平和な日常~秋~
「タマモと一緒に月見団子作って来たんだ」
会場では数多くの望遠鏡が並んでおり、中央にはすすきや月見団子などがすでにお供えしてある。
横島は千鶴に持参した重箱に入った大量の月見団子を渡すが、これはお供えした後に子供や希望者に配ればいいかと考えてかなり多めに作って来た物であった。
「あらあら、ありがとうございます。 あいにくと満月は明日ですが、今夜は雲がなく十五夜日和ですよ」
重箱を受け取り一緒にお供えしにいく横島達と千鶴だが、やはりというか相変わらずというか結構な視線を集めている。
天文部からは過激なストーカーは消えたがそれでも千鶴の人気が落ちた訳ではないので、千鶴と噂がある横島には当然男達の視線が集まっていたのだ。
まあ問題になりそうな視線はないので横島は気にもしてないが。
「十五夜って満月じゃないんですか?」
「十五夜ってのは旧暦の八月十五日の行事だからな。 あんまり説明すると長くなるから省くが、旧暦は実際の満月とは誤差があるんだよ」
見上げると満天の星空に丸い月が白く輝くような光を放っていた。
さよはこの綺麗な月が満月でないとは知らなかったらしく驚いているが、横島の説明が聞こえた周りの人達からも驚きの声が上がっていたりする。
「うさぎさん見えないね」
「うさぎさんは恥ずかしがり屋なのよ」
「そっか。 やっぱりみんなに見られたらあぶないもんね」
一方タマモは月にはうさぎが住んでるとの情報を何処からか仕入れたらしく、うさぎが見えないのが残念そうだった。
そんなタマモに千鶴はうさぎは恥ずかしがり屋だからと言うが、タマモは野生の本能からかみんなに見られたら危ないと理解したらしく納得したように頷く。
そのまま十五夜の観測会は始まるが、さよやタマモは望遠鏡から見える大きな月に驚いていた。
特にさよはつい三ヶ月ほど前までは毎日見ていた月なだけに、感慨深いモノがあるらしい。
(月か……)
そして横島は月の魔力を感じて過去を思い出していた。
さよとタマモは気付いてないようだが、横島達は霊的な生命体なので月の魔力には影響を受けやすい。
優しい月の魔力に横島はかつての月に関わる事件を思い出してしまったようだ。
(恥ずかしい思い出ばっかりだよな。 うっかり昔話も出来ん)
横島は月に関わる事件がGS時代には多いが、思い出してみれば恥ずかしい出来事ばかりだった。
昔はやんちゃしてたとかならまだ笑い話にもなるが、横島の場合は素直に笑えない。
間違っても人には言えないなと、少し懐かしそうに笑みを浮かべていた。
「何か面白い話でもあるんですか?」
「えっ!? いや、ちょっと昔を思い出してただけで……」
そしてそんな横島に絶妙なタイミングで声をかけたのは千鶴である。
恥ずかしい過去を思い出して僅かに心に隙が出来た瞬間に声をかけていたが、明らかに確信犯であろう。
「昔のお話、聞きたいわ」
「うん、ききたい」
絶妙なタイミングに動揺した横島に千鶴はタマモとさよを味方に付けて、横島の過去の話を聞こうとしていく。
いつもと変わらぬ優しい笑顔の千鶴だが、笑顔の裏に隠されたしたたかさには横島もタジタジだった。
結局は今度話すからと逃げに徹するが、そんな横島と千鶴の様子は見方によっては友達以上にも見えてしまう。
実は隠れて付き合ってるのではとの根も葉も無い噂もある二人なだけに、また妙な噂が流れそうな雰囲気であった。
会場では数多くの望遠鏡が並んでおり、中央にはすすきや月見団子などがすでにお供えしてある。
横島は千鶴に持参した重箱に入った大量の月見団子を渡すが、これはお供えした後に子供や希望者に配ればいいかと考えてかなり多めに作って来た物であった。
「あらあら、ありがとうございます。 あいにくと満月は明日ですが、今夜は雲がなく十五夜日和ですよ」
重箱を受け取り一緒にお供えしにいく横島達と千鶴だが、やはりというか相変わらずというか結構な視線を集めている。
天文部からは過激なストーカーは消えたがそれでも千鶴の人気が落ちた訳ではないので、千鶴と噂がある横島には当然男達の視線が集まっていたのだ。
まあ問題になりそうな視線はないので横島は気にもしてないが。
「十五夜って満月じゃないんですか?」
「十五夜ってのは旧暦の八月十五日の行事だからな。 あんまり説明すると長くなるから省くが、旧暦は実際の満月とは誤差があるんだよ」
見上げると満天の星空に丸い月が白く輝くような光を放っていた。
さよはこの綺麗な月が満月でないとは知らなかったらしく驚いているが、横島の説明が聞こえた周りの人達からも驚きの声が上がっていたりする。
「うさぎさん見えないね」
「うさぎさんは恥ずかしがり屋なのよ」
「そっか。 やっぱりみんなに見られたらあぶないもんね」
一方タマモは月にはうさぎが住んでるとの情報を何処からか仕入れたらしく、うさぎが見えないのが残念そうだった。
そんなタマモに千鶴はうさぎは恥ずかしがり屋だからと言うが、タマモは野生の本能からかみんなに見られたら危ないと理解したらしく納得したように頷く。
そのまま十五夜の観測会は始まるが、さよやタマモは望遠鏡から見える大きな月に驚いていた。
特にさよはつい三ヶ月ほど前までは毎日見ていた月なだけに、感慨深いモノがあるらしい。
(月か……)
そして横島は月の魔力を感じて過去を思い出していた。
さよとタマモは気付いてないようだが、横島達は霊的な生命体なので月の魔力には影響を受けやすい。
優しい月の魔力に横島はかつての月に関わる事件を思い出してしまったようだ。
(恥ずかしい思い出ばっかりだよな。 うっかり昔話も出来ん)
横島は月に関わる事件がGS時代には多いが、思い出してみれば恥ずかしい出来事ばかりだった。
昔はやんちゃしてたとかならまだ笑い話にもなるが、横島の場合は素直に笑えない。
間違っても人には言えないなと、少し懐かしそうに笑みを浮かべていた。
「何か面白い話でもあるんですか?」
「えっ!? いや、ちょっと昔を思い出してただけで……」
そしてそんな横島に絶妙なタイミングで声をかけたのは千鶴である。
恥ずかしい過去を思い出して僅かに心に隙が出来た瞬間に声をかけていたが、明らかに確信犯であろう。
「昔のお話、聞きたいわ」
「うん、ききたい」
絶妙なタイミングに動揺した横島に千鶴はタマモとさよを味方に付けて、横島の過去の話を聞こうとしていく。
いつもと変わらぬ優しい笑顔の千鶴だが、笑顔の裏に隠されたしたたかさには横島もタジタジだった。
結局は今度話すからと逃げに徹するが、そんな横島と千鶴の様子は見方によっては友達以上にも見えてしまう。
実は隠れて付き合ってるのではとの根も葉も無い噂もある二人なだけに、また妙な噂が流れそうな雰囲気であった。