真の歴史へ

横島は小竜姫と神父を見た

「神父と小竜姫はGS協会に陰念のビデオを見せて、失格の手続きをしておいてくれ。」

「わかった、そうしよう。」

「横島さん、話が終わればメドーサを抑えに行きます。 それまでは無理しないで下さいね」

小竜姫は少し心配そうに、横島を見つめた

横島の実力があれば、メドーサに負けることはまずないが、小竜姫はそれでも心配だった

「大丈夫だよ、小竜姫。 ルシオラ達やタマモもいるしな」

横島は優しく微笑んで、小竜姫を見つめた

小竜姫は嬉しそうに微笑んで、GS協会との話し合いに向かった


「いい雰囲気だったわね~ 二人とも…」

タマモがニヤニヤと笑みを浮かべて横島に話した

「妬いてるのか? お前も一緒だろ」

横島はそう言ってタマモを抱きしめた

「もう~ すぐそうやって抱きしめるんだから…」

タマモは口では誤魔化されて文句を言ってる口調だが、顔は嬉しそうに微笑んで横島に抱かれていた……



横島とタマモが会場に戻ると試合は順調に進んでいた


ピートも無事三回戦を突破している


そして試合は進んでいく…



しばらくしてベスト8が決まった頃

小竜姫と唐巣が戻ってきた

「横島さん、準備が完了しました」

小竜姫は笑顔で帰ってきた


「そうか… ならメドーサに挨拶に行くか。 タマモ、ここは頼む」

横島はタマモに話した

「わかったわ。 任せて」

タマモの返事を聞いて、横島と小竜姫はメドーサの元にゆっくり向かった…


メドーサはつまらなそうに試合を見ていたが、小竜姫が来たのを見て面白そうな顔になった


「久しぶりだね~ 小竜姫。 遅かったじゃないか?」

メドーサは面白そうに話した

「ええ、久しぶりですね。 メドーサ」

小竜姫は笑顔でメドーサに話した


メドーサは小竜姫が落ち着いてるのにつまらなかった

(ちっ!! つまらないね~)

メドーサは顔をしかめるが小竜姫は気にしない

「相変わらずだな… メドーサ」

小竜姫の隣に居る横島が言った


「お前は… 横島! 二人揃って私を捕まえに来たのかい?」

メドーサはニヤリとして話した

「いや、今日は俺の事務所のやつの応援だよ… お前こそ何してるんだ?」

横島は普通にメドーサと話していた

「私はただ、試合の見物よ? それより私を捕まえなくていいの?」


メドーサは小竜姫と横島を挑発しようとしていた

「この場所でお前と戦うほど馬鹿じゃないよ… せっかくだから一緒に見物するよ」

横島はニコニコとメドーサに話した

メドーサはそんな小竜姫と横島に面白くなさそうな顔で試合を見ていた


(どいつもこいつも… 落ち着いてやがる… 面白くないね…)


メドーサは、横島と小竜姫が自分を見張りに来たのは理解していた


だが、捕まえようともせず落ち着いている横島と小竜姫に、困ったようになる…


油断出来ない相手の二人に側に居られるのは不利だった

しかも何を話しても笑顔でかわされるのは面白くない


そして横島と小竜姫に握られた主導権を、どうやって取り返そうか考えていた……

メドーサの隣には横島、小竜姫が居て3人並んで試合を見てる


「そう言えば… 先ほど魔装術を使う人がいましたね~ あんな半端な魔装術を教えるとは… よほど馬鹿な魔族が教えたんでしょうかね~」


小竜姫は笑顔でメドーサにイヤミを込めて横島に話しかけた

「誰が教えたんだろうな~ まあ、たいしたことない魔族だろうな」

横島も笑顔で返すが…


メドーサには二人がイヤミを言ってるのがわかっていた

(こいつら… 私をなぶって遊ぶ気かい? いい度胸してるじゃないか…)

メドーサは内心怒りに燃えていた


そんなメドーサを見て、横島と小竜姫は内心微笑んでいた


冷静さを失わせれば、メドーサを撃退するのは楽なのだ

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