平和な日常~冬~
一方この日の横島の店では、雨の影響でいつもの平日よりも客が少ないようであった。
最近日中に来ている主婦層の客などは特に少なく、横島は暇らしくタマモと遊びながら時間をつぶしている。
それでも横島は今頃みんなはテストをしてるんだなと思うと相変わらず落ち着かない気持ちになるが、一学期の中間からすでに四回目の定期テストにも係わらずなかなか教える側になることに慣れないなとも思ってしまう。
自身の学生時代にほとんど勉強をした経験がない自分が、まさか大人になって教える側になるとはあの頃の自分が知ればどう反応するだろうと考えると、時の流れの速さを感じずにはいられない。
ただ横島自身はいい教師や大人にはあまり恵まれなかったので、その分だけ身近な少女達に対してはいい大人でありたいとは思っている。
特に勉強に悩む明日菜の姿は、他人事には思えないほど共感を感じていた。
(俺があのまま普通に社会人になったら、どうなってたんだろうな)
横島にとって運命の分岐点は高校二年の時のアシュタロス戦だったが、もしもあの後も普通に人間として生きて行けたらと考えたことは何度かある。
将来なんか考えられなかった横島は、気が付けば普通の人間の生き方から外れて生きていた。
尤もそれを後悔してる訳ではないが、木乃香や明日菜を見ていると横島も普通に生きた可能性は十分にあったんだろうなとは思ってしまう。
ちなみに横島は高校は一応卒業出来たが就職はせずに、卒業後は小竜姫に勧められて妙神山に滞在していた。
美神事務所の在籍とGS免許は残したままで公式には美神事務所に就職したことにしたが、アシュタロス戦の余波で神魔界の関係が悪化する中で図らずも神魔界で名が知れてしまった横島が普通にGSをやるなど不可能だったのだ。
ましてルシオラの魂が覚醒してしまった影響もあり、当時すでに純粋な人間でない横島がGSをやれば余計な波風が立つのは考えなくても分かることである。
幸いなことにルシオラの魂の覚醒と共にルシオラの記憶や経験までもが横島に定着したので大事には至らなかったが、それでもその力や経験を使いこなす為には修行が必要であった。
まあそれでも完全に妙神山に篭りきっていた訳ではなく、東京にもよく行っていたし時々だが問題のない範囲で令子の仕事を手伝ったこともある。
ただ自分にも普通の人生があったのかなと思うと、明日菜や木乃香に奇妙な共感を感じて未来に危機感を抱いてしまうようだった。
(まあいい。 俺は俺のやりたいようにやるだけだしな)
少し過去を思い出してしまった横島はかつて過去や運命なんて関係ないとアシュタロスにヘッドバッドをかました令子を思い出し、自分も好きなようにやろうと心に決める。
別に難しいことをする訳ではなく、出来るだけ自然な形で彼女達の未来を広げてやればいいだけなのだ。
横島自身は少し入れ込み過ぎかなと思わなくもないが、同時にそれならそれでもいいと思ってしまう。
世界も未来も興味がないのは昔からだし、結局は女のことが全てなのかなと思うと自分らしいなと思いつい笑ってしまいそうになる。
とりあえず今はテストが終わって爆発するように元気になる少女達が来るのを楽しみにしつつ、ゆっくりとした時間をタマモと過ごしていくことにする。
最近日中に来ている主婦層の客などは特に少なく、横島は暇らしくタマモと遊びながら時間をつぶしている。
それでも横島は今頃みんなはテストをしてるんだなと思うと相変わらず落ち着かない気持ちになるが、一学期の中間からすでに四回目の定期テストにも係わらずなかなか教える側になることに慣れないなとも思ってしまう。
自身の学生時代にほとんど勉強をした経験がない自分が、まさか大人になって教える側になるとはあの頃の自分が知ればどう反応するだろうと考えると、時の流れの速さを感じずにはいられない。
ただ横島自身はいい教師や大人にはあまり恵まれなかったので、その分だけ身近な少女達に対してはいい大人でありたいとは思っている。
特に勉強に悩む明日菜の姿は、他人事には思えないほど共感を感じていた。
(俺があのまま普通に社会人になったら、どうなってたんだろうな)
横島にとって運命の分岐点は高校二年の時のアシュタロス戦だったが、もしもあの後も普通に人間として生きて行けたらと考えたことは何度かある。
将来なんか考えられなかった横島は、気が付けば普通の人間の生き方から外れて生きていた。
尤もそれを後悔してる訳ではないが、木乃香や明日菜を見ていると横島も普通に生きた可能性は十分にあったんだろうなとは思ってしまう。
ちなみに横島は高校は一応卒業出来たが就職はせずに、卒業後は小竜姫に勧められて妙神山に滞在していた。
美神事務所の在籍とGS免許は残したままで公式には美神事務所に就職したことにしたが、アシュタロス戦の余波で神魔界の関係が悪化する中で図らずも神魔界で名が知れてしまった横島が普通にGSをやるなど不可能だったのだ。
ましてルシオラの魂が覚醒してしまった影響もあり、当時すでに純粋な人間でない横島がGSをやれば余計な波風が立つのは考えなくても分かることである。
幸いなことにルシオラの魂の覚醒と共にルシオラの記憶や経験までもが横島に定着したので大事には至らなかったが、それでもその力や経験を使いこなす為には修行が必要であった。
まあそれでも完全に妙神山に篭りきっていた訳ではなく、東京にもよく行っていたし時々だが問題のない範囲で令子の仕事を手伝ったこともある。
ただ自分にも普通の人生があったのかなと思うと、明日菜や木乃香に奇妙な共感を感じて未来に危機感を抱いてしまうようだった。
(まあいい。 俺は俺のやりたいようにやるだけだしな)
少し過去を思い出してしまった横島はかつて過去や運命なんて関係ないとアシュタロスにヘッドバッドをかました令子を思い出し、自分も好きなようにやろうと心に決める。
別に難しいことをする訳ではなく、出来るだけ自然な形で彼女達の未来を広げてやればいいだけなのだ。
横島自身は少し入れ込み過ぎかなと思わなくもないが、同時にそれならそれでもいいと思ってしまう。
世界も未来も興味がないのは昔からだし、結局は女のことが全てなのかなと思うと自分らしいなと思いつい笑ってしまいそうになる。
とりあえず今はテストが終わって爆発するように元気になる少女達が来るのを楽しみにしつつ、ゆっくりとした時間をタマモと過ごしていくことにする。