平和な日常~夏~2
「これなに?」
「それは京都名産の漬物だよ。 美味いぞ」
木乃香の帰省中の話を聞きながらタマモは貰ったお土産を開けるが、中身は八ツ橋と千枚漬けだった。
始めて見る千枚漬けにタマモは興味津々であり、さっそくみんなで味見をしてみる。
「こりゃ美味いわ」
「始めて食べました~」
「ごはんがほしいね」
味見用にと少量だけ食べた横島達だが、それは横島の予想以上に美味しくさよやタマモも驚いていた。
木乃香はそんな横島達の反応に素直に嬉しそうだが、そもそも木乃香のお土産が京都でも名店と名高いお土産なのは木乃香も知らないようだ。
「夏休みが終わる頃には日本全国のお土産がそろいそうね」
本場の味に幸せを感じる横島達を見つつ明日菜も一緒に千枚漬けを食べているが、明日菜はここ最近のタマモに届くお土産の数々を思い出し思わず笑ってしまっていた。
実はここ数日は実家に帰省した人やお盆休みに旅行にいった人から、タマモへのお土産が続々届いていたのである。
その地方で有名な名産品があったかと思えば地方限定のお菓子などもあるし、食べ物以外でも女の子が喜びそうな雑貨や小さなぬいぐるみなどもあった。
元はタマモが大量に配ったお土産が原因なのだが、貰った側同士は比較的顔見知りが多いので他の人とお土産が被らないように考えたお土産が多いのだ。
食べ物はもちろん美味しくいただいてるが、食べ物以外は二階のタマモとさよの部屋に宝物として大切に保管されている。
「わたしもまたみんなに、おみやげをあげる!」
そのまま木乃香のお土産である八ツ橋でおやつにするタマモだったが、彼女の価値観では自分がして貰って嬉しいことは相手にも返してあげねばダメなのだ。
タマモは自分もみんながもっと喜んでくれるようなお土産をあげたいと使命感に燃えていく。
「おっ、偉いぞ。 そんじゃお土産買いにどっか行かないとな~」
「横島さん……」
タマモがお土産をあげるのに燃えるのは微笑ましく見ていた木乃香と明日菜だが、横島が親バカっぷりを発揮してタマモがお土産を買うために出かけようと言い出すと二人は僅かに苦笑いを浮かべる。
そもそもタマモは東京に行った時と海水浴で近い期間に二回もお土産を配っていた。
このままほっとくと毎月お土産を配り出すのではと、二人が不安になったのは言うまでもない。
加えて言えばタマモは今だにお土産のことを誤解したままであり、今月始めの海水浴では一緒に行った木乃香達にまでお土産をあげようとしたりもしていたのだ。
「タマちゃんはこの前お土産あげてたからええんよ」
「そうよ。 お土産は時々でいいのよ」
この後木乃香と明日菜の二人はタマモにお土産のことを優しく教えていくが、お金やお返しなどについてあまり理解してないタマモにお土産の基本的な価値観を教えるのは結構苦労してしまう。
そもそもタマモ自身はお土産にお返しが来るとは全く考えてなく、自分が嬉しいことはみんなにやってあげたいだけなのだ。
「横島さんも流石に甘やかし過ぎよ」
「そうやな~」
そしてタマモに教えるついでに横島まで軽くお説教を受けたのは、仕方ないことだろう。
この日タマモはお土産はわざわざ買いに行く物ではなく、何処かに出掛けた時に買う物だと学習することになった。
「それは京都名産の漬物だよ。 美味いぞ」
木乃香の帰省中の話を聞きながらタマモは貰ったお土産を開けるが、中身は八ツ橋と千枚漬けだった。
始めて見る千枚漬けにタマモは興味津々であり、さっそくみんなで味見をしてみる。
「こりゃ美味いわ」
「始めて食べました~」
「ごはんがほしいね」
味見用にと少量だけ食べた横島達だが、それは横島の予想以上に美味しくさよやタマモも驚いていた。
木乃香はそんな横島達の反応に素直に嬉しそうだが、そもそも木乃香のお土産が京都でも名店と名高いお土産なのは木乃香も知らないようだ。
「夏休みが終わる頃には日本全国のお土産がそろいそうね」
本場の味に幸せを感じる横島達を見つつ明日菜も一緒に千枚漬けを食べているが、明日菜はここ最近のタマモに届くお土産の数々を思い出し思わず笑ってしまっていた。
実はここ数日は実家に帰省した人やお盆休みに旅行にいった人から、タマモへのお土産が続々届いていたのである。
その地方で有名な名産品があったかと思えば地方限定のお菓子などもあるし、食べ物以外でも女の子が喜びそうな雑貨や小さなぬいぐるみなどもあった。
元はタマモが大量に配ったお土産が原因なのだが、貰った側同士は比較的顔見知りが多いので他の人とお土産が被らないように考えたお土産が多いのだ。
食べ物はもちろん美味しくいただいてるが、食べ物以外は二階のタマモとさよの部屋に宝物として大切に保管されている。
「わたしもまたみんなに、おみやげをあげる!」
そのまま木乃香のお土産である八ツ橋でおやつにするタマモだったが、彼女の価値観では自分がして貰って嬉しいことは相手にも返してあげねばダメなのだ。
タマモは自分もみんながもっと喜んでくれるようなお土産をあげたいと使命感に燃えていく。
「おっ、偉いぞ。 そんじゃお土産買いにどっか行かないとな~」
「横島さん……」
タマモがお土産をあげるのに燃えるのは微笑ましく見ていた木乃香と明日菜だが、横島が親バカっぷりを発揮してタマモがお土産を買うために出かけようと言い出すと二人は僅かに苦笑いを浮かべる。
そもそもタマモは東京に行った時と海水浴で近い期間に二回もお土産を配っていた。
このままほっとくと毎月お土産を配り出すのではと、二人が不安になったのは言うまでもない。
加えて言えばタマモは今だにお土産のことを誤解したままであり、今月始めの海水浴では一緒に行った木乃香達にまでお土産をあげようとしたりもしていたのだ。
「タマちゃんはこの前お土産あげてたからええんよ」
「そうよ。 お土産は時々でいいのよ」
この後木乃香と明日菜の二人はタマモにお土産のことを優しく教えていくが、お金やお返しなどについてあまり理解してないタマモにお土産の基本的な価値観を教えるのは結構苦労してしまう。
そもそもタマモ自身はお土産にお返しが来るとは全く考えてなく、自分が嬉しいことはみんなにやってあげたいだけなのだ。
「横島さんも流石に甘やかし過ぎよ」
「そうやな~」
そしてタマモに教えるついでに横島まで軽くお説教を受けたのは、仕方ないことだろう。
この日タマモはお土産はわざわざ買いに行く物ではなく、何処かに出掛けた時に買う物だと学習することになった。