平和な日常~秋~
そんな美砂達がバスの後部席でガールズトークを繰り広げる中、横島はタマモと一緒に歌を歌ったりしながら運転していた。
やはりタマモはみんなで乗れるバスが好きらしく、この日も楽しそうにはしゃいでいる。
途中休憩を挟みつつ一行が到着したのは北関東の山間部にある観光農園だった。
「着いたー!!」
到着早々にバスから駆け降りる少女達だが、観光農園の駐車場は結構な数の車が並んでいる。
ここで現在収穫可能なのは梨・柿・栗・葡萄の四種類らしく、季節柄結構賑わってるらしい。
「結構高いわね」
「今日は俺が奢りますよ」
待ちきれないと言わんばかりの少女達と一緒にさっそく受付で入園料を払うことになるが、横島が見栄を張って一括で払ってしまう。
園内食べ放題で五百円から千五百円の入園料がそれぞれ果物によってかかるが、全部味わえるセット料金も大人一人千八百円がありそちらを選び園内に入っていく。
流石に刀子は奢ってもらうことに少し申し訳なさそうにはしてるが、横島のメンツもあるので素直に奢られるらしい。
「くだものがいっぱいだね」
「タマちゃん何から食べたい?」
「……ぶどうからたべたい!」
ちょっとした団体客のような人数の横島達だが、一行はとりあえずタマモのリクエストで葡萄園から回ることにする。
日頃店でフルーツを食べ慣れてるタマモや木乃香達だが、やはり自分で収穫してその場で食べるのは格別だった。
秋の心地好い気候とフルーツの甘い香りが微かに香る中、一行はフルーツを味わっていく。
(どうやら追跡者は居ないようね)
そんな中で刀子は少女達に囲まれながらも、自分達に追跡者が居ないことに安堵していた。
元々木乃香が狙われた経験はないが、麻帆良祭の時のように諜報目的の追跡者は時々居たのだ。
流石に狙われるとは思ってないが、追跡者が居るといろいろ気苦労が絶えないのである。
まあ実際のところは今の状況で害でも脅威でもない木乃香に付けるような諜報員が居るならば、完全なる世界の事情収集に回るので追跡者が居なくて当然なのだが。
かつて魔法世界を危機に陥れた組織が復活かという時に、魔法を全く知らない箱入り娘を付け回すほど魔法組織の諜報員も暇ではなかった。
「マスター、胸の谷間に葡萄が落ちちゃった。 取って~」
「なにっ!? じゃさっそく……って出来るか!!」
一方の横島はと言えば、美砂と桜子に絡まれてというか引っ付かれている。
何かと理由を付けては横島に絡んでいくが、横島はその度に心底残念そうに自重する。
「だからお前らは俺が築きあげて来た爽やかなイメージを壊す気か!」
「マスターに爽やかなイメージなんてあった?」
久しぶりに一緒に麻帆良を出た影響からか、いつもより更に過激な美砂と桜子には横島は全く敵わなかった。
横島としては日頃から紳士的というか爽やかなイメージで頑張ってるらしいが、美砂達からすると女の人に弱いイメージしかない。
「わたしがとってあげる」
「やっぱりタマちゃんは優しいね。 マスターも同じくらい優しくなるといいのに」
そんな感じで横島が二人に絡まれているとタマモが近寄って来て、桜子の胸の谷間に落ちた葡萄を取ってあげていた。
タマモからすれば純粋な優しさからの行動だが、桜子がそんなタマモを褒めると同時に横島にも同じことを求めるので横島とすればたまったもんじゃない。
やはりタマモはみんなで乗れるバスが好きらしく、この日も楽しそうにはしゃいでいる。
途中休憩を挟みつつ一行が到着したのは北関東の山間部にある観光農園だった。
「着いたー!!」
到着早々にバスから駆け降りる少女達だが、観光農園の駐車場は結構な数の車が並んでいる。
ここで現在収穫可能なのは梨・柿・栗・葡萄の四種類らしく、季節柄結構賑わってるらしい。
「結構高いわね」
「今日は俺が奢りますよ」
待ちきれないと言わんばかりの少女達と一緒にさっそく受付で入園料を払うことになるが、横島が見栄を張って一括で払ってしまう。
園内食べ放題で五百円から千五百円の入園料がそれぞれ果物によってかかるが、全部味わえるセット料金も大人一人千八百円がありそちらを選び園内に入っていく。
流石に刀子は奢ってもらうことに少し申し訳なさそうにはしてるが、横島のメンツもあるので素直に奢られるらしい。
「くだものがいっぱいだね」
「タマちゃん何から食べたい?」
「……ぶどうからたべたい!」
ちょっとした団体客のような人数の横島達だが、一行はとりあえずタマモのリクエストで葡萄園から回ることにする。
日頃店でフルーツを食べ慣れてるタマモや木乃香達だが、やはり自分で収穫してその場で食べるのは格別だった。
秋の心地好い気候とフルーツの甘い香りが微かに香る中、一行はフルーツを味わっていく。
(どうやら追跡者は居ないようね)
そんな中で刀子は少女達に囲まれながらも、自分達に追跡者が居ないことに安堵していた。
元々木乃香が狙われた経験はないが、麻帆良祭の時のように諜報目的の追跡者は時々居たのだ。
流石に狙われるとは思ってないが、追跡者が居るといろいろ気苦労が絶えないのである。
まあ実際のところは今の状況で害でも脅威でもない木乃香に付けるような諜報員が居るならば、完全なる世界の事情収集に回るので追跡者が居なくて当然なのだが。
かつて魔法世界を危機に陥れた組織が復活かという時に、魔法を全く知らない箱入り娘を付け回すほど魔法組織の諜報員も暇ではなかった。
「マスター、胸の谷間に葡萄が落ちちゃった。 取って~」
「なにっ!? じゃさっそく……って出来るか!!」
一方の横島はと言えば、美砂と桜子に絡まれてというか引っ付かれている。
何かと理由を付けては横島に絡んでいくが、横島はその度に心底残念そうに自重する。
「だからお前らは俺が築きあげて来た爽やかなイメージを壊す気か!」
「マスターに爽やかなイメージなんてあった?」
久しぶりに一緒に麻帆良を出た影響からか、いつもより更に過激な美砂と桜子には横島は全く敵わなかった。
横島としては日頃から紳士的というか爽やかなイメージで頑張ってるらしいが、美砂達からすると女の人に弱いイメージしかない。
「わたしがとってあげる」
「やっぱりタマちゃんは優しいね。 マスターも同じくらい優しくなるといいのに」
そんな感じで横島が二人に絡まれているとタマモが近寄って来て、桜子の胸の谷間に落ちた葡萄を取ってあげていた。
タマモからすれば純粋な優しさからの行動だが、桜子がそんなタマモを褒めると同時に横島にも同じことを求めるので横島とすればたまったもんじゃない。