横島、おキヌの向かいに令子、美智恵、西条が座った


おキヌは死津藻比女の事件を説明していた…


「反魂の術…… まさかそんな術を成功させた人がいるとは…」

西条は驚いた様子で呟いた


「反魂の術自体はかなり完成度の高い術でしたよ。 俺達で多少術を強化しましたが…」

横島は驚いてる令子と西条に説明した


「おキヌちゃん、体は大丈夫なの？」

令子は少し心配したように聞いた


「はい、大丈夫ですよ。 生きてるって新鮮です」

おキヌは笑顔で答えた

嬉しそうなおキヌと、不思議そうだがおキヌが生き返って喜んでる令子

そんな時

横島が今後の説明を始めた


「おキヌちゃんには戸籍を作って、俺の妹にしました。 反魂の術の影響も今後どうなるかわかりませんし、俺がおキヌちゃんの家族になります。 幸い、家には小竜姫が居ますから、それが一番安全なんです」

横島は笑顔で令子に説明した

元々彼女を保護したのはおキヌなのだから、一応今後のことを報告したのだ


ただ…

これには裏があり、令子の横で話を聞いている美智恵にも言った言葉だった


おキヌに手を出すな…

そんな裏の言葉が混じっていた


「本当に良かったわね～ おキヌちゃん。 でもまさかおキヌちゃんが生き返るなんてね… この業界だいたい何でもありだけど、それでも聞いたことないわよ」

令子は少し苦笑いしていた


横島やおキヌは簡単に話してるが、死んだ者が生き返る

それは禁断の術なのだから…


いかに生前に術の準備を万全にしたとしても、成功するかはわからないはずだから…


「確かにね… 反魂の術で生き返った記録は無いはずだよ。 仮に過去で成功してても、隠したはずだしね… 今後の生活を考えたら、小竜姫様の側がいいだろう…」

西条も横島の考えと同じだった…

前代未聞の術なのだから、不足の自体に備えるには神族の側が一番なのだ


おキヌは令子や西条の話を笑顔で聞いていた

「皆さんのおかげで私は生き返れました。 私はこの命を大切にして、人の助けになれるように頑張ります！」

おキヌは笑顔で令子達に話した


おキヌは自分がいかに多くの人に助けられたか、理解していた


そして、自分に何が出来るかわからないが…

自分も誰かの助けになれる人になりたかった…


令子達はそんなおキヌを暖かく見守っていた



そして横島とおキヌが帰った後…

美智恵は一人難しい顔をしていた…

おキヌは幸せそうだった…

いや、横島の周りはみんな幸せなのかもしれない


美智恵はそう思った時、同時に悔しかった

何故その中に娘が居ないのか…

娘はあの中に居たはずなのに…


美智恵は拳を握りしめて、現状の悪さに怒りを露わにしていた


アシュタロス…

神魔族…

横島達…

そして、同じ人間ですら味方ではない…


自分は娘を守りたかっただけなのに…

自分と娘にはあまりに味方が少ない


美智恵は再び厳しい試練を与えた運命を苦々しく思った



そんな美智恵は未だに気がついていない…


現状の全ての元凶が、自分の時間移動から始まった事実に…


人の身でありながら、世界を滅ぼすキッカケを作った結果だと言うことに……


一方、横島とおキヌは事務所に帰っていた


お昼のラーメンにもおキヌは感動して食べていた…


昼食後、横島達とおキヌはお茶を飲みながら今後の話を始めていた…


「おキヌちゃん今後は、何かやりたいことあるかい？」

横島はおキヌを見て聞いていた


ルシオラと小竜姫と愛子もゆっくりしながら、おキヌを見ていた

タマモはいつの間にか子狐形態で、横島の膝の上で丸まってお昼寝していた

雪之丞は修行をすると、異界に行った


おキヌは考えながら話し始めた…


「うーん… 正直、まだそこまで考えてないですね 今は全てが新鮮で幸せです」

おキヌは笑顔で話した


「そうか… しばらくゆっくりして、いろいろ体験するといいよ。」

横島はそう話しておキヌを見た

おキヌは嬉しそうに頷いた