真の歴史へ・その二
ハーピーは闇夜の空をゆっくり近づいて屋敷の前に降り立った
外観には扉の前に捕縛結界が隠してあるが他には無い
ハーピーは警戒を怠ることなく慎重に進んでいく
罠のある屋敷の扉を避けて侵入口を探していると、窓の方は割れている場所もあった
草木の生い茂る庭を進み、ハーピーは割れている窓を開けて室内に侵入する
「こんなボロボロの場所に隠れるなんて何を考えてる?」
ハーピーは微かな疑問を感じていた
昨晩は見事に罠にかけようとした連中だ
何かしらの理由があるのではと警戒している
ハーピーは考えながらも音を立てないように静かに進み、先ほど卷族が令子達を見つけた部屋へと向かう
屋敷内には罠らしき物は一切無く、ハーピーは目的の部屋の前にたどり着いてしまう
外ではフクロウの卷族が部屋の中を見つめ、寝袋にくるまった令子達が見える
外から狙い撃ちしたいのだが、部屋には強力な結界が張ってあり、攻撃するには直接侵入するしかない
「また同じ罠かい? 芸がないじゃん」
ハーピーはこの部屋が罠だと見抜いていた
中の人影からは霊波が感じられないのだ
ハーピーは本物の令子達を探す為、屋敷内を静かに探していく
そしてハーピーは屋敷の中央にある窓の無い部屋を見つけた
その部屋は台所からの扉のみがあり、食料の倉庫のようである
ハーピーは周囲を警戒しつつ、扉をゆっくりあけた
カチ……
ピピピピ…
扉を開けた瞬間機械的な音がする
「しまっ……」
ドッカーーン!!!!
ボーン!ボーン!ボーン!
扉をあけて僅か3秒後、屋敷は大爆発を起こしてしまう
連鎖するように屋敷の至る所に隠されたダイナマイトや爆薬が次々に爆発していく
レンガ造りの屋敷は、その爆発に耐えられず一瞬で崩れてしまった
これこそ西条が考えた作戦である
レンガ造りの屋敷に誘い込み、大量の爆薬で一気に倒そうと言うのだ
万が一生きていても、戦闘が出来る状態では無いだろうと予測していた
魔族と戦える人員も無く、オカルトGメンの武器も動きの素早いハーピーを確実に倒せる物は無い
現状でハーピーに確実にダメージを与えるには、一気に滅するだけの攻撃をしなければならない
魔族退治に大量の爆薬を使うなど、西条にとっては苦渋の決断であった
しかし、生きるか死ぬか
そして2人の令子を守る為には手段を選ぶ余裕は無かった
ちなみに爆薬やダイナマイトは全て令子の私物である
オカルトGメンには銃器はあるが、爆薬やダイナマイトは無い
地上で爆発があった頃、地下の西条は爆発に気がついていた
地上の屋敷に仕掛けていた盗聴機から、爆発の音が聞こえていたのだ
西条は静かに立ち上がり、地上の確認に向かおうとする
「西条さん、私も行くわ!」
眠っていたはずの令子がいつの間にか起きていた
「令子ちゃん、危険だ。 ダメージは与えたと思うが生きてる可能性もある」
西条は怪我で戦える状態で無い令子を気遣う
「イヤよ! 散々好き勝手やられたんだからこのまま引きさがれないわ!」
令子はマシンガンを片手に行く気満々である
「仕方ないな… 十分注意してくれよ?」
西条は少し考えたが、元々令子の補佐をするはずだったのを思い出し、渋々了解した
外観には扉の前に捕縛結界が隠してあるが他には無い
ハーピーは警戒を怠ることなく慎重に進んでいく
罠のある屋敷の扉を避けて侵入口を探していると、窓の方は割れている場所もあった
草木の生い茂る庭を進み、ハーピーは割れている窓を開けて室内に侵入する
「こんなボロボロの場所に隠れるなんて何を考えてる?」
ハーピーは微かな疑問を感じていた
昨晩は見事に罠にかけようとした連中だ
何かしらの理由があるのではと警戒している
ハーピーは考えながらも音を立てないように静かに進み、先ほど卷族が令子達を見つけた部屋へと向かう
屋敷内には罠らしき物は一切無く、ハーピーは目的の部屋の前にたどり着いてしまう
外ではフクロウの卷族が部屋の中を見つめ、寝袋にくるまった令子達が見える
外から狙い撃ちしたいのだが、部屋には強力な結界が張ってあり、攻撃するには直接侵入するしかない
「また同じ罠かい? 芸がないじゃん」
ハーピーはこの部屋が罠だと見抜いていた
中の人影からは霊波が感じられないのだ
ハーピーは本物の令子達を探す為、屋敷内を静かに探していく
そしてハーピーは屋敷の中央にある窓の無い部屋を見つけた
その部屋は台所からの扉のみがあり、食料の倉庫のようである
ハーピーは周囲を警戒しつつ、扉をゆっくりあけた
カチ……
ピピピピ…
扉を開けた瞬間機械的な音がする
「しまっ……」
ドッカーーン!!!!
ボーン!ボーン!ボーン!
扉をあけて僅か3秒後、屋敷は大爆発を起こしてしまう
連鎖するように屋敷の至る所に隠されたダイナマイトや爆薬が次々に爆発していく
レンガ造りの屋敷は、その爆発に耐えられず一瞬で崩れてしまった
これこそ西条が考えた作戦である
レンガ造りの屋敷に誘い込み、大量の爆薬で一気に倒そうと言うのだ
万が一生きていても、戦闘が出来る状態では無いだろうと予測していた
魔族と戦える人員も無く、オカルトGメンの武器も動きの素早いハーピーを確実に倒せる物は無い
現状でハーピーに確実にダメージを与えるには、一気に滅するだけの攻撃をしなければならない
魔族退治に大量の爆薬を使うなど、西条にとっては苦渋の決断であった
しかし、生きるか死ぬか
そして2人の令子を守る為には手段を選ぶ余裕は無かった
ちなみに爆薬やダイナマイトは全て令子の私物である
オカルトGメンには銃器はあるが、爆薬やダイナマイトは無い
地上で爆発があった頃、地下の西条は爆発に気がついていた
地上の屋敷に仕掛けていた盗聴機から、爆発の音が聞こえていたのだ
西条は静かに立ち上がり、地上の確認に向かおうとする
「西条さん、私も行くわ!」
眠っていたはずの令子がいつの間にか起きていた
「令子ちゃん、危険だ。 ダメージは与えたと思うが生きてる可能性もある」
西条は怪我で戦える状態で無い令子を気遣う
「イヤよ! 散々好き勝手やられたんだからこのまま引きさがれないわ!」
令子はマシンガンを片手に行く気満々である
「仕方ないな… 十分注意してくれよ?」
西条は少し考えたが、元々令子の補佐をするはずだったのを思い出し、渋々了解した