平和な日常~春~
それから数日が過ぎてテスト当日、2ーAの教室はいつもと変わらぬ賑やかなままだった
他の中等部のクラスは流石にテスト直前な為にピリピリした空気が流れてる事が多いが、2ーAはあまり変わらないらしい
「明日菜どうなん?」
「いつもよりはいいかな、横島さんの山かけ結構当たってたし…… でも本当に出来てるか自信がないわ」
休み時間になり周りが騒ぐ中で、若干グッタリした様子の明日菜を木乃香が心配していた
いつもよりは出来た事が嬉しそうではあるのだが、同時に教わったとこでも出来なかったとこも多く悔しそうでもある
結構丁寧に教わったのだが、いざテストになると出来なかったとこも多かったようだ
「夕映いつもより調子良さそうね」
「横島さんに聞いた山かけに、一応目を通して来たですよ」
一方いつもは授業やテストではテンションの低い夕映だがこの日は僅かに違うらしく、ハルナが理由を尋ねると山かけが当たっていた事で多少自信があるようだ
勉強は嫌いだが横島の山かけの範囲は一応少しは目を通したらしい
「マスターの範囲当たってたわね!」
「あの人、やっぱいいとこのお坊ちゃんなのかも」
「えへへ~、私も今回は結構自信があるよ」
そして横島の山かけの影響は意外な者達にも現れていた
賑やかに騒いでいた美砂・円・桜子の三人もまた、横島の山かけの範囲を一夜漬けで勉強したらしい
三人は木乃香達ほど店に居る訳ではないが常連と言えるだけ通っているので、当然横島が明日菜とのどかに勉強を教えていたのを知っていたのだ
山かけをして重点的に教えてると聞いた桜子が、サラっと自分にも山かけの範囲を教えて欲しいと頼んだのである
彼女達の場合はさほど横島の山かけを信じていた訳ではないが、これもやはり桜子の幸運の影響なのかもしれない
「これを飲め。 薬だからちょっと苦いけど、体調が良くなるぞ」
同じ頃、横島は店内で一匹の野良猫の様子を見ていた
バスケットに毛布を入れた中に寝ている野良猫は今朝庭に泊まっていたうちの一匹なのだが、体調が悪くしていた為に横島が店内に連れて行き看病していたのだ
まあ重い病気とかではなくお腹を壊しただけなので、お腹に優しいご飯と特製の薬を飲ませて様子を見ていただけなのだが……
「にゃ……」
「自然の薬草から作った薬だから体にはいいんだぞ? 元気になったら魚を出すから我慢して飲め」
苦い薬に野良猫は嫌そうに飲むのを止めようとするが、横島はなだめつつ薬を飲むように話していく
ちなみに猫に与えた薬は、自然に自生する薬草の類を横島が煎じた物である
これはシロやタマモの知識にある自然の薬草を横島が自分で調合した物だが、効果はしっかりしていた
「明日菜ちゃん達、テスト大丈夫かな~ 今日はなんかパッと元気になるおやつがいいか……」
そのまま薬を飲んだ野良猫が眠るのを見守りつつ、横島はテストを受けてる明日菜達の事を心配していた
特に明日菜が頑張った分だけの結果が出る事を願いつつ、今日明日菜達に出すおやつを考えていく
他の中等部のクラスは流石にテスト直前な為にピリピリした空気が流れてる事が多いが、2ーAはあまり変わらないらしい
「明日菜どうなん?」
「いつもよりはいいかな、横島さんの山かけ結構当たってたし…… でも本当に出来てるか自信がないわ」
休み時間になり周りが騒ぐ中で、若干グッタリした様子の明日菜を木乃香が心配していた
いつもよりは出来た事が嬉しそうではあるのだが、同時に教わったとこでも出来なかったとこも多く悔しそうでもある
結構丁寧に教わったのだが、いざテストになると出来なかったとこも多かったようだ
「夕映いつもより調子良さそうね」
「横島さんに聞いた山かけに、一応目を通して来たですよ」
一方いつもは授業やテストではテンションの低い夕映だがこの日は僅かに違うらしく、ハルナが理由を尋ねると山かけが当たっていた事で多少自信があるようだ
勉強は嫌いだが横島の山かけの範囲は一応少しは目を通したらしい
「マスターの範囲当たってたわね!」
「あの人、やっぱいいとこのお坊ちゃんなのかも」
「えへへ~、私も今回は結構自信があるよ」
そして横島の山かけの影響は意外な者達にも現れていた
賑やかに騒いでいた美砂・円・桜子の三人もまた、横島の山かけの範囲を一夜漬けで勉強したらしい
三人は木乃香達ほど店に居る訳ではないが常連と言えるだけ通っているので、当然横島が明日菜とのどかに勉強を教えていたのを知っていたのだ
山かけをして重点的に教えてると聞いた桜子が、サラっと自分にも山かけの範囲を教えて欲しいと頼んだのである
彼女達の場合はさほど横島の山かけを信じていた訳ではないが、これもやはり桜子の幸運の影響なのかもしれない
「これを飲め。 薬だからちょっと苦いけど、体調が良くなるぞ」
同じ頃、横島は店内で一匹の野良猫の様子を見ていた
バスケットに毛布を入れた中に寝ている野良猫は今朝庭に泊まっていたうちの一匹なのだが、体調が悪くしていた為に横島が店内に連れて行き看病していたのだ
まあ重い病気とかではなくお腹を壊しただけなので、お腹に優しいご飯と特製の薬を飲ませて様子を見ていただけなのだが……
「にゃ……」
「自然の薬草から作った薬だから体にはいいんだぞ? 元気になったら魚を出すから我慢して飲め」
苦い薬に野良猫は嫌そうに飲むのを止めようとするが、横島はなだめつつ薬を飲むように話していく
ちなみに猫に与えた薬は、自然に自生する薬草の類を横島が煎じた物である
これはシロやタマモの知識にある自然の薬草を横島が自分で調合した物だが、効果はしっかりしていた
「明日菜ちゃん達、テスト大丈夫かな~ 今日はなんかパッと元気になるおやつがいいか……」
そのまま薬を飲んだ野良猫が眠るのを見守りつつ、横島はテストを受けてる明日菜達の事を心配していた
特に明日菜が頑張った分だけの結果が出る事を願いつつ、今日明日菜達に出すおやつを考えていく