真の歴史へ

雪之丞とピートは横島の元にやってきた

雪之丞はあまり顔色が良くなかった

「二人ともお疲れさま。 一次試験はどうだった?」

横島は雪之丞とピートをねぎらった

「はい、無事受かりましたよ」

ピートはホットしたように話した

「ああ… 問題ない」

雪之丞は口数少なく考え事をしていた

「雪之丞どうしたの?」

タマモが様子がおかしい雪之丞に声をかけた

「昔の仲間に会っただけさ… ちょっと気になってな…」

雪之丞の言葉に横島とタマモは、勘九朗達だと理解した

「自信持てよ。 切り札抜きでもお前は強くなった。 相手が人間なら互角には戦えるさ」

「そうよ。 ただ油断はしないことね」

横島とタマモが雪之丞に真剣に話した


「みんな揃ってるね… 雪之丞君とピート君、調子はどうだい?」

一次試験を見て怪しい人間を探していた唐巣がやってきた

「ああ、大丈夫だ あとは二次試験だけだ」

「先生、お疲れさまです。 目的の人物は目星がつきましたか?」

ピートは唐巣に状況を確認しはじめた

「ああ、だいぶ絞れたよ。 とりあえず落ちた連中は除外して、残りの人に必ずいるはずだ」

「とりあえず今日で相手を絞り込んで、明日勝負だな」

唐巣と横島が確認と相談していた


そしてその日は二次試験の一回戦があり、雪之丞もピートも危なげなく勝利した…


今日の試験は終わり

横島達は出口付近で小竜姫達を待っていた

「おや、雪之丞じゃない? その様子じゃ一回戦は勝ったみたいね? 明日対戦出来るの楽しみにしてるわ」

おかまの大男

鎌田勘九朗が雪之丞に親しげに話しかけた

一緒に居たガラの悪い残り二人は、雪之丞を無視しているようだった

一人は陰念だが、もう一人は知らない人間だった


もう一人は一見普通の見た目で冷たい目をしている青年だった…


「ああ、この数ヶ月の修行の成果見せてやるよ」

雪之丞は口数少なく話した

「あなたが横島忠夫ね? 随分名前を売ってるらしいじゃないの」

勘九朗は意味ありげな視線を横島に向けて話した

「別に名前を売ってるつもりは無いよ。 噂好きな奴らが勝手に噂してるだけさ」

横島は笑顔で話してかわした

「雪之丞がどれだけ腕をあげたか楽しみだわ… あなたが教えたんでしょ?」

勘九朗は雪之丞より横島に興味があるようだった…

「お前といい勝負は出来るさ 明日を楽しみにしてなよ」


「そうね。 また明日会いましょう」

勘九朗は雪之丞に投げキッスをして帰っていった


「雪之丞… 友達は選んだ方がいいわよ」

タマモと横島が冷めた視線を雪之丞に向けた

「友達じゃねぇ! お前ら誤解してるだろ!」

雪之丞は顔色を変えて必死に言った

「あの人は、おかまさんですか? 初めて見ました~」

おキヌは珍しい物を見たと喜んでいた


「おキヌちゃん近づいたらだめだよ。 馬鹿がうつるわ」

タマモがおキヌに真面目に話していた

「俺は関係無いからな!」

雪之丞は勘九朗の友達だと言われてショックを受けていた

「雪之丞、あいつらから魔族の匂いがしたわ… もしかしたら…」

タマモの言葉に雪之丞とピートと唐巣の顔色が変わる


「本当かいタマモ君?」

唐巣が驚いて確認した

「ええ、間違いないわ… メドーサよ 魔族と竜神族の匂いが混じってるもの」

「そんな… あいつらが… まさか…」

雪之丞はショックで考え込んでいた

「あいつらは白龍会の人間か… お前もあそこにいたのか?」

考え込む雪之丞に横島が話した

「ああ、横島の事務所に来る前までは一緒に修行をしていた…」


雪之丞が話していると、小竜姫やルシオラ達がやってきた


「話は帰ってからにしよう」

そうして横島達は事務所に帰って、敵の目星と相談をしていた


「一番怪しいのは白龍会か…」

横島がヒャクメに聞いた

「そうなのね~ あそこの人間から魔族の魔力を微量だけど感知したのね~」

ヒャクメが1日監視した結果を伝えた

ヒャクメは1日受験者を霊視して確認していた


「あいつらからメドーサの匂いがしたわ。」

タマモも先ほどの事を話した


「ヒャクメさんとタマモちゃんの意見が一致したわね…」

ルシオラがため息をつきながら話した
45/100ページ
スキ