平和な日常~冬~2
同じ頃タマモは日課である散歩の途中で、散歩仲間のチャチャゼロを迎えにエヴァ宅に寄っていた。
最近はエヴァ宅に来るのが日課の一つになっており、タマモはエヴァから一々呼び鈴を鳴らさずに勝手に入って来いとまで言われている。
基本的に午後の早い時間に散歩に行くことが多いタマモなだけに、茶々丸が留守の時はエヴァが自ら出迎えねばならないが少しめんどくさいらしい。
「あら、タマモちゃんじゃない!?」
この日もタマモは当然ながら呼び鈴を鳴らさずにエヴァ宅にお邪魔するが、運がいいのか悪いのかこの日は予期せぬ来客と重なってしまう。
「がくえんちょうせんせい、このかちゃんのおかあさん、こんにちは!」
いつものようにこんにちは!と元気よく挨拶しながらエヴァ宅のリビングに入ったタマモは、そこに偶然居合わせた近右衛門と穂乃香を見て少し驚きつつも同じく元気よく挨拶をする。
「珍しいのう、エヴァが他人を家に入れるとは……」
「おともだちなの!」
タマモも珍しい来客に少し驚いたがエヴァ宅にタマモが来たことに驚いたのは近右衛門も同じで、慣れた感じで勝手に入って来たタマモには流石に驚きの表情を見せる。
タマモはそんな近右衛門に友達なんだと嬉しそうに言うと、エヴァは否定せずにそのまま無言で肯定した。
「ちょうどいい。 お前にもお茶を入れるから飲んで行くといい」
外が寒いのでモコモコとしたコートを着込んでいるタマモだが流石に少し身体が冷えてるようで、エヴァは近右衛門達と同じくお茶を出してやり何故か一緒に飲むことになる。
「話をしてよいのか?」
「構わん。 タマモは貴様らより口が固い」
どうもタマモが来るまで三人は微妙な空気だったようで、近右衛門はタマモを同席させたエヴァに戸惑いの表情を見せるがエヴァは近右衛門よりもタマモを信頼しているような口ぶりだった。
「では三人目に関してじゃが、どうやら横島君が使えそうじゃ。 まだ本人には話してないが、彼は予想以上に変わり種でな。 エヴァがいいなら彼に話をしてみるが」
実はこの日はエヴァと穂乃香の顔合わせと、エヴァの呪いを解く三人目の件を相談しに来たらしい。
新たな情報関係で相変わらず忙しい近右衛門達だったが、エヴァの件も当然放置は出来なくずっと誰を三人目にするか考えていた。
何人か候補は居たのだが横島が人知を越える遺産や技術を持つと聞いた時から、近右衛門は横島を三人目に出来ないかと考えていたのだ。
まあ実際に横島本人にはまだ話してないが、技術面では横島でも問題ないと最近協力している土偶羅に密かに相談したらお墨付きを貰っている。
この世界の西洋魔法に関しては横島は使った経験はまだないが、技術系統や難易度から考えても横島ならば初見でも一発で使えると土偶羅は言い切っていた。
元々横島の世界ではなかった発展を遂げた魔法ではあるが、アシュタロスの技術から前世の金毛白面九尾の仙術に至るまで幅広く使っていた横島にとっては答えのわかってるパズルのようなものだった。
それに本人はあまり自覚してないが複数の魂の知識や技術を自在に使っている横島は、一般的に見ると天才という言葉すら陳腐に感じるほどの才能がある。
横島本人は恐らく否定するだろうが、横島の真価を発揮するのはやはり霊能や超常的な分野であった。
「そうか。 ならば奴でいい。 後でグチグチ言うタイプでもないしな」
一方近右衛門から横島が変わり種だと聞かされたエヴァは多少興味を示すが、深く追求することはなく横島でいいと即決する。
横島が変わってるのは今更だし、技術的な問題は近右衛門が大丈夫だと言うならば大丈夫だろうとしか考えてない。
そもそもエヴァは横島に何か秘密があるのはすでに気付いているし、以前に人間ではないとは聞いたがそれ以上はあえて聞かなかったのだ。
ぶっちゃけ後腐れがないならば誰でもよかった。
最近はエヴァ宅に来るのが日課の一つになっており、タマモはエヴァから一々呼び鈴を鳴らさずに勝手に入って来いとまで言われている。
基本的に午後の早い時間に散歩に行くことが多いタマモなだけに、茶々丸が留守の時はエヴァが自ら出迎えねばならないが少しめんどくさいらしい。
「あら、タマモちゃんじゃない!?」
この日もタマモは当然ながら呼び鈴を鳴らさずにエヴァ宅にお邪魔するが、運がいいのか悪いのかこの日は予期せぬ来客と重なってしまう。
「がくえんちょうせんせい、このかちゃんのおかあさん、こんにちは!」
いつものようにこんにちは!と元気よく挨拶しながらエヴァ宅のリビングに入ったタマモは、そこに偶然居合わせた近右衛門と穂乃香を見て少し驚きつつも同じく元気よく挨拶をする。
「珍しいのう、エヴァが他人を家に入れるとは……」
「おともだちなの!」
タマモも珍しい来客に少し驚いたがエヴァ宅にタマモが来たことに驚いたのは近右衛門も同じで、慣れた感じで勝手に入って来たタマモには流石に驚きの表情を見せる。
タマモはそんな近右衛門に友達なんだと嬉しそうに言うと、エヴァは否定せずにそのまま無言で肯定した。
「ちょうどいい。 お前にもお茶を入れるから飲んで行くといい」
外が寒いのでモコモコとしたコートを着込んでいるタマモだが流石に少し身体が冷えてるようで、エヴァは近右衛門達と同じくお茶を出してやり何故か一緒に飲むことになる。
「話をしてよいのか?」
「構わん。 タマモは貴様らより口が固い」
どうもタマモが来るまで三人は微妙な空気だったようで、近右衛門はタマモを同席させたエヴァに戸惑いの表情を見せるがエヴァは近右衛門よりもタマモを信頼しているような口ぶりだった。
「では三人目に関してじゃが、どうやら横島君が使えそうじゃ。 まだ本人には話してないが、彼は予想以上に変わり種でな。 エヴァがいいなら彼に話をしてみるが」
実はこの日はエヴァと穂乃香の顔合わせと、エヴァの呪いを解く三人目の件を相談しに来たらしい。
新たな情報関係で相変わらず忙しい近右衛門達だったが、エヴァの件も当然放置は出来なくずっと誰を三人目にするか考えていた。
何人か候補は居たのだが横島が人知を越える遺産や技術を持つと聞いた時から、近右衛門は横島を三人目に出来ないかと考えていたのだ。
まあ実際に横島本人にはまだ話してないが、技術面では横島でも問題ないと最近協力している土偶羅に密かに相談したらお墨付きを貰っている。
この世界の西洋魔法に関しては横島は使った経験はまだないが、技術系統や難易度から考えても横島ならば初見でも一発で使えると土偶羅は言い切っていた。
元々横島の世界ではなかった発展を遂げた魔法ではあるが、アシュタロスの技術から前世の金毛白面九尾の仙術に至るまで幅広く使っていた横島にとっては答えのわかってるパズルのようなものだった。
それに本人はあまり自覚してないが複数の魂の知識や技術を自在に使っている横島は、一般的に見ると天才という言葉すら陳腐に感じるほどの才能がある。
横島本人は恐らく否定するだろうが、横島の真価を発揮するのはやはり霊能や超常的な分野であった。
「そうか。 ならば奴でいい。 後でグチグチ言うタイプでもないしな」
一方近右衛門から横島が変わり種だと聞かされたエヴァは多少興味を示すが、深く追求することはなく横島でいいと即決する。
横島が変わってるのは今更だし、技術的な問題は近右衛門が大丈夫だと言うならば大丈夫だろうとしか考えてない。
そもそもエヴァは横島に何か秘密があるのはすでに気付いているし、以前に人間ではないとは聞いたがそれ以上はあえて聞かなかったのだ。
ぶっちゃけ後腐れがないならば誰でもよかった。