平和な日常~秋~
一方夕映と一緒に納涼祭の報告会に出席した横島だが、思っていた以上に和やかな報告会だった。
納涼祭自体は大成功に終わったのである意味当然なのだが。
ただ計画もなにもないまま勢いだけで始まった祭りなだけに、事後検証は必要である。
最終的にかかった経費やボランティアの人数などの他にも、大事にならなかった細々とした問題点などが報告された。
そんな報告会を仕切っていたのは、主催者側の実務者だったあやかと超である。
「以上で今回の主要な報告は終了しますが、参加者からは来年度も継続した祭りの開催を望む声が上がっております。 それと学園側からはもし来年度も納涼祭を開催するならば、もう少し計画的にして欲しいとの指導もありました」
基本的に報告会を進行していたのはあやかだが、一通り予定の報告を終えた後に追加で来年度の話を始めた。
今回大成功した納涼祭だが学園側からは、もし来年もやるならばもう少し計画的な祭りの開催にして欲しいと指導を受けたらしい。
まあよく考えれば当然の指導であり、学園側も今回の納涼祭が突発的な物だと理解してるが来年も同じことをされたら堪らないのだろう。
来年度の開催については現状ではもちろん白紙だが、仮に開催するならば今回主催した横島達に優先権がある。
この辺りのことは別に法律や規則で決まりがある訳ではないが、麻帆良ではこの手の祭りやイベントは先に始めた者に優先的な開催権があるという暗黙の了解があるらしい。
サークル単位でのイベントや祭りなど中小規模の集まりは麻帆良では決して珍しくなく、雪広や那波などの大企業や有名サークルなども祭りやイベントは始めた先駆者を尊重する姿勢をとってるのが影響してるようだ。
実際この手の祭りやイベントはやり方次第では大きな利益を生むし、協賛などによる宣伝効果も決して低くはない。
事実芦コーポレーションは今回の納涼祭の影響で、試験運用中のSNSの利用者が即日数百倍にまで跳ね上がって祭り終了後も利用者数は右肩上がりであった。
現状では利用者のほとんどが麻帆良市内の学生であるが、無名のベンチャー企業のSNSにしては異例の増加率らしい。
「来年かぁ」
「開催の有無も含めてこれから検討するのだと思うです」
「来年はゆっくり見物したいな」
ただ横島と夕映の二人は来年は主催者側になるつもりはないようである。
横島としては新しい主催者を見つけて代わるつもりであり、夕映もそんな横島の思惑をなんとなく見抜いていた。
「では来年の納涼祭に向けて今後検討に入ることでよろしいですか?」
結局この日の報告会を仕切っていたあやかは、来年も納涼祭を開催する方向で今後も検討をすることで話を纏める。
その方針に反対意見は出なくすんなりと報告会は終わるが、実際問題として新しい主催者を見つけるのは大変な作業だった。
祭りの準備や運営は楽ではないし、多くの関係者の協力を仰ぐことも必要である。
あやかと超は割と平然と協力者を集め祭りを成功させたが、同じことが出来る人間は麻帆良でもそうはいない。
加えてスポンサーも横島やあやかの個人的な人脈から引っ張って来た企業であり、新しい主催者にそのまま協力するかは第三者視点で見ると未知数だった。
そもそもあやかと超は友人であり麻帆良祭以降何かと協力関係にある横島だからこそ協力したが、主催者が代わってまで今年のように全面的に協力する気はない。
責任は取るが後は全部頼むと言い切る横島らしい丸投げ方針は、あやかと超の二人には横島の予想以上に評価が高かったのである。
とりあえず横島達は現状のメンバーで来年の検討に入るが、横島が望む新しい主催者は今のところ候補さえ居ないのが現状だった。
納涼祭自体は大成功に終わったのである意味当然なのだが。
ただ計画もなにもないまま勢いだけで始まった祭りなだけに、事後検証は必要である。
最終的にかかった経費やボランティアの人数などの他にも、大事にならなかった細々とした問題点などが報告された。
そんな報告会を仕切っていたのは、主催者側の実務者だったあやかと超である。
「以上で今回の主要な報告は終了しますが、参加者からは来年度も継続した祭りの開催を望む声が上がっております。 それと学園側からはもし来年度も納涼祭を開催するならば、もう少し計画的にして欲しいとの指導もありました」
基本的に報告会を進行していたのはあやかだが、一通り予定の報告を終えた後に追加で来年度の話を始めた。
今回大成功した納涼祭だが学園側からは、もし来年もやるならばもう少し計画的な祭りの開催にして欲しいと指導を受けたらしい。
まあよく考えれば当然の指導であり、学園側も今回の納涼祭が突発的な物だと理解してるが来年も同じことをされたら堪らないのだろう。
来年度の開催については現状ではもちろん白紙だが、仮に開催するならば今回主催した横島達に優先権がある。
この辺りのことは別に法律や規則で決まりがある訳ではないが、麻帆良ではこの手の祭りやイベントは先に始めた者に優先的な開催権があるという暗黙の了解があるらしい。
サークル単位でのイベントや祭りなど中小規模の集まりは麻帆良では決して珍しくなく、雪広や那波などの大企業や有名サークルなども祭りやイベントは始めた先駆者を尊重する姿勢をとってるのが影響してるようだ。
実際この手の祭りやイベントはやり方次第では大きな利益を生むし、協賛などによる宣伝効果も決して低くはない。
事実芦コーポレーションは今回の納涼祭の影響で、試験運用中のSNSの利用者が即日数百倍にまで跳ね上がって祭り終了後も利用者数は右肩上がりであった。
現状では利用者のほとんどが麻帆良市内の学生であるが、無名のベンチャー企業のSNSにしては異例の増加率らしい。
「来年かぁ」
「開催の有無も含めてこれから検討するのだと思うです」
「来年はゆっくり見物したいな」
ただ横島と夕映の二人は来年は主催者側になるつもりはないようである。
横島としては新しい主催者を見つけて代わるつもりであり、夕映もそんな横島の思惑をなんとなく見抜いていた。
「では来年の納涼祭に向けて今後検討に入ることでよろしいですか?」
結局この日の報告会を仕切っていたあやかは、来年も納涼祭を開催する方向で今後も検討をすることで話を纏める。
その方針に反対意見は出なくすんなりと報告会は終わるが、実際問題として新しい主催者を見つけるのは大変な作業だった。
祭りの準備や運営は楽ではないし、多くの関係者の協力を仰ぐことも必要である。
あやかと超は割と平然と協力者を集め祭りを成功させたが、同じことが出来る人間は麻帆良でもそうはいない。
加えてスポンサーも横島やあやかの個人的な人脈から引っ張って来た企業であり、新しい主催者にそのまま協力するかは第三者視点で見ると未知数だった。
そもそもあやかと超は友人であり麻帆良祭以降何かと協力関係にある横島だからこそ協力したが、主催者が代わってまで今年のように全面的に協力する気はない。
責任は取るが後は全部頼むと言い切る横島らしい丸投げ方針は、あやかと超の二人には横島の予想以上に評価が高かったのである。
とりあえず横島達は現状のメンバーで来年の検討に入るが、横島が望む新しい主催者は今のところ候補さえ居ないのが現状だった。