平和な日常~夏~
何だかんだと言いつつも馬鹿騒ぎを楽しんだ次の朝も、横島とタマモはいつもと同じように庭に出ていた。
すっかり住み着いたのら猫と朝の挨拶を交わし日課の畑や花壇の世話をする二人だが、この日はいよいよ夏野菜が食べ頃に実っている。
花が咲いた頃か毎日成長を観察して楽しみに待っていた横島とタマモは、ようやく収穫出来るようになった夏野菜に自然と笑みがこぼれてしまう。
「せっかくだから、このまま食べてみようか」
二人で一緒に一つずつ丁寧に収穫した夏野菜のうちトマト一つをタマモに渡し、横島はそのまま食べてみようと考えたらしい。
軽く水で表面の汚れを落とすことはしたが、何の味付けもしてないトマトに二人はその場でかぶりつく。
それは横島がごくごく普通に育てたトマトなので、決して素晴らしい出来だとは言えない物である。
成長具合や虫に悩んだりと細かい苦労をしながらも、あえて特別なことをせずに普通に育てた物なのだ。
「おいしいね」
そんなトマトにかぶりついた横島とタマモだったが、タマモはすぐに笑顔になり美味しいと口にする。
タマモ自身も最近は水やりや草むしりなど手伝っていただけに、収穫の喜びは横島と同じなようだ。
それにとれたてのトマトの味はやはり格別なようで、余計な調味料が無くても十分美味しかった。
日頃横島が使ってる異空間アジト産の野菜も決して鮮度で負けてる訳ではないが、自分で育てた物の方が美味しく感じるのだから不思議である。
「おはようございます」
そんな収穫したばかりのトマトを堪能する二人だったが、この日も茶々丸が猫達に会いに来ていた。
相変わらず麻帆良に居る猫達に会いに行ってるようで、よほどの土砂降りの雨で無ければ毎日来ている。
「おっ、いいとこに来たな。 野菜がいくつか収穫出来たんだ。 持って帰って朝飯にでも食わしてやりなよ」
やって来た茶々丸はいつものように横島やタマモや猫達に挨拶をしていくが、横島は収穫したばかりの野菜を少しずつ袋に入れて茶々丸にあげていた。
今日収穫した量はあまり多くなく、横島とタマモの朝食用を抜くとせいぜい一人分の朝食にする程度しか残らない。
どうせならば早く食べて欲しいと考えた横島は、茶々丸にあげてエヴァの朝食にでもと考えたようである。
「きょうは、なにをもらったの?」
「今日は魚の干物を頂きました。 親戚から大量に送られてきたそうです」
一方タマモはすでに茶々丸が持っているスーパーの袋に興味を示し中身が何か尋ねていた。
以前にも少し説明したが、茶々丸は街を歩くと物を貰うことが本当に多かった、
まあそれ以上に日頃街を歩くと困ってる人を助けたりするので当然のお返しなのだが、最近は街の人気者となっているので助けてない人からも物を貰う機会が増えていたのだ。
食べ物から日用品に至るまで幅広く物を貰う茶々丸に、タマモはいろんな意味で興味津々なのである。
「すごいね」
「基本的にはお断りしてるのですが」
基本的に物を貰う際には丁重にお断りしてる茶々丸だが、ほとんどの年配者は半ば強引に茶々丸に渡してしまうのだ。
最近貰い物が増えてなんだか申し訳なく感じる茶々丸だったが、目を輝かせて尊敬するように見つめるタマモにも若干戸惑っていたりする。
すっかり住み着いたのら猫と朝の挨拶を交わし日課の畑や花壇の世話をする二人だが、この日はいよいよ夏野菜が食べ頃に実っている。
花が咲いた頃か毎日成長を観察して楽しみに待っていた横島とタマモは、ようやく収穫出来るようになった夏野菜に自然と笑みがこぼれてしまう。
「せっかくだから、このまま食べてみようか」
二人で一緒に一つずつ丁寧に収穫した夏野菜のうちトマト一つをタマモに渡し、横島はそのまま食べてみようと考えたらしい。
軽く水で表面の汚れを落とすことはしたが、何の味付けもしてないトマトに二人はその場でかぶりつく。
それは横島がごくごく普通に育てたトマトなので、決して素晴らしい出来だとは言えない物である。
成長具合や虫に悩んだりと細かい苦労をしながらも、あえて特別なことをせずに普通に育てた物なのだ。
「おいしいね」
そんなトマトにかぶりついた横島とタマモだったが、タマモはすぐに笑顔になり美味しいと口にする。
タマモ自身も最近は水やりや草むしりなど手伝っていただけに、収穫の喜びは横島と同じなようだ。
それにとれたてのトマトの味はやはり格別なようで、余計な調味料が無くても十分美味しかった。
日頃横島が使ってる異空間アジト産の野菜も決して鮮度で負けてる訳ではないが、自分で育てた物の方が美味しく感じるのだから不思議である。
「おはようございます」
そんな収穫したばかりのトマトを堪能する二人だったが、この日も茶々丸が猫達に会いに来ていた。
相変わらず麻帆良に居る猫達に会いに行ってるようで、よほどの土砂降りの雨で無ければ毎日来ている。
「おっ、いいとこに来たな。 野菜がいくつか収穫出来たんだ。 持って帰って朝飯にでも食わしてやりなよ」
やって来た茶々丸はいつものように横島やタマモや猫達に挨拶をしていくが、横島は収穫したばかりの野菜を少しずつ袋に入れて茶々丸にあげていた。
今日収穫した量はあまり多くなく、横島とタマモの朝食用を抜くとせいぜい一人分の朝食にする程度しか残らない。
どうせならば早く食べて欲しいと考えた横島は、茶々丸にあげてエヴァの朝食にでもと考えたようである。
「きょうは、なにをもらったの?」
「今日は魚の干物を頂きました。 親戚から大量に送られてきたそうです」
一方タマモはすでに茶々丸が持っているスーパーの袋に興味を示し中身が何か尋ねていた。
以前にも少し説明したが、茶々丸は街を歩くと物を貰うことが本当に多かった、
まあそれ以上に日頃街を歩くと困ってる人を助けたりするので当然のお返しなのだが、最近は街の人気者となっているので助けてない人からも物を貰う機会が増えていたのだ。
食べ物から日用品に至るまで幅広く物を貰う茶々丸に、タマモはいろんな意味で興味津々なのである。
「すごいね」
「基本的にはお断りしてるのですが」
基本的に物を貰う際には丁重にお断りしてる茶々丸だが、ほとんどの年配者は半ば強引に茶々丸に渡してしまうのだ。
最近貰い物が増えてなんだか申し訳なく感じる茶々丸だったが、目を輝かせて尊敬するように見つめるタマモにも若干戸惑っていたりする。