平和な日常~冬~
そして次の日は副教科のテストだけだったので女子中等部は午前授業だったが、帰りのホームルームで来年の修学旅行の行き先の説明がされていた。
実は麻帆良学園では修学旅行の行き先は、生徒自身がクラス単位で複数の行き先から選択が可能なのである。
中等部の場合は国内八ヶ所と海外二ヶ所の合計十ヶ所から選択可能であり、海外に関してはハワイと東南アジアが選択肢にあった。
ちなみに余談だが関西の京都圏に関しても人気の選択肢の一つであるが、当然ながら毎年のことであり魔法協会の対立で行けないなんて事情は存在しない。
関西呪術協会の施設ならいざ知らず普通に京都観光をするのを拒否する権利など協会にあるはずがなかった。
超鈴音の未来世界のようにネギが麻帆良で教師になる世界では関西呪術協会への親書を届けるイベントが発生するが、あれはネギに経験を積ませることと実績作りが主な目的であり親書自体にはたいした価値がある訳ではないのだ。
なおこの世界においてはネギが麻帆良に来ないことと、フェイト・アーウェルンクスの関西潜入失敗により修学旅行での事件の芽はほぼ潰されている。
「行き先は三学期にみんなで決めてるけど、何箇所かの候補地は出身者の人も居るからそこはきちんと考えて決めて欲しい」
さてホームルームではA組の担任である高畑が昨年のスケジュールや写真などを配りつつ候補地の説明をしていくが、麻帆良学園では地方出身者も多い為に出身者が居る候補地は十分考慮するようにとも指導していた。
基本的には出身者が居ない行き先に決めることが多いようである。
尤もこの日は来年の候補地の簡単な説明だけなので、後は生徒達が三ヶ月ほどかけてゆっくり考えるだけだったが。
「木乃香と亜子は関西だし、京都はナシね」
「こうやって見るとハワイが無難なのよね」
ホームルームが終わると少女達は完全にテストから解放されたことで、昨日よりも更に明るい表情でそれぞれ部活に行ったり帰路に着いたりしていた。
木乃香達は特に部活に行く必要がなかったので美砂達と一緒に横島の店に向かって学校を後にしているが、話題は修学旅行の行き先についてのようだった。
「あれさよちゃんの出身何処だっけ?」
「ここに来る前は山梨県に居ましたけど、ほとんど外出しなかったのでよく知らないんです」
美砂と円が複数の候補地からクラスメートの出身地を考慮して行き先を考えると、早くも本来の歴史での行き先の京都が候補から消えそうな雰囲気である。
そんな彼女達の話に明日菜はさよの詳しい出身地を知らなかったことを思い出して尋ねるが、さよは自身の出身地を山梨だと説明した。
これに関しては横島と話し合って決めたことであり、生活習慣が違う地方だと嘘をつくのは危険だと判断して関東圏の無難な場所から選んでいる。
「うちは別に京都でもええけど」
「でもさ、せっかくの修学旅行なんだし故郷じゃない方がいいじゃん」
旅行自体が経験がないと言うさよに美砂達は本当に体調が良くなってよかったねと声をかけるが、一方で木乃香は別に無理に京都を候補から外さなくてもいいとこぼしていた。
正直自分のせいで候補が減ることが申し訳なさそうだが、これは本人よりは周りの問題でもあった。
さよのように特別な事情があれば別だが、基本的に出身者が居る候補は外すのが麻帆良学園では常識である。
超鈴音の世界の歴史などではあやか達を始めとした少女達がネギの為にと京都にしたが、あれは異例中の異例だった。
実は麻帆良学園では修学旅行の行き先は、生徒自身がクラス単位で複数の行き先から選択が可能なのである。
中等部の場合は国内八ヶ所と海外二ヶ所の合計十ヶ所から選択可能であり、海外に関してはハワイと東南アジアが選択肢にあった。
ちなみに余談だが関西の京都圏に関しても人気の選択肢の一つであるが、当然ながら毎年のことであり魔法協会の対立で行けないなんて事情は存在しない。
関西呪術協会の施設ならいざ知らず普通に京都観光をするのを拒否する権利など協会にあるはずがなかった。
超鈴音の未来世界のようにネギが麻帆良で教師になる世界では関西呪術協会への親書を届けるイベントが発生するが、あれはネギに経験を積ませることと実績作りが主な目的であり親書自体にはたいした価値がある訳ではないのだ。
なおこの世界においてはネギが麻帆良に来ないことと、フェイト・アーウェルンクスの関西潜入失敗により修学旅行での事件の芽はほぼ潰されている。
「行き先は三学期にみんなで決めてるけど、何箇所かの候補地は出身者の人も居るからそこはきちんと考えて決めて欲しい」
さてホームルームではA組の担任である高畑が昨年のスケジュールや写真などを配りつつ候補地の説明をしていくが、麻帆良学園では地方出身者も多い為に出身者が居る候補地は十分考慮するようにとも指導していた。
基本的には出身者が居ない行き先に決めることが多いようである。
尤もこの日は来年の候補地の簡単な説明だけなので、後は生徒達が三ヶ月ほどかけてゆっくり考えるだけだったが。
「木乃香と亜子は関西だし、京都はナシね」
「こうやって見るとハワイが無難なのよね」
ホームルームが終わると少女達は完全にテストから解放されたことで、昨日よりも更に明るい表情でそれぞれ部活に行ったり帰路に着いたりしていた。
木乃香達は特に部活に行く必要がなかったので美砂達と一緒に横島の店に向かって学校を後にしているが、話題は修学旅行の行き先についてのようだった。
「あれさよちゃんの出身何処だっけ?」
「ここに来る前は山梨県に居ましたけど、ほとんど外出しなかったのでよく知らないんです」
美砂と円が複数の候補地からクラスメートの出身地を考慮して行き先を考えると、早くも本来の歴史での行き先の京都が候補から消えそうな雰囲気である。
そんな彼女達の話に明日菜はさよの詳しい出身地を知らなかったことを思い出して尋ねるが、さよは自身の出身地を山梨だと説明した。
これに関しては横島と話し合って決めたことであり、生活習慣が違う地方だと嘘をつくのは危険だと判断して関東圏の無難な場所から選んでいる。
「うちは別に京都でもええけど」
「でもさ、せっかくの修学旅行なんだし故郷じゃない方がいいじゃん」
旅行自体が経験がないと言うさよに美砂達は本当に体調が良くなってよかったねと声をかけるが、一方で木乃香は別に無理に京都を候補から外さなくてもいいとこぼしていた。
正直自分のせいで候補が減ることが申し訳なさそうだが、これは本人よりは周りの問題でもあった。
さよのように特別な事情があれば別だが、基本的に出身者が居る候補は外すのが麻帆良学園では常識である。
超鈴音の世界の歴史などではあやか達を始めとした少女達がネギの為にと京都にしたが、あれは異例中の異例だった。