平和な日常~冬~
一方この日の横島は日替わりメニューとして、簡単お手軽ラーメンなる物を提供していた。
中身はスーパーなどでよく見かける普通の市販の生麺とスープのタレを使っており、肉と野菜を炒めた物を具にして味を整えただけなのだがこれが意外と評判が良い。
「これレシピですよ。 簡単ですから良かったら家で作ってみて下さい」
ここのところ木乃香のパーティーの件で結構忙しい事もあり、試しに安くて簡単で美味いラーメンを日替わりメニューに出してみたのだが反応は予想以上に良かったのだ。
今まで横島は二度ほどラーメンを日替わりにしたが本格的な物だったので仕込みにかなり時間が掛かっていたが、今回は雪広グループが販売してる市販品のアレンジなので簡単だった。
特に日中の客である主婦層にはレシピを聞かれたので急遽レシピを配ってみたところ、かなり評判がよく横島が一番ビックリしていたりする。
味自体は流石に絶品と呼べるほどではないが、ちょっとの手間で並以上に美味しくなるので家庭での昼食なんかにはピッタリなのだろう。
尤も市販品なので値段が安くなったことも評判の原因であるし、基本的に日中の来客数はスイーツの持ち帰りを除けばさほど多くはないので食べた人の反応が良かっただけとも言えるが。
お昼のランチタイムだけだと人気なのは麻帆良カレーとスイーツランチがほとんどであり、そこに日替わりメニューが加わる日もある程度だった。
今日の日替わりメニューもさほど大量に売れた訳ではなく、日替わり目当てに来た客も居るが後は売れ行きはそれなりである。
まあ元々日替わりメニューは売り上げが安定してなく、常連なんかは本当に横島の趣味で出してると思っていた。
「この季節になるとこたつが欲しくなるな」
「こたつ……? あっ、ねこさんがまるくなるやつだ!」
「にゃ~」
さてそんな横島だが、お昼を過ぎると店に置いてある雑誌を見ながら休憩にしていた。
隣ではタマモがビッケとクッキと遊んでいたが、タマモがこたつはねこが丸くなる物だと言い出すと二匹はピクリと反応して、なにそれと興味津々な様子で横島とタマモに尋ねてくる。
「こたつは暖房の付いたテーブルで温まるためのもんだよ。 うちは暖房はエアコンしかないからな~」
こたつを知らない二匹に横島は簡単に説明するが、残念ながら猫である二匹には理解出来ないらしい。
実はタマモもテレビや絵本で見た程度で良く知らなく、一人と二匹は興味津々な様子で瞳を輝かせた。
そもそも横島宅のリビングは夏祭りで取った金魚や茶々丸から貰ったソファーなどがありそれなりに物は揃ってるが、暖房は前の住人が置いて行ったエアコンのみである。
現状では北国ではないのでさほど不便はないが、横島としてはこたつを買おうかなと考えていた。
「こたつに入ってみかんを食うのが日本人の正しい冬の過ごし方なんだぞ」
結局うんうんと素直に頷きながら話を聞くタマモと二匹に、いつの間にかたつは日本人の冬には必要不可欠だと熱弁するとタマモ達は当然信じてしまう。
この後タマモが店にやって来た木乃香達や常連の少女達にこたつの話を聞かせてと頼んで歩くと、当然妙なことを教えた横島は木乃香達に少し注意されることになる。
まあこたつを教えたのはいいのだが、それが正しい冬の過ごし方だとまで言うのは微妙に言い過ぎであった。
というか女子寮は全室に床暖房が完備されてるし、空調で自由に温度を変えれるのでこたつなんて持ってる者はほとんど居なかった。
中身はスーパーなどでよく見かける普通の市販の生麺とスープのタレを使っており、肉と野菜を炒めた物を具にして味を整えただけなのだがこれが意外と評判が良い。
「これレシピですよ。 簡単ですから良かったら家で作ってみて下さい」
ここのところ木乃香のパーティーの件で結構忙しい事もあり、試しに安くて簡単で美味いラーメンを日替わりメニューに出してみたのだが反応は予想以上に良かったのだ。
今まで横島は二度ほどラーメンを日替わりにしたが本格的な物だったので仕込みにかなり時間が掛かっていたが、今回は雪広グループが販売してる市販品のアレンジなので簡単だった。
特に日中の客である主婦層にはレシピを聞かれたので急遽レシピを配ってみたところ、かなり評判がよく横島が一番ビックリしていたりする。
味自体は流石に絶品と呼べるほどではないが、ちょっとの手間で並以上に美味しくなるので家庭での昼食なんかにはピッタリなのだろう。
尤も市販品なので値段が安くなったことも評判の原因であるし、基本的に日中の来客数はスイーツの持ち帰りを除けばさほど多くはないので食べた人の反応が良かっただけとも言えるが。
お昼のランチタイムだけだと人気なのは麻帆良カレーとスイーツランチがほとんどであり、そこに日替わりメニューが加わる日もある程度だった。
今日の日替わりメニューもさほど大量に売れた訳ではなく、日替わり目当てに来た客も居るが後は売れ行きはそれなりである。
まあ元々日替わりメニューは売り上げが安定してなく、常連なんかは本当に横島の趣味で出してると思っていた。
「この季節になるとこたつが欲しくなるな」
「こたつ……? あっ、ねこさんがまるくなるやつだ!」
「にゃ~」
さてそんな横島だが、お昼を過ぎると店に置いてある雑誌を見ながら休憩にしていた。
隣ではタマモがビッケとクッキと遊んでいたが、タマモがこたつはねこが丸くなる物だと言い出すと二匹はピクリと反応して、なにそれと興味津々な様子で横島とタマモに尋ねてくる。
「こたつは暖房の付いたテーブルで温まるためのもんだよ。 うちは暖房はエアコンしかないからな~」
こたつを知らない二匹に横島は簡単に説明するが、残念ながら猫である二匹には理解出来ないらしい。
実はタマモもテレビや絵本で見た程度で良く知らなく、一人と二匹は興味津々な様子で瞳を輝かせた。
そもそも横島宅のリビングは夏祭りで取った金魚や茶々丸から貰ったソファーなどがありそれなりに物は揃ってるが、暖房は前の住人が置いて行ったエアコンのみである。
現状では北国ではないのでさほど不便はないが、横島としてはこたつを買おうかなと考えていた。
「こたつに入ってみかんを食うのが日本人の正しい冬の過ごし方なんだぞ」
結局うんうんと素直に頷きながら話を聞くタマモと二匹に、いつの間にかたつは日本人の冬には必要不可欠だと熱弁するとタマモ達は当然信じてしまう。
この後タマモが店にやって来た木乃香達や常連の少女達にこたつの話を聞かせてと頼んで歩くと、当然妙なことを教えた横島は木乃香達に少し注意されることになる。
まあこたつを教えたのはいいのだが、それが正しい冬の過ごし方だとまで言うのは微妙に言い過ぎであった。
というか女子寮は全室に床暖房が完備されてるし、空調で自由に温度を変えれるのでこたつなんて持ってる者はほとんど居なかった。