平和な日常~夏~2
「一体何人まで増えるのかしら?」
出店を荒らしながら……ではなく楽しみながら歩く横島達一行だったが、次々に同行者が増えてしまい軽く三十人を越えていた。
半数は2-Aの少女だったが、残りは横島の店の常連の女の子達である。
集団で歩く横島達はかなり注目を集めているので、偶然見かけた子達がなんとなく合流していたのだ。
「タマちゃん、風船あげる」
そんな知り合いの女の子達に人気だったのは、横島ではなくタマモだった。
これには実は先日タマモが常連に手当たり次第に配った東京土産の影響が地味に出ている。
あれ以来タマモはお返しだと言われいろいろ物やお菓子を貰う機会が増えたのだ。
今日もまたタマモを見つけた常連の女の子が、屋台の食べ物やおもちゃなんかをあげる姿がちらほらと見られていた。
他にも横島の顔見知りの子達や2-Aの少女と友達の女の子なんかが、面白そうだからと合流していきどんどん人数が増えている。
「おまつりって、たのしいね」
そんな不思議な状況に途中で気付いた明日菜や夕映は若干微妙な表情を見せるが、タマモは顔見知りが増えたことが嬉しいらしくご機嫌である。
最終的に一行が龍宮神社にたどり着いた時には五十人を越えたようで、周りの人達はなんかのイベントかと不思議そうな視線を送る始末だった。
麻帆良の場合は妙なイベントや集まりも多いので特別問題にはならないが、それでも目立っていることには変わりない。
加えて神社に近い場所の出店なんかは大量注文を受けたりして大変だったとか……。
その後は全員で神社でお参りして来た道を帰っていくが、途中少しずつ集団から人が減っていきようやく落ち着いていく。
しかし横島はタマモが貰った食べ物やおもちゃに金魚など、両手いっぱいに荷物を持っていたのは言うまでもない。
しかも頭には女の子向けの人気キャラクターのお面が二つほど付けられており、何がなんだかわからない姿になっていたが。
「それじゃこのまま、マスターのとこで浴衣パーティーね!」
そのまま電車で店や女子寮がある近くまで戻って来た横島達だったが、例によってまだまだ騒ぎ足りない美砂達やまき絵達は全く帰る気はなく、このまま横島の店でパーティーをするつもりらしい。
「ぱーてぃってたのしいの?」
「もちろん楽しいわよ」
「わたしもぱーてぃしたい」
パーティーをしようと盛り上がる少女達だが、美砂と桜子はタマモにパーティーの楽しさを語りタマモを味方に付けて横島に迫っていく。
どうやら彼女達も横島の弱点を理解していたようである。
「……俺は別に構わんが、いいのか?」
タマモの純粋な視線と意味ありげな笑顔を見せる美砂と桜子に横島は降参するように一応許可を出すが、流石に集団で夜中まで帰らないのは問題なのではとあやかに視線を送る。
「仕方ありませんね。 私の方から遅くなることを連絡しておきます」
横島も許可を出しクラスメートの少女達は収まらないだろうと感じたあやかは、ため息と共に寮の方に連絡すると告げた。
流石に女子寮なだけに連絡もなしに遅くなるのはまずいらしい。
まあさほど規則に煩くない麻帆良学園なだけに連絡さえ入れれば問題はないようだったが
出店を荒らしながら……ではなく楽しみながら歩く横島達一行だったが、次々に同行者が増えてしまい軽く三十人を越えていた。
半数は2-Aの少女だったが、残りは横島の店の常連の女の子達である。
集団で歩く横島達はかなり注目を集めているので、偶然見かけた子達がなんとなく合流していたのだ。
「タマちゃん、風船あげる」
そんな知り合いの女の子達に人気だったのは、横島ではなくタマモだった。
これには実は先日タマモが常連に手当たり次第に配った東京土産の影響が地味に出ている。
あれ以来タマモはお返しだと言われいろいろ物やお菓子を貰う機会が増えたのだ。
今日もまたタマモを見つけた常連の女の子が、屋台の食べ物やおもちゃなんかをあげる姿がちらほらと見られていた。
他にも横島の顔見知りの子達や2-Aの少女と友達の女の子なんかが、面白そうだからと合流していきどんどん人数が増えている。
「おまつりって、たのしいね」
そんな不思議な状況に途中で気付いた明日菜や夕映は若干微妙な表情を見せるが、タマモは顔見知りが増えたことが嬉しいらしくご機嫌である。
最終的に一行が龍宮神社にたどり着いた時には五十人を越えたようで、周りの人達はなんかのイベントかと不思議そうな視線を送る始末だった。
麻帆良の場合は妙なイベントや集まりも多いので特別問題にはならないが、それでも目立っていることには変わりない。
加えて神社に近い場所の出店なんかは大量注文を受けたりして大変だったとか……。
その後は全員で神社でお参りして来た道を帰っていくが、途中少しずつ集団から人が減っていきようやく落ち着いていく。
しかし横島はタマモが貰った食べ物やおもちゃに金魚など、両手いっぱいに荷物を持っていたのは言うまでもない。
しかも頭には女の子向けの人気キャラクターのお面が二つほど付けられており、何がなんだかわからない姿になっていたが。
「それじゃこのまま、マスターのとこで浴衣パーティーね!」
そのまま電車で店や女子寮がある近くまで戻って来た横島達だったが、例によってまだまだ騒ぎ足りない美砂達やまき絵達は全く帰る気はなく、このまま横島の店でパーティーをするつもりらしい。
「ぱーてぃってたのしいの?」
「もちろん楽しいわよ」
「わたしもぱーてぃしたい」
パーティーをしようと盛り上がる少女達だが、美砂と桜子はタマモにパーティーの楽しさを語りタマモを味方に付けて横島に迫っていく。
どうやら彼女達も横島の弱点を理解していたようである。
「……俺は別に構わんが、いいのか?」
タマモの純粋な視線と意味ありげな笑顔を見せる美砂と桜子に横島は降参するように一応許可を出すが、流石に集団で夜中まで帰らないのは問題なのではとあやかに視線を送る。
「仕方ありませんね。 私の方から遅くなることを連絡しておきます」
横島も許可を出しクラスメートの少女達は収まらないだろうと感じたあやかは、ため息と共に寮の方に連絡すると告げた。
流石に女子寮なだけに連絡もなしに遅くなるのはまずいらしい。
まあさほど規則に煩くない麻帆良学園なだけに連絡さえ入れれば問題はないようだったが