平和な日常~秋~
そしてこの件について実質的に横島の代理人として学園側や雪広グループと交渉しているのは、何故かあやかだったりする。
横島本人は丸投げしておりどんな結果でも気にもしないが、雪広グループや麻帆良学園はだからと言って無視も出来ないので最終的にあやかが代理人の立場で加わっていた。
お嬢様育ちの割にお人よしで苦労人のあやかは相変わらず横島に振り回されているが、その影響でここ数ヶ月最も評価を上げてる人物である。
麻帆良祭に加え八月の納涼祭での指揮管理能力を評価され、雪広グループ内はもちろん麻帆良学園での評価もうなぎ登りだった。
元々評価を受けるだけの能力があったのは言うまでもないが、横島や超などの個性的過ぎる者達を纏め結果に結び付けたことはあやか自身にもいい経験になっている。
まあ本来の歴史から見てもあやかが頭角を現すのは時間の問題だったのだろうが、この世界ではいち早く評価を得て活動している。
「じゃ売るか? 俺は木乃香ちゃんがいいなら構わんが」
「ウチは別にええよ」
話は戻って木乃香のスイーツの扱いに関してだが、横島も木乃香もどっちでもいいらしく少女達に勧められるままにメニュー化が決まった。
「まあ、どのみちそのケーキは秋しか作れんから、あと一ヶ月くらいの季節限定になるしな」
「あれ、そうなの?」
「それ生の和栗使ってるから、生栗が手に入らんと作れないんだよ。 甘露煮なんかを使うと味が落ちるしさ」
横島の店に新たな目玉商品が出来ると喜ぶ少女達だったが、そもそも木乃香の栗のケーキは生の和栗が手に入る時期でなければ作れない物だった。
微妙な味のバランスはそう簡単に代用品で出せるはずはなく、横島も木乃香も中途半端に味を落として売る気はない。
結果として栗が手に入る期間だけの限定販売になる。
その後この日のパーティーが比較的早めに終わると、横島は二階のリビングで古新聞を広げてミニ四駆の整備を始めていた。
明日からの体育祭だが、横島は最終的にミニ四駆大会に出ることにしたらしい。
「それがミニ四駆なんですか?」
横島が持ち出したのはかつて横島が小学生時代にペガサスと呼んでいたマシンと、昔子鬼との対決に使った雪之丞のプテラノドンXである。
ペガサスは横島が転校時に銀一にあげた物でプテラノドンXは雪之丞の物だが、神魔戦争の時に銀一や雪之丞の荷物を異空間アジトに預かった際に一緒に預かった物だった。
ミニ四駆を知らないさよとタマモは、ミニ四駆を興味津々な様子で見つめている。
「そうだよ。 俺が子供の頃のやつだけどな」
二人に説明しつつ整備をしようとしていたが、流石に古い代物なので部分的に劣化してる部品も多少あった。
ただ横島にとっては両方共に思い出の品 なので劣化部分を文珠で直してそのまま使うことにする。
一緒に改良もしようかと考えていた横島だが、両方共に思ってた以上に完成された車体でありあまりいじるところがない。
「わー、懐かしい。 ビー玉みたいですね」
一方のさよとタマモは初めて見る文珠と劣化した部品が新品同様に蘇る姿を見て少しは驚いてはいたが、日頃から不思議なことが多いだけに驚くよりも文珠をビー玉の代わりにして遊んでいた。
横島本人は丸投げしておりどんな結果でも気にもしないが、雪広グループや麻帆良学園はだからと言って無視も出来ないので最終的にあやかが代理人の立場で加わっていた。
お嬢様育ちの割にお人よしで苦労人のあやかは相変わらず横島に振り回されているが、その影響でここ数ヶ月最も評価を上げてる人物である。
麻帆良祭に加え八月の納涼祭での指揮管理能力を評価され、雪広グループ内はもちろん麻帆良学園での評価もうなぎ登りだった。
元々評価を受けるだけの能力があったのは言うまでもないが、横島や超などの個性的過ぎる者達を纏め結果に結び付けたことはあやか自身にもいい経験になっている。
まあ本来の歴史から見てもあやかが頭角を現すのは時間の問題だったのだろうが、この世界ではいち早く評価を得て活動している。
「じゃ売るか? 俺は木乃香ちゃんがいいなら構わんが」
「ウチは別にええよ」
話は戻って木乃香のスイーツの扱いに関してだが、横島も木乃香もどっちでもいいらしく少女達に勧められるままにメニュー化が決まった。
「まあ、どのみちそのケーキは秋しか作れんから、あと一ヶ月くらいの季節限定になるしな」
「あれ、そうなの?」
「それ生の和栗使ってるから、生栗が手に入らんと作れないんだよ。 甘露煮なんかを使うと味が落ちるしさ」
横島の店に新たな目玉商品が出来ると喜ぶ少女達だったが、そもそも木乃香の栗のケーキは生の和栗が手に入る時期でなければ作れない物だった。
微妙な味のバランスはそう簡単に代用品で出せるはずはなく、横島も木乃香も中途半端に味を落として売る気はない。
結果として栗が手に入る期間だけの限定販売になる。
その後この日のパーティーが比較的早めに終わると、横島は二階のリビングで古新聞を広げてミニ四駆の整備を始めていた。
明日からの体育祭だが、横島は最終的にミニ四駆大会に出ることにしたらしい。
「それがミニ四駆なんですか?」
横島が持ち出したのはかつて横島が小学生時代にペガサスと呼んでいたマシンと、昔子鬼との対決に使った雪之丞のプテラノドンXである。
ペガサスは横島が転校時に銀一にあげた物でプテラノドンXは雪之丞の物だが、神魔戦争の時に銀一や雪之丞の荷物を異空間アジトに預かった際に一緒に預かった物だった。
ミニ四駆を知らないさよとタマモは、ミニ四駆を興味津々な様子で見つめている。
「そうだよ。 俺が子供の頃のやつだけどな」
二人に説明しつつ整備をしようとしていたが、流石に古い代物なので部分的に劣化してる部品も多少あった。
ただ横島にとっては両方共に思い出の品 なので劣化部分を文珠で直してそのまま使うことにする。
一緒に改良もしようかと考えていた横島だが、両方共に思ってた以上に完成された車体でありあまりいじるところがない。
「わー、懐かしい。 ビー玉みたいですね」
一方のさよとタマモは初めて見る文珠と劣化した部品が新品同様に蘇る姿を見て少しは驚いてはいたが、日頃から不思議なことが多いだけに驚くよりも文珠をビー玉の代わりにして遊んでいた。