平和な日常~春~
「茶々丸さんって猫好きなの!?」
「かなりの猫好きだよ。 庭の猫達によく会いに来てるからな」
「そうなんだ~ 茶々丸さんって寮に居ないから知らなかったよ」
オロオロと挙動不審な茶々丸の前で横島が桜子に茶々丸の猫好きを暴露すると、桜子は同じ猫好きと出会えて嬉しかったのか笑顔で茶々丸に話し掛けていく
クラスメートとはいえあまり絡む事の少なかった桜子と茶々丸だが、桜子は割と細かい事を気にしないらしく共通の趣味を知って嬉しそうである
「あの……私は……」
横島と桜子に戸惑う茶々丸だがビッケが構って欲しいと近寄ると、そっと手を出して頭を撫でていく
イマイチどう反応していいか分からないようだったが、ビッケを見て嬉しそうに微笑む表情は猫好きそのものだった
「うわ、クッキも懐いた!? 横島さんに続き二人目だよ~」
ビッケを撫でていた茶々丸だが、いつの間にか人見知りのクッキまでも茶々丸の傍でちょこんと座って待っている
茶々丸がそんなクッキに手を伸ばすとクッキが逃げなかった事から、桜子は驚きの声を上げていた
「クッキもいい人なのがわかるんだろ。 茶々丸ちゃんは近所でも有名ないい人だからなー」
ビッケとクッキが懐く姿に店内の視線は茶々丸に集まるが、実は茶々丸は横島の店がある近所でも有名人である
困ってる人を助けたりする事が多い茶々丸は、のら猫達ばかりでなく商店街の人達にも有名だったのだ
実際茶々丸が商店街を歩くとサービスやおまけなどを多く渡されて、買い物以上の物を持って帰る事も珍しくない
人を避けるエヴァとは対称的に茶々丸は街の人気者だった
「茶々丸さんって偉いね」
「いえ、私はそんな事は……」
猫達と戯れてる間に桜子に尊敬の眼差しを向けられた茶々丸は相変わらず困った表情になるが、ビッケとクッキが居るため逃げ出す事も出来ない
加えて周りに居た近所の住人まで茶々丸を褒め始めると、茶々丸はどう反応していいか困った様子であった
猫に囲まれて幸せそうな表情をし褒められて困った表情をする茶々丸に、店内はには暖かな空気が広がっていく
そんなこの日も茶々丸は横島がサービスであげたケーキや、商店街の人のサービスの物を持って帰る事になる
「なかなか繁盛してるようでよかったネ」
同じ日の夜9時過ぎてそろそろ閉店する頃、店には超鈴音が訪れていた
夕方以降客がぐっと減る店において、夜に来る客の数少ない中学生は超鈴音である
「今から帰るんか? 相変わらず遅い時間だな。 中学生がこんな夜中に出歩くなんて危ないぞ」
「ワタシの心配してくれるのは貴方くらいネ。 でも心配無用、ワタシはこう見えても自衛くらいなら出来るヨ」
夜遅い時間に店に来る超に横島は思わず苦笑いを浮かべて注意するが、超は自信に満ちた表情で自分は大丈夫だと言い切った
麻帆良の最強頭脳と呼ばれ文武両道の完璧超人と呼ばれる彼女を、普通に心配するのは横島くらいなようだ
「かなりの猫好きだよ。 庭の猫達によく会いに来てるからな」
「そうなんだ~ 茶々丸さんって寮に居ないから知らなかったよ」
オロオロと挙動不審な茶々丸の前で横島が桜子に茶々丸の猫好きを暴露すると、桜子は同じ猫好きと出会えて嬉しかったのか笑顔で茶々丸に話し掛けていく
クラスメートとはいえあまり絡む事の少なかった桜子と茶々丸だが、桜子は割と細かい事を気にしないらしく共通の趣味を知って嬉しそうである
「あの……私は……」
横島と桜子に戸惑う茶々丸だがビッケが構って欲しいと近寄ると、そっと手を出して頭を撫でていく
イマイチどう反応していいか分からないようだったが、ビッケを見て嬉しそうに微笑む表情は猫好きそのものだった
「うわ、クッキも懐いた!? 横島さんに続き二人目だよ~」
ビッケを撫でていた茶々丸だが、いつの間にか人見知りのクッキまでも茶々丸の傍でちょこんと座って待っている
茶々丸がそんなクッキに手を伸ばすとクッキが逃げなかった事から、桜子は驚きの声を上げていた
「クッキもいい人なのがわかるんだろ。 茶々丸ちゃんは近所でも有名ないい人だからなー」
ビッケとクッキが懐く姿に店内の視線は茶々丸に集まるが、実は茶々丸は横島の店がある近所でも有名人である
困ってる人を助けたりする事が多い茶々丸は、のら猫達ばかりでなく商店街の人達にも有名だったのだ
実際茶々丸が商店街を歩くとサービスやおまけなどを多く渡されて、買い物以上の物を持って帰る事も珍しくない
人を避けるエヴァとは対称的に茶々丸は街の人気者だった
「茶々丸さんって偉いね」
「いえ、私はそんな事は……」
猫達と戯れてる間に桜子に尊敬の眼差しを向けられた茶々丸は相変わらず困った表情になるが、ビッケとクッキが居るため逃げ出す事も出来ない
加えて周りに居た近所の住人まで茶々丸を褒め始めると、茶々丸はどう反応していいか困った様子であった
猫に囲まれて幸せそうな表情をし褒められて困った表情をする茶々丸に、店内はには暖かな空気が広がっていく
そんなこの日も茶々丸は横島がサービスであげたケーキや、商店街の人のサービスの物を持って帰る事になる
「なかなか繁盛してるようでよかったネ」
同じ日の夜9時過ぎてそろそろ閉店する頃、店には超鈴音が訪れていた
夕方以降客がぐっと減る店において、夜に来る客の数少ない中学生は超鈴音である
「今から帰るんか? 相変わらず遅い時間だな。 中学生がこんな夜中に出歩くなんて危ないぞ」
「ワタシの心配してくれるのは貴方くらいネ。 でも心配無用、ワタシはこう見えても自衛くらいなら出来るヨ」
夜遅い時間に店に来る超に横島は思わず苦笑いを浮かべて注意するが、超は自信に満ちた表情で自分は大丈夫だと言い切った
麻帆良の最強頭脳と呼ばれ文武両道の完璧超人と呼ばれる彼女を、普通に心配するのは横島くらいなようだ