平和な日常~秋~
その日の夜、近右衛門は一人で静かに今回の一件について考え込んでいた。
出所不明の情報からフェイトの存在が確認され、まるで躍らされるように対応に慌てる魔法協会には危機感を感じてならない。
無論近右衛門や魔法協会の人々もガセネタやどこかの罠である可能性は十分考慮しているが、それにしても何か腑に落ちないモノを感じてならないようだ。
(人のことは言えんが各国魔法協会も連合も帝国も慌て過ぎじゃな。 これが誰かの策略ならば末恐ろしいとしか言えん)
時間を追うごとに入ってくる情報は、どこの組織も国も慌てふためいてるとの情報ばかりである。
それだけ完全なる世界は危険であり魔法関係者のトラウマなのだが、反面でこの情報が流れた原因が不明な点は不気味だった。
これが完全なる世界や第三者の罠や計画である可能性も否定出来ないし、事前に知っていた慌てるフリをしてる者が居ても不思議ではない。
現時点では情報収集の強化といつでも動かせる戦力の確保は必要不可欠だが、近右衛門としてはそれ以上の裏側を予測して対策を立てる必要があった。
背後に何か途方もない計画があっても不思議でない規模の情報なのだ。
「これが元老院の策略ならまだ分かりやすいんじゃがのう」
高畑には元老院の関与の可能性も示唆したが、近右衛門の本音は今回は一番怪しい元老院の策略ではないのではと考えている。
はっきり言えば彼らは麻帆良が平和なまま近右衛門が死ぬのを待って、その後の体制に工作するなりした方がいい。
近右衛門の明確な後継者が今だに存在しないのは元老院も知っているのだ。
今麻帆良や関西を突いても体制の強化や協力が進むだけで彼らに利益はない。
まあ現状でも関東や関西を潰しにかかる可能性はゼロではないが、魔法世界でならばいざ知らず地球の日本で関東と関西を潰し彼らの勢力に収めるのは難しいのだ。
今回の情報を好意的に見るならば完全なる世界の存在を世界に知らせて、世界に警告を与えると同時に完全なる世界の壊滅を望んでいると見るべきである。
しかし近右衛門などの組織を動かす側としては、楽観的な事態ではなく最悪の事態を想定しなければならない。
結局近右衛門は完全なる世界への対策を名目に、メガロメセンブリアや第三者の策略の可能性も考慮した対策が必要だった。
そして地球側の各国魔法協会や魔法世界の国々の対応も、似たようなものになることになる。
どこも完全なる世界に警戒し対応を考えると同時に、他の可能性も考え動かねばならないのだ。
その結果世界情勢や過去の行動から一番疑われるのは、やはりメガロメセンブリア元老院である。
そんな風に周りが警戒を強めると、やりにくくなるのはメガロメセンブリア元老院だ。
最終的にはどこの組織や国も同じく相当な苦労と悩みを抱えることになるが、ほぼ土偶羅の予測の範囲内である。
そもそも横島は関西からのフェイトの排除しか決断してないが、土偶羅は関東と関西の魔法協会の強化とメガロメセンブリアの動きを牽制する意味合いもついでに含めていた。
特に魔法世界の大国であるメガロメセンブリアは、まともに相手をしたくないのでいろいろ工作が必要であったのだ。
同時に近右衛門の苦労はだいぶ増えたが、土偶羅からすると近右衛門にはもっと危機感を持ってほしいとの考えがある。
手助けはするが立場に見合った責任は果たさせるつもりなのだろう。
結局近右衛門は土偶羅からの影ながらのサポートを受けるも、責任に見合った苦労は続くことになる。
出所不明の情報からフェイトの存在が確認され、まるで躍らされるように対応に慌てる魔法協会には危機感を感じてならない。
無論近右衛門や魔法協会の人々もガセネタやどこかの罠である可能性は十分考慮しているが、それにしても何か腑に落ちないモノを感じてならないようだ。
(人のことは言えんが各国魔法協会も連合も帝国も慌て過ぎじゃな。 これが誰かの策略ならば末恐ろしいとしか言えん)
時間を追うごとに入ってくる情報は、どこの組織も国も慌てふためいてるとの情報ばかりである。
それだけ完全なる世界は危険であり魔法関係者のトラウマなのだが、反面でこの情報が流れた原因が不明な点は不気味だった。
これが完全なる世界や第三者の罠や計画である可能性も否定出来ないし、事前に知っていた慌てるフリをしてる者が居ても不思議ではない。
現時点では情報収集の強化といつでも動かせる戦力の確保は必要不可欠だが、近右衛門としてはそれ以上の裏側を予測して対策を立てる必要があった。
背後に何か途方もない計画があっても不思議でない規模の情報なのだ。
「これが元老院の策略ならまだ分かりやすいんじゃがのう」
高畑には元老院の関与の可能性も示唆したが、近右衛門の本音は今回は一番怪しい元老院の策略ではないのではと考えている。
はっきり言えば彼らは麻帆良が平和なまま近右衛門が死ぬのを待って、その後の体制に工作するなりした方がいい。
近右衛門の明確な後継者が今だに存在しないのは元老院も知っているのだ。
今麻帆良や関西を突いても体制の強化や協力が進むだけで彼らに利益はない。
まあ現状でも関東や関西を潰しにかかる可能性はゼロではないが、魔法世界でならばいざ知らず地球の日本で関東と関西を潰し彼らの勢力に収めるのは難しいのだ。
今回の情報を好意的に見るならば完全なる世界の存在を世界に知らせて、世界に警告を与えると同時に完全なる世界の壊滅を望んでいると見るべきである。
しかし近右衛門などの組織を動かす側としては、楽観的な事態ではなく最悪の事態を想定しなければならない。
結局近右衛門は完全なる世界への対策を名目に、メガロメセンブリアや第三者の策略の可能性も考慮した対策が必要だった。
そして地球側の各国魔法協会や魔法世界の国々の対応も、似たようなものになることになる。
どこも完全なる世界に警戒し対応を考えると同時に、他の可能性も考え動かねばならないのだ。
その結果世界情勢や過去の行動から一番疑われるのは、やはりメガロメセンブリア元老院である。
そんな風に周りが警戒を強めると、やりにくくなるのはメガロメセンブリア元老院だ。
最終的にはどこの組織や国も同じく相当な苦労と悩みを抱えることになるが、ほぼ土偶羅の予測の範囲内である。
そもそも横島は関西からのフェイトの排除しか決断してないが、土偶羅は関東と関西の魔法協会の強化とメガロメセンブリアの動きを牽制する意味合いもついでに含めていた。
特に魔法世界の大国であるメガロメセンブリアは、まともに相手をしたくないのでいろいろ工作が必要であったのだ。
同時に近右衛門の苦労はだいぶ増えたが、土偶羅からすると近右衛門にはもっと危機感を持ってほしいとの考えがある。
手助けはするが立場に見合った責任は果たさせるつもりなのだろう。
結局近右衛門は土偶羅からの影ながらのサポートを受けるも、責任に見合った苦労は続くことになる。