍を突き刺し内部から破壊しようとするがうまくいかない
腕を一本破壊するが、全くダメージの様子は無く攻撃を続けていくのだ
「こうなったら…」
石像の攻撃を避けながら戦っていた令子だが、敵の数の多さとに焦りを感じていた
そして隠し持っていた手榴弾を石像達が集まっている場所に投げ込む
ドガーン!
手榴弾の爆発により石像は半壊状態になるが、それでも動きを止めることは無く美智恵達に突進していく
「なによ!? あれでも動けるの?」
半壊状態になっても全く止まらぬ石像に、令子も動揺を隠せなくなっていた
元々心霊対象との戦いは慣れている令子だが、こんな石像との戦闘は初めての経験なのだ
ここに来て横島達や美智恵の登場による、経験不足が戦いに影響している
「落ち着きなさい! 完全に破壊するか、石像を動かす術のかかった核を破壊すれば止まるはずよ」
動揺をする西条と令子に一喝する美智恵は、一人冷静に石像の核を探していた
完全無欠な石像など存在しない
いくら強かろうと、必ず弱点はあるはずだと確信していた
そんな美智恵の言葉に少し冷静さを取り戻した令子と西条は、同じく戦いながら核を探すが簡単には見つからない
多勢に無勢で、三人は逃げ場の無い袋小路に追い詰められてしまう
「はあ… はあ…」
息を整えながら美智恵は考えていた
三人が動かなくなるまで破壊した石像は8体、だが依然10体以上の石像が取り囲んでいるのだ
(計算違いだったわ。 対物戦闘なんて想定してなかった)
美智恵は心で愚痴りながらも、反面仕方ないとも思っていた
あらゆる状況に対応出来るようにしたいが、三人では持てる装備に限界がある
必然的に本来居るはずだったゾンビ対策と、メドーサや黒岩達の対策の装備が限界だったのだ
一方その頃、横島達にも手榴弾の爆発音が聞こえていた
「なんだ…、今の爆発は?」
自分達の来た方向から聞こえた爆発音に雪之丞は警戒感を露にする
「この洞窟内は、特殊な術がかかってて遠視は無理だから見えないのねー」
「私の感覚でも無理ね。 でも微かに火薬の臭いがするわ」
ヒャクメの心眼では見えなかったが、タマモの超感覚では微かに漂ってきた火薬を感じていた
「美神さん達だろうな… 爆発が起こるような武器を使ったということは、さっきの石像と戦ってるんだと思う」
予想通りの事とはいえ、横島は思わずため息をはいてしまう
自分達ですら危機感を感じるこの場所に、現在の美智恵達ではかなり危険だと思うのだ
まあ、だからと言って美智恵と令子が負けるとは思ってないが…
「あの人達はほっといても死なないわ。 私達は先を急ぐわよ」
冷めた様子のルシオラの言葉に、横島達は静かに頷き前に歩いてゆく